箸の持ち方は矯正するべき?左利きから直す理由とメリット

和食のマナーでは、箸は右手で持ちやすいように配膳されます。

その他にも、右利きを想定した場面は多数あり、かつては左利きだったとしても右利きに矯正されることもありました。

それでは、今でも箸の持ち方は矯正した方が良いのでしょうか。

この記事では、その疑問にお答えしていきましょう。

また、左利きから矯正できる便利な箸や、箸先が左にくる理由がわかる歴史についても触れていきます。

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箸に限らず左利きの矯正はしなくていい?

人間は生まれつきの利き手が右手の方が多く、かつては箸でも鉛筆でも右利きが良いとされていました。

親御さんや先生に「持ち方を矯正された」という方も多いのではないでしょうか。

しかし、現代では便利な商品が数多く販売されており、乳児用食器のコーナーに並ぶ矯正箸も、左利きのお子さん用のものが売られています。

育児の中で、右利きに矯正することで自己否定感を芽生えさせてしまうという考えがあります。

本人は、左手でボールを投げたり、スプーンを持ちたいと思っているのに、無理に矯正され、うまくいかなくなることで挫折してしまいます。

特に乳児期の育児では「できた!」という成功体験の積み重ねが必要になります。

この成功体験を矯正されることで無くしてしまうのは、その後の人格形成にも悪影響を及ぼす可能性もあります。

現在は、ハサミやキッチン用品など、左利き用のグッズが多く販売されていて、ネット通販でも気軽に買えるようになりました。

このようなことから、「左利きを矯正しなくても良い」という時代の流れになっています。

なぜ箸の持ち方を矯正されるようになったのか?

そもそも、なぜ箸は右手で持つようになったのでしょうか。

諸説ありますが、箸は中国で生まれたと言われています。

中国で修業をしていた僧侶が日本に持ち帰り、聖徳太子が食事の作法として広めたとされています。

そのため、箸の文化は中国に由来するところがあります。

中国では、天帝が政治を司る時に、南を向いて大臣や大衆に演説などを行ったそうです。

そして昔は現代以上に、太陽の力というものが強く信仰されていた時代です。

太陽は東から昇ってくるので、「太陽の力が箸先に宿るように」という考えから、南を向いて座った時に左に箸先が来るようにしたのです。

聖徳太子が箸先を左にするように置き、右手で箸を持つ習慣がついたという説があります。

また、昔は、右手が清浄で左手が不浄と言われていたので、左利きだと矯正されたという説もあります。

さらに、箸先を右にすると縁起が悪いと言われています。

これは仏様へのお供え物の供え方に由来があります。

仏様から見て箸先が左ということは、相対するこちらから見た時は右側になります。

これらのようなことから、「左利きは矯正させたほうが良い」という風潮になったと考えられます。

箸を持つ利き手だけでも左利きから矯正してみよう

頭ごなしに「左利きはダメ!」と言われると、矯正しようという気持ちが起きにくいものです。

しかし、このような箸の歴史がわかると、周りの大人がなぜ矯正しようとしたのかが、なんとなく理解できるのではないでしょうか。

テレビで活躍するグルメリポーターの中には、もともとは左利きでも、箸だけ右手に矯正したという方もいます。

箸の文化とともにある和食の配膳は、汁物が右で、ご飯などの主食が左という配置です。

これは、汁椀の高さが低く、右手で箸を持った時に主催のおかずが取りやすいようにと工夫されたものです。

では、左利きの方はどうすれば良いかというと、この配膳に慣れるか、箸だけ右手に矯正するかということになります。

とは言うものの、大人になってから矯正するのは、大変そうに感じますね。

そこで、最近では、大人用の矯正箸も数多く販売されています。

自宅での食事の時だけ矯正箸を使い、だんだんと右手での箸使いに慣れていくと良いでしょう。

大人になっても使える!大人用の矯正箸

ここで、大人用の矯正箸をいくつか紹介していきます。

【エジソンママ:エジソンのお箸Ⅲ】

参考価格:1,620円(税込)

乳幼児の箸の定番としもなった、エジソンのお箸です。

いくつかの矯正箸を試した親御さんの中でも、綺麗に持てるようになったという声が多い箸ですが、大人用もあります。

この矯正箸は、中指と薬指をリングに通して、正しい指の位置をガイドするタイプです。

左利きの方が感じる指の違和感も、リングになっているので、箸から指が離れにくくなっています。

物を持つのも取るのも、すべて左利きという方は、まずはこの箸から慣れるとスムーズです。

【イシダ:箸がきちんと持てるきちんと箸】

参考価格:1,380円(税込)

若狭塗の箸のメーカー、イシダから発売している矯正箸です。

いかにも矯正箸といった雰囲気はなく、天然の木を使用した漆塗りの上品な箸に、シリコンの矯正具が付いています。

矯正具が取り外しができるので、慣れてきたら矯正具を外した状態で指の位置を確認することができます。

お手持ちの箸に矯正具を付けることもできます。

【イシダ:三点指示箸はし上手】

参考価格:780円(税込)

見た目は普通の箸と変わらない、天然木を使用した漆塗りの箸です。

どの部分で矯正するのかというと、箸のくぼみの部分です。

ここに指を合わせることで、位置を正しく綺麗に持てるようにします。

自然なカーブを描いたデザインなので、普段から持ち歩いて使っても、矯正箸だと気づかれることがないでしょう。

矯正せず左利きでも美しく箸を使う方法もある!

先ほどご紹介した矯正箸は、すべて左利き用も取り扱っています。

右利きの方でも、箸の持ち方が綺麗でない様子を見かけると、見栄えが悪く感じてしまうこともあります。

箸の持ち方が正しくない方よりも、綺麗に箸が持てている姿のほうが、一緒に食事をしていて好感が持てるはずです。

箸の持ち方に自信がない方は、左利きのまま矯正しなくても、そのままの利き手で美しく持てるように練習することも選択肢の一つです。

右手に矯正しても、使い慣れた左手でも、正しい持ち方で箸を持つと、食事の時に手が疲れてこないことに気付くでしょう。

手が疲れないので、食事を早く済ませようと早食いになることが減ってきます。

ゆっくりと食事を摂るためにも、正しい箸の持ち方を今一度、確認して見ると良いでしょう。

両利きのメリットとは?

身体の構造という点で、片方の筋肉だけを使っていると、バランスが不均等になり、歪みが起こることがあります。

すぐに歪みが出ることは考えにくいですが、長い目で見た時に、利き手でないほうの手がうまく使えなくなってしまうことも考えられます。

最近では、右利きの方も、箸や筆記の時だけ左に矯正するなど、両利きにするトレーニングをする方が増えているそうです。

では、左利きの方が両利きになる場合、どの所作を右利きに矯正するのが良いでしょう。

指先の筋肉という点に着目すると、ペンなどの筆記具を持つ時と、箸を持つ時の筋肉の使い方が似ています。

外食など、食事を外で摂る機会が増えると、手元を見られる機会が多いので、箸を綺麗に持てるほうが好感が持てます。

子どもであれば、学校などで勉強することが生活の多くを占めているため、筆記を右利きに矯正するほうが利点があると言っても過言ではないでしょう。

しかし大人になると、パソコンなどを使う機会が増え、筆記の場面が減っていきます。

そのため、できれば早いうちから箸の正しい持ち方ができるように練習したほうが良いでしょう。

大人になって箸を綺麗に持てれば、食事時に恥ずかしい思いをしなくて済むでしょう。

箸の歴史やマナーを踏まえて左利きを矯正してみよう

箸先を左に向ける歴史が、聖徳太子の時代から続いていることに驚きますね。

また、お膳に置かれている箸の向きにも理由があります。

この歴史を踏まえると、左利きから矯正される理由もご理解いただけるでしょう。

大人用の矯正箸の種類は豊富にありますので、ぜひこの機会に箸の持ち方について考えてみてください。

しかし、左手で箸を持つことが「間違い」というわけではありません。

箸を右手で持つにしても左手で持つにしても、きれいな所作を心掛けましょう。