通夜見舞いがわからない!表書きの書き方の手本をご紹介

2019年07月04日

自分に近い人が亡くなればお通夜・お葬式などに参列することもあると思います。

通夜見舞い等行為自体を知らないという人も多いはずです。

これは故人が入院中や闘病中、色々な理由でお見舞いに行けなかった人が、通夜のときに遺族の人へ手渡す作法の一つということです。

今回はこの通夜見舞いに関して熨斗の書き方やその手本となるものなどをご紹介いたします。

通夜見舞いとはどんなもの?

通夜とはもともとロウソクや線香を絶やさないよう親族が夜通し故人の傍に静かに寄り添いお別れをするための過ごす最後の夜のことです。

通夜には本来仮通夜と本通夜がありますが、近年では葬儀や告別式に参列できない人が多くなったこともあり仮通夜と本通夜は同じ日になっています。

この本通夜が通夜となったことで、この日を親族が夜通し故人に寄り添う形となるため、通夜見舞いはこの時に持って行くのですが、これは必須ではありません。

親戚もしくはごく親しい友人が持っていくのが一般的となっており、持って行くものの手本としてはお菓子や飲み物・軽食で金額は、1,000円から3,000円程度となっています。

現金で持っていく場合は、不祝儀の書き方として表書きに通夜見舞いと水引の上に記入します。

通夜見舞いの表書きの書き方

通夜見舞いは、通夜でお見舞いを兼ねて贈るお金のことです。

お見舞いの意味には2通りあり、1つ目は通夜で個人に夜通し付き添う遺族にお見舞いや差し入れをすること、2つ目は故人に対してのお見舞いです。

基本的に差し入れの意味があるのでたくさん包む必要はなく、相場は1,000円から3,000円程度ですが、品物を差し入れる場合も同程度の予算で購入します。

熨斗袋の黒白の水引を使い結びきりのものを選びますが、地方によっては紅白の熨斗袋を使い、祭壇にそのままお供えすることもあるので確認しましょう。

表書きの書き方は「御通夜見舞い」と書き入れますが、手本として印刷されているものもあるのでそれを使ってもよいのです。

通夜見舞いは地域性の問題?

通夜見舞いというのは地域性の問題であり、この言葉自体も全く知らないという人もいます。

通夜見舞いは関東や新潟県、九州の一部の風習のものですが、淋し見舞いという呼び方で同じような風習が岐阜や愛知の一部でもあります。

見舞金は本来入院している人に渡すものなのですが、入院してすぐに亡くなった、遠方でお見舞いに行く予定だったなど、その前に訃報を受け取った時に持っていくものだと言われています。

書き方の手本として「通夜見舞い」「淋し見舞い」などと書くのが慣わしとなっています。

お菓子などを持っていく場合も同じように、「通夜見舞い」「淋し見舞い」と書いて手渡します。

香典袋の表書きの書き方の手本

香典袋の書き方ですが宗教によって表書きの書き方は変わりますが、共通している事は弔事であるため「涙で墨も薄まる」という意味から「薄墨」を使うことです。

●仏式の香典の場合

水引の上中央に「香典」「御仏前」「御霊前」などを書き下中央には差出人の氏名を少し小さめの文字で書きます。

●神道の場合

「御玉串料」「御榊料」「御神前」「御花料」などと書きます。

●キリスト教の場合

カトリックでもプロテスタントでもいいのが「献花料」「弔慰量」はプロテスタント、「御ミサ料」はカトリックで使用します。

このように宗教により表書きには変わりますがどの宗教にもお手本はあり、通夜見舞いとは別に持っていくものです。

故人の宗教がわからなければ「御霊前」であれば全ての宗教に共通していますので、香典袋を持っていく場合のお手本としてこちらを使用しましょう。

通夜見舞いを持っていったからといって香典とは別のものなので必ず持って行きましょう。

淋し見舞いとは?書き方の手本

お淋し見舞いとは、岐阜県の一部と愛知県の西部に残っているお通夜での風習のことで、「おさみしみまい」または「おさびしみまい」とも言います。

お淋し見舞いの意味は、通夜の長い夜淋しい思いをしないようにという意味の手土産として持っていくもので、基本的にはお菓子や線香などの品物を持って行きます。

関東地方でいう通夜見舞いとほぼ同じような使い方をしますが、現金はあまり持っていかないというところが違います。

淋し見舞いが食べ物が多いということで、もらった遺族がその場ですぐに出して遺族や参列者、持参してくれた人みんなで食べます。

しかし地域によって呼び方や意味合いが異なるだけの場合もあるので、迷った場合は親族や友人、葬儀会場などに確認した方がいいでしょう。

どうしても現金をという人は弔事用の熨斗を使用し、書き方の手本としては「御淋見舞」「御淋見舞い」「御淋し見舞」「淋し見舞い」のどれも正しい書き方となっています。

表書きの氏名は通夜見舞いや香典と同じくボールペンではなく薄墨を使用し、熨斗の下に自分の名前を記入します。

お淋し見舞いに持っていくもの薯蕷饅頭が最も多く、中の餡は粒餡はおめでたいときに使用されるつぶ餡ではなくこし餡と決まっています。

岐阜や愛知県の葬祭場によっては、薯蕷饅頭を用意している所も多く、遺族が用意しなくてもいいようになっています。

他には和菓子・洋菓子など小分けになっているものや飲み物・線香などもお淋し見舞いとしておススメです。

手本となる通夜のマナー

最近ではお通夜だけ参列する人が増えてきており、日中行われる葬儀・告別式には参列が難しい事も多いので、お通夜が告別式の役割をになうようになっています。

以前は通夜に喪服で行く事は、死を準備していたと思われ不適切といわれていましたが、近年ではお通夜が故人との最後の別れとなる人も多くなり、喪服を着用する事が一般的となってきました。

最近では喪主や遺族もブラックスーツやブラックフォーマルを着る事が多くなり、それよりも格上になる正式喪服を参列者が着る事はありません。

通夜にだけ参列する人は、この時に香典を持参いたしますが通夜見舞いや淋し見舞いなどを別封筒で持っていく地域もあります。

更に現金ではなく、饅頭やお菓子・ドリンクなどを持っていく人もこの時にもって行きます

故人の宗教がわからない場合の不祝儀の表書きの書き方は、全ての宗教で使用できる「御霊前」という表書きで準備し、お札は新札を使用せずお札の向きもそろえて入れることもマナーです。

数珠に関しては、自分の宗派の数珠、またはすべての宗派で使用できる略式の数珠を持参します。

通夜の流れの手本としては、斎場には遅刻しないよう10分ほど前に着くようにし、できる限り焼香の時間内に着くようにします。

斎場に到着したら受付にいき、お悔やみの言葉を一言述べ一礼した後香典袋を両手で渡し、芳名帳に記帳して最後に再び一礼をして受付は終了です。

着席し僧侶が入場の後読経が始まり、続いて焼香となります。

僧侶・喪主・家族・親族・一般の順に焼香が行われます。

一通り焼香が済みましたら僧侶の法話があり、喪主の挨拶の後、通夜振る舞いという食事をしますがこの食事の参加は必須ではありませんのでこれで終了でもいいということになっています。

通夜見舞いは必ず必要ではありません

地方によって違う通夜見舞いや淋し見舞いなどは必ずしももって行かなければいけないものではありません。

持って行かなくてもいいところもあるので、持って行く前に必ず確認しましょう。

葬儀を行う葬儀場はその地域の事をよく心得ているので、葬儀場に確認するのが1番確実です。

持って行く場合は、香典とは違う事がわかるようにして持って行きましょう。