マレーシアに旅行に行こう!気をつけたい食事のマナーとは?

2019年11月29日

アジアで人気の観光地であるマレーシアに、旅行に行くことを考えている方も多いのではないでしょうか。

日本とは異なり、多民族国家であるため言語などはもちろん食事についてのマナーも異なってきます。

マレーシアで気持ちよく食事をするためにも、マレーシアの食事のマナーを事前に確認しておきましょう。

食事のマナーはその国を知ってから!「マレーシア」とはどんな国?

「マレーシア」と言われるとどのようなイメージを抱くでしょうか。

実はマレーシアは、日本人が「長期滞在をしたい!」と考える人が多い国でもあるのです。

そのため、旅行先に選ぶという人も少なくはないでしょう。

そんなマレーシアですが、多民族国家であるがゆえに、食事のマナーなどに少し注意が必要です。

まず食事のマナーをご紹介する前に、マレーシアがどのような国なのかについて、簡単にお伝えしていきましょう。

マレーシアは、東南アジアに位置する「マレー半島」の南部と「東マレーシア」と呼ばれることもある「ボルネオ島」で成り立っています。

首都として知られている「クアラルンプール」はマレー半島にあります。

日本との時差も少なく、マレーシアの方が1時間遅い程度です。

気候は日中の平均気温は27~33℃と常夏なのですが、建物の中などは冷房が効いているため、マレーシアに足を運ぶ際は、上着を忘れずに持って行くようにしましょう。

マレーシアを知るには、宗教についても知っておくといいでしょう。

マレーシアで多くの人に信仰されているのは「イスラム教」です。

そのため、食事の際には豚肉を食べない・女性は肌や髪を露出しない・1日5回のお祈りと金曜日に礼拝がある・断食期間がある、ということが特徴として挙げられます。

マレーシアでの食事のマナー!何を使って食べる?

マレーシアについて簡単にご説明しましたが、マレーシアは「多民族国家」ということもあり、食事の際に「何を使って食べたらいいのだろう」と悩んでしまうこともあるかもしれません。

マレーシアには主にマレー系・インド系・中華系と3つの民族が暮らしており、その民族によって食事を取る方法が異なってきます。

マレー系・インド系の人は右手で食事を取るのが習慣となっています。

左手は「不浄なもの」とされているので、左手で食事を取るのはマナー違反です。

現地のレストランでは、料理と一緒にスプーンやフォークが出てこないといったことも珍しくありません。

ちなみに、食事のとき以外にも左手を使うことはマナー違反となることが多いので、物の受け渡しなどを行うときも右手を使うようにしましょう。

もちろん、スプーンやフォークを使って料理を食べるのはマナー違反ではありません。

もし、料理と一緒にスプーンやフォークが出てこなかった場合には、店員さんに声をかけてもいいでしょう。

マレーシアで中華系のレストランに入ったらタライを渡された…使い方のマナーは?

マレーシアでマレー系・インド系のレストランに入ったときのマナーについて、先ほどはご説明しましたが、中華系のレストランに入ったときはどうしたらいいのでしょうか。

お箸を使って食事を取るということもありますが、実はほとんどの場合スプーンやフォークを使って食事を取ることになります。

フォークとナイフを使って食事を取る感覚に近いでしょう。

麵類やご飯もの、魚料理もスプーンやフォークを使って食べるので、日本人には少々違和感を感じてしまうかもしれませんね。

そんな中華系のレストランですが、地方の中華系のレストランに入ると食器の他に、熱湯の入ったタライを渡されることがあります。

このタライは一体何に使うのかというと、自分の使う食器を消毒するために使うのです。

というのも、中華系のレストランでは、お皿を始めとする食器や、コップ、スプーンやフォークを、お客自ら消毒をする習慣があるのです。

このタライにこれらの食器を数分浸けてから、使うようにしましょう。

マレーシアではこんなことが食事のマナー違反になる!

マレーシアは、多民族国家なので食事もその種族ごとに異なったものが出てきますが、「食事のマナー」としては共通していることがいくつかありますので、確認をしておきましょう。

①静かに食べる

話し声などのようなことではなく、食器をぶつけて音を出したり、音を立てて麵をすすったりしないということを指しています。

「アジアの国での食事はうるさい」というイメージを持っている方もいるかもしれませんが、にぎやかな音がしているのは、これらのような音ではなく、調理している音や話し声が主でしょう。

②食器は持たない

日本ではお茶碗など食器を持って食べますが、マレーシアではこの行動はマナー違反です。

顔を料理に近づけて食べるようにしましょう。

慣れないうちは、こぼしてしまうこともあるかもしれませんが、慣れてしまえば簡単にできるようになるでしょう。

③とりわけ用のスプーンを使う

これは大皿に盛られた料理に言えることです。

大皿に盛られた料理には、必ずとりわけ用のスプーンがついてきます。

もし、ついてこなかった場合には、各テーブルに用意してあるスプーンをとりわけ用として使うようにしましょう。

④右手を使って食事を取る

これは、先ほども触れた内容ですが、左手は「不浄なもの」と考えているマレーシアでは左手で食事を取るのはマナー違反です。

左利きの方には少々難しいことかもしれませんが、マレーシアで食事をする際には、必ず右手を使うようにしましょう。

マレーシアで食事をした際の料金の支払い方法は?

マレーシアでの食事のマナーについてお伝えしてきましたが、料金の支払い方についても確認しておきたいところです。

日本では一般的に、食事を取ってから料金を支払うことになりますが、マレーシアではその店によって支払い方に違いがあります。

・食事をした後に料金を支払うお店

・料理がテーブルに運ばれた時点で料金を支払うお店

このように大まかには分けることができますが、支払う場所も食事を取っていたテーブルで行うのか、日本のようにレジまで行くのかなど異なってきます。

多くのレストランの場合では、テーブルで支払うことになります。

店員さんが、テーブルまできて精算を行うのであれば、大きな心配はいりませんが、大抵はお客が手をあげて「hello」や「hi」などと店員に声をかける必要があります。

声をかけたら、人差し指でテーブルを指さし、クルクルとまわすジェスチャーであったり、請求書を書くようなジェスチャーをして、「料金の支払いをしたい」ということを伝えましょう。

マレー語で料金の支払いを伝えたい場合には「bayar(バヤー)」や「kira(キラ)」などと伝えみてもいいでしょう。

ちなみに、マレーシアでは、英語も使うことができますので、英語で料金の支払いを伝えてもいいかもしれませんね。

マレーシアでのマナーは他にも!

マレーシアでのマナーは食事の他にもありますので、確認しておきましょう。

①子供の頭はなでない

日本では子供の頭をなでるのは、マナー違反ではありませんがマレーシアではそうではありません。

マレーシアで信仰されているイスラム教・ヒンドゥー教では、「頭は神聖な部分」とされています。

そのため、頭に触れるのはマナー違反となってしまいます。

これは、マレーシアだけでなくその周辺諸国でもあるインドネシア・タイ・ミャンマーでも同様ですので注意しましょう。

②人差し指で人や物を指さない

つい、物や人・方角を指したいときに、人差し指で指してしまいがちですが、これもマナー違反です。

マレーシアでは、人差し指を立てることは無礼なこととされていますので、やらないようにしましょう。

もし、指を指す機会があった場合には、右手を軽く握り、親指のみを伸ばすようにして指してください。

③握手についてのマナー

マレーシアの握手は、指先で触れるか触れないかの軽い握手をしたのち、その手を自らの左胸に軽く触れるものとなります。

よくイメージする握手はあまり行うことはありません。

また、初対面の女性に、男性から握手を求めることは好ましいとは言えません。

また、逆に女性から男性に握手を求めることも好ましい行為ではありませんので注意しましょう。

もし、日本人女性が、このことを知らずに現地の男性に握手を求めてしまうと「気があるのかな?」と誤解されてしまう恐れがあります。

④お祈りの時間に配慮を

先ほども触れたように、マレーシアでは、「お祈りの時間」というものが存在します。

これは日没後1時間がこの時間に当たるので、この時間にイスラム教の友人宅などにいきなり訪問したり電話をかけるのは避けるようにしましょう。

マナーを守って楽しく食事を取ろう

マレーシアで食事をする際には、日本とは違った感覚で食事をすることになるでしょう。

そのため初めは戸惑うことの方が多いかもしれません。

お互いの国の文化や信仰を尊重しながら、食事を取ってみるのもいいかもしれません。

現地に行った際には是非、手で食事を取るなどしてみてはいかがでしょうか。