ビジネススーツの下にセーターを着用!これってマナー違反?

2019年12月17日

冬の朝の出勤は、寒くてつらいと感じる人も多いものです。

スーツの下に着るシャツは薄いので、その上にセーターなど暖かい素材のものを重ねたくなりますよね。

しかし、ビジネスシーンでセーターを着るのはマナー違反とならないのでしょうか。

この記事では、ビジネスシーンにおけるセーターの着用についてお話していきます。

ビジネススーツの下にセーターを着るのはマナー違反なの?

冬の厳しい寒さの中、ビジネススーツを着て出勤しなくてはならない人は、どのように寒さ対策をすれば良いのでしょうか。

まず思いつくのは、コートを羽織ったり、肌着を着たりすることでしょう。

また、メンズのスーツはジャケットとベスト、パンツがセットになったスリーピースで販売されていることが多いので、ベストを着用する人もいるかもしれません。

しかし、真冬にはスリーピースのベストだけで太刀打ちするのは難しそうなので、保温性のあるニットのセーターをスーツの下に着たいと考える人も多いと思います。

厳しい冬の寒さをしのぐために役立つセーターですが、基本的にはカジュアルな衣服であるため、ビジネスシーンには向いていません。

すなわち、ビジネススーツの下にセーターを着るのは本来マナー違反です。

しかし、近年では一概にマナー違反とも言えなくなってきています。

環境省が平成17年から地球温暖化対策として「ウォームビズ」を提唱しており、室内の暖房は20度に設定することが推奨されるようになりました。

それと同時に、暖房の設定温度が低くても社内で快適に過ごせるように、服装の規則を緩め、セーター着用をOKとする会社も増えてきているのです。

スーツの下にセーターを着たいと思ったら、まずは会社の服装の規定を確認してみましょう。

なお、セーターの着用が許可されていても、社外の人と会うときや、かしこまったシーンでは着用しないほうが良いでしょう。

ビジネスシーンで着るセーターを選ぶときのマナー

会社の規定でセーター着用可であっても、選ぶセーターによってはマナー違反と思われてしまうこともあります。

ビジネスシーンでは、どのようなセーターを選べば良いのでしょうか。

●色

色は、モノトーンやネイビー、カーキ、ベージュなど、落ち着いたものを選びましょう。

原色の赤や緑、蛍光色などの派手すぎるものはNGです。

インパクトの強い柄が入ったものも、ビジネススーツと組み合わせるのには向いていません。

●襟元の形

セーターの襟元の形は、クルーネックやVネック、タートルネックなどいくつか種類があります。

男性の場合はネクタイとの相性が良いVネックを選ぶことが多いですが、女性の場合はどの形でも良いでしょう。

●編み目

編み目の密度が低いセーターを「ローゲージ」、密度が高いものを「ハイゲージ」と言います。

ローゲージはひとつひとつの編み目が目立ち、模様のように見えるのが特徴です。

一方、ハイゲージは編み目が目立たないので、平らでとてもシンプルなデザインです。

ビジネスシーンにはハイゲージのセーターが適しています。

●サイズ

サイズは体にぴったりと合ったものを選びましょう。

特に女性は、普段着ではオーバーサイズのゆったりとしたセーターを着る人も多いでしょう。

しかし、スーツの下に着るときは、オーバーサイズだとカジュアル過ぎ、ジャケットも羽織りづらいので不向きです。

メンズのおすすめコーデ!ビジネススーツとセーターの組み合わせ方

それでは、メンズにおすすめの、ビジネススーツとセーターの組み合わせ方をご紹介します。

ビジネスシーンでマナー違反とならず、かつ、おしゃれに見える色の合わせ方を見ていきましょう。

●ネイビーのスーツ+グレーのセーター

ビジネスで着用するスーツの定番の色と言えば、ネイビーやグレーでしょう。

ここでは、ネイビーのスーツに合うインナーとして明るいグレーのセーターをおすすめします。

落ち着いた暗めのグレーも良いですが、明るいグレーを取り入れることで地味にならず爽やかに見えるので、特に若手社員にぴったりの組み合わせです。

●グレーのスーツ+ボルドーのセーター

「社内で浮かない程度に、少し攻めた色合いにしたい!」という方におすすめなのが、グレーのスーツとボルドーのセーターの組み合わせです。

ビジネスシーンではどうしても暖色系は派手に見えやすく、寒色系が使いやすいですが、大人の上品さを感じさせるボルドーならそれほど派手には見えません。

セーターが指し色となっておしゃれな印象に早変わりします。

レディースのおしゃれなセーターコーデ

続いては、レディースにおすすめの、ビジネススーツとセーターのコーディネートをご紹介します。

レディースの場合、先ほども少し触れたように、襟元の形の自由度が高いのがポイントです。

ニットの下にシャツを着用しなくてもマナー違反とならないことも多いので、タートルネックのセーターにジャケットを羽織るのも良いでしょう。

メンズと比べて、より幅広いコーディネートが楽しめます。

スーツとセーターの色の組み合わせは、以下のようなものがおすすめです。

●ベージュのスーツ+黒のセーター

淡い色のスーツには、はっきりした色味のインナーを合わせるとメリハリがつきます。

女性らしく柔らかい印象のベージュスーツに、インナーとして黒のセーターを組み合わせることで、全体の印象を引き締められるでしょう。

●ネイビーのスーツ+白のセーター

ネイビーと白の組み合わせは、爽やかで清潔感があり、ビジネスシーンにぴったり。

特に、ネイビーのパンツスーツと白のセーターを組み合わせるのがスタイリッシュでおすすめです。

鞄など小物も白にすると、統一感があってさらにおしゃれになります。

ビジネスにおすすめのセーターが購入できるブランド3選

ここまで、ビジネスシーンでマナー違反とならないセーターの選び方や、メンズ・レディースそれぞれにおすすめのスーツとセーターの組み合わせをご紹介してきました。

この項では、実際にビジネスシーンで着用するセーターを購入したい人におすすめのブランドを3つご紹介します。

メンズ・レディースのどちらも扱っているブランドをチョイスしたので、ぜひ参考にしてみてください。

●ユニクロ

ユニクロで扱われているハイゲージのセーターは、ビジネスシーンにも適しています。

なんと言っても、そのリーズナブルな価格が嬉しいですよね。

Vネックやクルーネック、タートルネックなど種類も豊富です。

●ラコステ

胸のワニのマークが印象的なブランド、ラコステ。

もともとテニスやゴルフなどスポーツに適した衣服を手掛けていたことから、動きやすさや機能性にこだわっているのが特徴です。

さらに、フレンチ・エレガンスにインスパイアされた上品なデザインも素敵です。

●ジョンスメドレー

ジョンスメドレーは、ハイゲージニットブランドの原点とも言える、イギリスの老舗ニットブランドです。

職人の手作業によって作られる上質なセーターは、ビジネススーツと組み合わせるのにもぴったりでしょう。

カシミア混紡のものもあり、寒い冬の心強い味方になってくれます。

スーツの下にカーディガンも!選ぶときのマナーは?

スーツの下に着るものとして、セーターの他にカーディガンを合わせることも可能です。

カーディガンにはボタンがあり、前で留めるとスリーピースのベストのようにも見えることから、セーターよりもかっちりとした印象に見せることができます。

また、通勤中は寒くても、社内は暖房のおかげで暑く感じることもあるかもしれません。

そんなとき、カーディガンならサッと脱ぎ着して温度調節ができるのも嬉しいですね。

ビジネスシーンでマナー違反とならないためのポイントは、セーターとほぼ同じです。

・派手な色のカーディガンを避けること
・編み目が目立たないハイゲージのものにすること
・ジャストサイズのものを選ぶこと

以上のような点に気をつけて、ビジネススーツと組み合わせるカーディガンを選びましょう。

ビジネスシーンに合ったセーターを選ぼう

今回は、ビジネスシーンにおけるセーターの着用についてお話しました。

本来はマナー違反とされていたセーターですが、ウォームビズの浸透に伴い、セーターの着用をOKとする会社も増えてきています。

ただし、どのようなセーターでも良いというわけではありません。

ビジネスシーンに適した色やデザインのものを選ぶのが大事です。

寒い冬もできるだけ快適に過ごせるように、ぜひセーターを活用してみてください。