格好良い大人になろう!お寿司の食べ方にはマナーがある!
2019年03月21日和食といえば、お寿司を一番に思い浮かべる方も多いと思います。
高級寿司屋から回転寿司屋まで、お寿司は小さな子供から高齢の方にまで大人気です。
家族などで気軽に食べるときなどは、あまり意識しないお寿司の食べ方も、カウンター席など改まった席では、マナーの見せ所です。
正しい食べ方を知り、自信をもって振舞えたら、格好良いですよね。
今回は、カウンター席でのお寿司の正しい食べ方をご紹介していきます。
目次
お寿司を食べる前段階!まずは身だしなみのマナーから!
寿司屋のカウンター席デビューは、大人の仲間入りという感じがします。
マナーを守れなければ、お店の方や隣の方に迷惑をかけることになります。
お寿司の食べ方を知っていれば、職人さんとの会話なども積極的に楽しめるでしょう。
会話から知らないネタに出会い、味覚の世界が広がることは、カウンター席ならではの魅力ですね。
まずは、入店前に必要な身だしなみのマナーを確認していきましょう。
●身だしなみ
・服装
お店の雰囲気や他のお客さんの気分を害さないように、品の良い恰好で行きましょう。
上着を羽織っている場合は、席に着くときに必ず脱ぐようにします。
・アクセサリー
カウンターの板を傷つけないように、入店前に外しておくとスマートです。
または、外してカウンターに置いておきましょう。
時計も同様です。
・香水
寿司の風味が損なわれ、お店の方や隣の方に迷惑がかかります。
繊細な香りを楽しむことが目的の料理も多くあり、つけないことが、寿司屋へのマナーになります。
マナーの見せ所!カウンター席でのお寿司の食べ方
カウンター席には常連のお客様も多くいるので、席に着く前に職人さんに一言「カウンター席でも良いですか」と声をかけるとスマートです。
また、初めて訪れる寿司屋では、テーブル席か座敷に座ってお店の雰囲気をつかみ、次回からカウンター席に座ったほうが無難でしょう。
では、カウンター席でのマナーを確認しておきましょう。
●カウンター席での席順
お酒をついでもらいやすい席が上座となります。
2人なら左側、3人なら真ん中の席が上座です。
ネタ台の正面も上座となります。
●お寿司の注文の仕方
注文は、好きなネタを一貫ずつ頼む「お好み」が基本です。
分からない場合は、お店の方に聞いたり、苦手なものと予算を伝えたうえで、「おまかせ」で握ってもらう方法もあります。
●箸と手どちらで食べるか
基本的にはどちらでもかまいません。
一貫は必ず一口で食べるようにします。
無理な場合は、シャリを少なめにしてもらうか、包丁でふた切れにしてもらいます。
ガリは必ず箸で食べましょう。
また、桶盛りの場合や、格式が高いお店では箸で食べたほうが無難でしょう。
●醤油の付け方
ネタに少しだけつけます。
つけすぎはシャリが落ちて見苦しいうえ、ネタの味も分かりづらくなってしまうので気をつけましょう。
~軍艦巻きの上手な醤油の付け方~
ガリに醤油をつけ、ネタに塗るようにつけましょう。
ネタをこぼさずに、品の良い食べ方が出来ます。
また、斜めに傾けて、海苔の部分に醤油をつけても良いです。
ネタの味わいを楽しもう!おすすめ順のお寿司の食べ方
「お好み」でお寿司を注文する場合、注文の順番は特に決まっていないので、好きなものから食べてもマナー違反にはなりません。
一般的にネタの味わいが分かりやすく、おすすめの食べ方があります。
お好みで注文するときは、ぜひ参考にしてみてください。
●美味しく食べられるお寿司の順番
白身から徐々に味の濃いものにしていくと、ネタの味が分かりやすいとされています。
①【貝や白身魚などの淡泊な魚】
淡泊な味からスタートさせます。
(鯛、ひらめ、すすきなど)
②【光り物、赤身】
コクのある味を楽しみます。
(あじ、こはだ、まぐろなど)
③【味の濃いもの】
濃厚な味を楽しみます。
(うに、いくら、トロなど)
④【巻物】
口をさっぱりさせます。
(かんぴょう巻き、かっぱ巻きなど)
一皿に並べて盛られている場合は、左から食べるようにしましょう。
職人さんがネタを楽しんでいける順番に盛り付けてくれています。
また、季節によって魚の旬が違うので、旬の魚も覚えておくと注文のときにスムーズです。
●季節ごとの旬の魚
【春】蛤、かつお、鯛、さより、さわら
【夏】穴子、アワビ、かんぱち、あじ、スズキ
【秋】さば、さんま、いわし、はまち、えんがわ
【冬】コハダ、赤貝、ひらめ、かれい、ぶり
食べ方に気を付けるのはお寿司だけじゃない!
お寿司の食べ方はきちんとしていても、それ以外の食事のマナーが悪かったら台無しですね。
お寿司以外の食事で気を付けたいマナーをまとめてみたので参考にしてみてください。
●わさび
わさびが苦手な方は無理をせず職人さんに伝えましょう。
「少なめ」や「わさび抜き」なのか恥ずかしがらずはっきり伝えましょう。
●ガリ(甘酢のしょうが)
盛り皿にガリをのせて出されるので、寿司と寿司の間に食べます。
ネタ同士の味が混ざらないために食べるのが良いとされています。
必ず箸で食べましょう。
●お茶
食後に飲みます。
また、ガリ同様、口の中をさっぱりとし口直しをしてくれます。
●椀物
味噌汁などの椀物は、食事の終盤に注文しましょう。
「おまかせ」の場合は、職人さんに椀物について聞かれると、予算の限度の合図になります。
●シャリ
カウンター席でお寿司を注文すると、二貫ずつ出てきますが、食べきれないからと同席している方に食べてもらうのはマナーに反します。
多すぎると思ったら、「シャリ少なめ」や「一貫で」と職人さんに伝えましょう。
うっかりしてしまっているかも!?寿司屋でのマナー違反!
ここまでは食べ方のマナーを主にご紹介してきましたが、ここでは寿司屋での「マナー違反」についてご紹介します。
お寿司に限らず、食事をするうえでも大切なことばかりです。
分かっているつもりでも、ついやりがちな行動もあるかもしれません。
スマートで常識のある大人でいるためにも、おさらいしておくことをおすすめします。
【寿司屋でのNGな振舞い】
●お寿司をなかなか食べない
ネタとシャリの温度など計算されて出してくれているので、出されたらすぐに食べます。
●ネタとシャリを別に食べる
シャリと一緒に食べて美味しいのがお寿司です。
ネタだけはずして食べるのはマナーに反します。
●「ゲタ」をカウンターにおろす
カウンターの一段上に、寿司台と呼ばれるゲタの形をした木の台が置かれます。
この台を動かしたりおろすのはマナー違反です。
出された寿司を、その台から取って食べましょう。
●箸をお皿などにのせておく
「渡し箸」と呼ばれ、箸のマナーにも反します。
必ず箸置きを使い、もし箸置きがなければ、醤油皿などに先端のみをのせても良いとされています。
いくつ知ってる?お寿司業界の専門用語を知ろう!
「あおいそ」や「あがり」などの言葉は、寿司屋に行ったことがある方であれば、一度は耳にしたことがありますよね。
これらの言葉は、お寿司業界の専門用語となります。
お寿司の食べ方に問題がなくても、専門用語を連発して通ぶると嫌われかねません。
では、どのような言葉があるのか基本的な言葉をご紹介します。
知っておけば、カウンター席に聞こえてくる、職人さんたち同士の会話も楽しめるかもしれませんね。
【むらさき】
醤油の色がむらさきに似ていることから、醤油のことを指します。
【あがり】
最後に出すお茶のことです。
最初に出すお茶は「出ばな」と言います。
【オテショ】
醤油などを入れる小皿のことです。
【ギョク】
玉子のことを指します。
【ツメ】
穴子などに塗るタレのことを指します。
【ナミダ】
わさびのことを指します。
ツンとした辛みで涙が出ることに由来しています。
【あにき・おとうと】
あにきが古いネタ、おとうとが新しいネタのことです。
あにきのほうから順番に使っていきます。
【ヤマ】
ネタ切れのことを指します。
【おあいそ】
お会計、お勘定のことです。
お客が愛想をつかして帰ることから由来しています。
客の立場からはマナーに反するので使わないようにしましょう。
マナーを守って寿司通になろう!
今回は、お寿司の食べ方についてご紹介してきました。
敷居の高そうなイメージのカウンター席ですが、食べ方やマナーを守れば問題ありません。
「お好み」での注文はぜひ、おすすめの食べ方を参考にしてみてください。
カウンター席の醍醐味でもある、職人さんとの会話を楽しみながら、旬のネタを美味しくいただきましょう。