ベビーカーで電車に乗るときに確認しておきたいマナーとは?
2019年11月07日赤ちゃんや小さな子どもとのお出かけに欠かすことのできないベビーカーは、散歩や遠出まで活躍してくれます。
しかし、近年、ベビーカーを電車で使用することについて様々な論争が飛び交っています。
そこで今回は、「ベビーカーで電車に乗る際のマナー」について、「どのような問題があるのか」「どうすればスムーズに使用できるのか」等、詳しくご紹介します。
目次
電車でベビーカーを使用するときにマナーを「意識」することは大事!
電車やバスなどの公共交通機関を利用するとき、マナーを意識していますか。
また、多くの人が利用している電車内でベビーカーを使用する際に注意していることはありますか。
誰でも公共交通機関を平等に利用できる権利があります。
しかし、権利だけを主張してマナーを意識しない態度は様々なトラブルを引き起こす要因になるでしょう。
普段からベビーカーを利用するときのマナーを意識することは、不特定多数の人と関わる公共交通機関で人間関係を円滑にするために役立ちます。
マナーを意識した行動をとることで、電車内でのトラブルを未然に防ぐことも可能です。
自分勝手な振る舞いは、周囲の人を困惑させるばかりでなく、めぐりめぐって自分の身にもふりかかってくるものです。
人と人との付き合いをスムーズで豊かなものにするために、電車内でのマナーやベビーカー使用時のマナーを身に付けておきましょう。
ベビーカーで電車に乗るときのマナーとは?
先ほど人との関わりを円滑にするためにはマナーが役立つと述べましたが、そもそもマナーとは何でしょうか。
「マナー」とは、日本語で「行儀」「礼儀」「作法」といった意味です。
気持ちよく社会生活を送るうえで、欠かすことのできない気遣いや知恵のことですね。
それでは、電車内でのマナー、ベビーカー使用時のマナーにはどのようなものがあるか見ていきましょう。
●電車内でのマナー
・大きな声でしゃべらない
・ヘッドホンから音が漏れないようにする
・携帯電話をマナーモードにする
・2人分以上の座席スペースをとらない
・乗降時に降りる人を優先する
●ベビーカー使用時のマナー
・ベビーカーで通路や出口をふさがない
・混雑している車両に乗らないようにする
・狭いスペースではなく広いスペースを利用する
ベビーカーのマナーが原因で起こることが多い電車でのトラブル
ベビーカー使用時のマナーを軽視した行動は、電車内で様々なトラブルを引き起こします。
「使用マナーがなっていない!」と周囲の人を不快にさせるだけでなく、スムーズな乗降の妨げになるなど安全面の心配も出てきます。
例えば、ベビーカー使用時のマナーが原因で起こるトラブルとしては以下のようなものが考えられます。
・狭い場所でベビーカーを使用したため、人にぶつけてしまった
・スペースを取り過ぎてしまい相手を苛立たせ、口論になった
・出口付近にいたため、後ろから強く押されて転びそうになった
・通路をふさいでしまったため、他の乗客の降車がギリギリになってしまった
このように、混雑した車両や狭いスペースでのベビーカーの使用は、トラブルを引き起こす原因になります。
電車でのベビーカー使用に賛否両論が起きる理由とは?
世間では、混雑した電車でのベビーカー使用について賛否両論があります。
なぜ、このように意見が分かれるのでしょうか?
考えられる理由としては以下のようなことが挙げられます。
●事情がわからない
満員電車に小さな子どもを乗せるのは、押されたり圧迫されたりするなどの危険が伴います。
「混雑した社内にベビーカーを乗せるなんてマナーがなってない」と批判的な意見があがるのも、こうした安全面の理由からだと想像できます。
しかし、予防接種や検診といった、決められた場所に決められた時間に行かなければならない場合もあり、どうしてもその電車に乗りたい事情があることも多いです。
しかし、このような事情を理解できない人がいることも事実です。
●混雑した電車は不快度が高い
満員電車はとにかく不快指数の高い空間です。
ベビーカーでなくとも、リュックや傘など、他人の持ち物がぶつかるだけでも不快感を覚える人もいます。
そんな空間に大きなベビーカーがあったら、邪魔だと感じるのは当然のことと言えるかもしれません。
●ベビーカー使用者の態度
ベビーカーそのものではなく、使用者の「しょうがないでしょ!」という、ベビーカーを使用して当然のような態度を、不快に思っている人は少なくありません。
「ベビーカー=邪魔なもの」と決めつける態度もよくありませんが、場所を占拠して当然だという態度は、マナーを意識する力が欠如していると言っても過言ではないでしょう。
このように混雑時のベビーカー使用の賛否には様々な背景があります。
しかし、どのような状況でも、優先すべきは安全面です。
やむを得ない場合を除いて、混雑する電車内でのベビーカーの使用は極力避けるようにしましょう。
まだまだ認知度が低いベビーカーマーク
皆さんは、ベビーカーマークをご存知でしょうか。
「ベビーカーマーク」は、ベビーカーを使用する人が安心して利用できる場所を表しているものです。
簡単にご説明すると、「このマークのある場所ではベビーカーを畳まずに安心して利用できますよ」ということを示しています。
「公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会」で決定されたマークで、電車やバスの車両スペースに貼ってあります。
逆に、ベビーカーの使用を禁止している場所(エスカレーターなど)では、「ベビーカー禁止マーク」が掲示されています。
どちらもベビーカーを安心、安全に利用できるようにするためのマークです。
ベビーカーの使用者だけでなく、他の利用者もこのマークの存在を認識することが大切です。
電車の利用者は、「電車ではベビーカーは畳まなくてはいけないもの」という先入観をなくし、ベビーカー使用者は、マナーを守るためにも、このマークがある車両の利用を心がけたいですね。
混雑時や未使用時はベビーカーを畳もう!
電車では、混雑時のように常にたくさんの乗客がいるわけではありません。
また、都会や地方でも電車内の様子は変わるでしょう。
電車内がどのような状況であっても、未使用時のベビーカーは畳んでおくのがマナーです。
また、混雑時にベビーカーを使用したい場合でも、抱っこなどの対応をし、できる限り使用せず、持ち込む際も必ず畳みましょう。
しかし、手荷物が多かったり、小さな子どもの手を引いていたり、ベビーカーを畳むことはおろか、混雑時に使用せざるを得ない状況もあるでしょう。
ベビーカーマークのある電車やバスが増えてきたとは言え、すべての公共交通機関に導入されているわけではありません。
また、いつでもベビーカーマークのある車両に乗れるとも限りませんし、寝ている子供をおこして大声で泣かれてしまうことも考えられます。
もし、混雑が予想される電車に乗る予定があり、誰も協力者がいない場合は、駅員に相談しましょう。
その駅や路線、その時間帯を考慮し、ベストな方法を教えてくれるかもしれません。
くれぐれも、ベビーカーを使用していないにもかかわらず、広げたままにしておくのはやめましょう。
ベビーカーで電車に乗るときはマナーを意識しよう
電車など公共交通機関を利用する際が、ベビーカーの使用マナーを意識することは、周りの人を不快にさせないようにするためだけでなく、自分自身や子どもの安全を守るためにも重要です。
また、ベビーカーマークの存在と意味を知ることも大切です。
ベビーカーを利用する人も利用していない人も、電車を気持ち良く利用できるように心がけましょう。