社会人のマナー研修はなぜ必要?研修でどんなマナーを学ぶ?
2019年12月05日社会人になると、学生の頃と比べて環境や人間関係が大きく変化します。
その中で求められるのが社会人としてのマナーです。
「どんなマナーを身につけなければいけないの?」と不安に思う方も多いと思いますが、多くの企業では入社後の新人研修としてマナー研修を実施しています。
今回は、社会人のマナー研修でどのようなことを学ぶのかを見ていきましょう。
目次
社会人のマナー研修はなぜ必要?
そもそも、社会人のマナー研修はなぜ必要なのでしょうか。
「なぜこんなことを覚えなければいけないんだろう?」と思っていては、なかなかマナーが身につきません。
社会人のマナー研修が必要なのは、「ビジネスで信頼される人物」になるためです。
仕事ができる優秀な人物であることももちろん大事です。
しかしそれだけではなく、周囲の人たちとの人間関係を大事にできる人が、会社の中で評価され大切にされます。
社会人マナーを身につけることは、周囲の人たちに不快感を与えず、円滑な人間関係を形成し、信頼を得るために必要なことなのです。
社会人マナーを理解していないせいで評価を落としてしまうのはもったいないですし、「学生気分が抜けていない」と言われると仕事へのモチベーションも下がってしまうかもしれません。
近年の新入社員の方は特に、社会人マナーについて以下のようなイメージを持ちがちです。
・社会人として当たり前のルールだから学ぶもの
・外部の人からクレームを受けたり、上司から怒られたりしないために学ぶもの
・形式的であり、あまり意味のないもの
このような表面的な理解では、社会人マナーを身につけることに対して意欲がわきにくくなってしまいます。
まずは、なぜ社会人マナーを身につけることの必要性を理解するところから始め、意識を変えていきましょう。
社会人のマナー研修ではどんなことをする?
実際に、企業での社会人マナー研修ではどのようなことを学ぶのでしょうか。
例えば、以下のようなものがあります。
・身だしなみ
・電話応対
・報告の仕方
・名刺交換
・挨拶
・お茶出し
・お辞儀
・ビジネスメールやビジネス文書の書き方
多くの研修では講義のみでなく演習を行い、理解にとどめず業務の中で実践できるようになることを目指します。
講義を聞いただけでできるだろうと思っていても、いざ実際にその場面に遭遇するととっさに対応できないものです。
演習で声に出したり体を動かしたりして学ぶことで、より実践的に社会人マナーを身につけることができます。
社員が講師を務めることもありますが、多くの場合、外部のマナー講師を招いて研修を行うことが多いようです。
今回は、上記の中から、
・身だしなみ
・電話応対
・報告の仕方
・名刺交換
について、具体的にどのような研修を行うのか見ていきましょう。
第一印象を良くする!身だしなみのマナー研修
社会人のマナーとして最も基本的とも言える身だしなみ。
学生時代は自分の好きなファッションや髪型を楽しめても、社会人になると、それがふさわしくない場面もあります。
身だしなみのマナー研修では、どのような髪型や服装、姿勢などが社会人としてふさわしく、第一印象を良くするのかを学びます。
●髪型
派手なヘアカラーや奇抜な髪型は、ビジネスの場面では好まれません。
男性なら髪が耳にかからないくらいの長さ、女性なら髪の長い人はまとめるなどすると、清潔感がアップし、より印象が良くなります。
●服装
社内規則にもよりますが、スーツ着用が義務であれば、しわしわになっていたり汚れていたりしないよう、定期的にクリーニングへ出すと良いでしょう。
女性で、オフィスカジュアルが認められている場合は、普段着のようなカジュアルすぎる格好にならないよう注意が必要です。
●姿勢
姿勢も第一印象に大きく影響するもの。
猫背など、姿勢の悪さでだらしないと思われてしまうのはもったいないです。
「他人からどう見えるか?」を考えた姿勢を心掛けると良いでしょう。
電話のマナー研修で苦手意識を克服
若い人で、電話応対を苦手とする人が増えています。
家庭の固定電話が減り、知らない人からの電話を取り次ぐことを経験する機会が減ってしまったからかもしれません。
社会人になると、新入社員はまず電話対応を任されるという会社も多いので、マナー研修でしっかりとポイントを学んでおきましょう。
●電話は3コール以内に取る
電話のベルが鳴ったときは、3コール以内に受話器を取りましょう。
それ以上相手を待たせてしまった場合は、「お待たせしました」と一言添えると良いです。
●伝言メモを残すときは復唱
担当者が席を外している場合、相手の用件や電話番号などを伝言メモに記載することがあります。
その際は、落ち着いてメモを取り、最後に内容を復唱して間違いがないか確認しましょう。
聞き取れなかった場合は「お電話が遠いようなのでもう一度お願いできますか」と聞き返せばOKです。
●電話をかける場合は、名乗り方に注意
電話をかける際は、内線か外線かで名乗り方を変えると良いでしょう。
内線であれば社内の人ですから、部署名と名前を名乗ればわかってもらえます。
外線の場合は社外の人なので、会社名から名乗るのがマナーです。
社会人は「報連相」が大事!報告の仕方の研修
「報連相」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「報告・連絡・相談」の略で、仕事ができる社会人は特にこのマナーを大事にしています。
マナー研修では特に、報告の仕方を練習することが多いでしょう。
●報告
部下から上司へ、業務の状況などを報告することです。
報告するときは長々と話さず、できるだけ要点を絞って簡潔に伝えることが大切です。
結論を最初に述べることを意識すると、わかりやすい報告ができるようになります。
●連絡
関係者の間で知っておくべきことを、漏れなく、遅滞なく伝えることも大事です。
「言った・言わない」でもめないよう、重要な内容はメールで文章に残すなど、時と場合に応じた連絡手段を用いる必要があります。
●相談
業務上で困ったことがあったら、一人で抱え込まず上司や同僚に相談しましょう。
一人で考えていても結局わからず、時間を無駄にしてしまうこともあります。
悪い状況になるほど他の人に相談しづらくなると思いますが、相談せず余計に状況を悪化させてしまうよりも、早めに相談するほうが被害が小さく済むでしょう。
名刺交換のマナー研修で社外の人にも印象良く
社会人で特に営業の方は、社外の人と名刺交換をする機会が多くなります。
「これからどうぞよろしくお願いします」という意味を込めて初めに行う名刺交換は、スマートにこなして、第一印象を良くしたいものです。
名刺交換の研修では、以下のようなポイントに注意して、実際に交換のロールプレイを行います。
●名刺入れを用意する
名刺を汚したりカバンの中で失くしたりしないように、名刺入れを用意しましょう。
●名刺交換をするタイミング
相手先へ訪問して応接室などに通された場合は、相手が現れたらまず席を立って挨拶し、自分の名刺を渡しましょう。
自分側や相手側に複数の人が同席している場合は、立場が上の人から順番に交換します。
相手から受け取った名刺はしっかり確認し、特に難しい漢字の苗字であれば「○○様ですね」などと読み方を復唱しておくと良いでしょう。
●受け取った名刺はすぐにしまわない
相手の名刺はテーブルの上に置き、すぐにはしまわないのがマナーです。
社会人マナーを身につけて人間関係を円滑に!
今回は、社会人のマナー研修でどのようなことを学ぶのかをご紹介しました。
初めは難しく感じるかもしれませんが、研修や実際の業務を通して何度も行ううちに少しずつ慣れていくので、過度に不安を感じる必要はありません。
社会人マナーをしっかり身につけて「ビジネスで信頼される人物」になり、業務を円滑に進められるようにしていきましょう。