社会人がおさえておきたい基本的な正しい食事マナー
2019年11月27日社会人たるもの、どこに行っても恥ずかしくないように、正しい食事のマナーはしっかりと身につけておきたいものです。
しかし、そうは言っても食事のマナーは数多くあり、多くの方がすべて把握しているとは言えないのが現実です。
そこで、ここでは基本的な食事マナーについて解説していきます。
これから接待や交際相手のご家族と食事に行かれるご予定の方など、どうぞ参考にしてみてください。
目次
食事マナーは社会人としての素養
食事のマナーは、箸やフォークなどの使い方やお椀の持ち方などに目が行ってしまいがちですが、決してそうではありません。
あくまでも、社会人としての素養と言えるでしょう。
どこに行っても恥ずかしくないように、正しい食事マナーを身につけることが必要です。
それではまず、食事の基本的なマナーからお伝えしていきます。
●姿勢
食事をする際、背筋を伸ばした綺麗な姿勢を心がけます。
姿勢が悪いまま食事をするのは、見た目がよくありません。
●会話
食事が自分の口に合わなくても、料理の批評をするのはやめましょう。
もしかしたら、一緒に食事をしている相手の方はおいしいと思っているかもしれません。
もちろん、食事にふさわしくない内容の話もNGです。
また、あまりにも大きな声で会話するなど、他のお客様へご迷惑がかかるような行為もやめましょう。
●お手洗い
食事中にお手洗いに行くのはマナー違反です。
基本的には、席に案内されるまでに行っておくようにしましょう。
食事の際の身なり・ふるまいも社会人に大切なマナー
食事マナーも大切ですが、食事をする際の身なりやふるまいも、社会人にとっては切り離せないマナーです。
清潔感があり、お店のドレスコードに合わせた身なりにしましょう。
特に女性は、気をつけたいマナーがあります。
●スカートの丈
和食の場合、正座することもあります。
スカートの丈が短いと座ったときに膝が見えてしまいますので、膝が隠れるくらいの長さのものを選ぶようにしましょう。
●アクセサリー
食事の邪魔になるような大ぶりのアクセサリーはNGです。
数多く身につけるのもやめておきましょう。
●バッグ
大きなバッグは避けるようにしましょう。
できれば、お財布や携帯電話、ハンカチが入るくらいのサイズが好ましいです。
●髪の毛
これは男性にも言えることですが、食事中に髪の毛を触るのはやめましょう。
社会人がおさえておきたい洋食の食事マナー
洋食や和食、中華料理など、料理の種類によって食事マナーは変わってきます。
まずは、洋食の食事マナーからお伝えしましょう。
どれも社会人にとってははずせない知識ですから、ここでしっかりと覚えておきましょう。
●音をたてない
洋食で、音をたてて食事をするのはマナー違反です。
カトラリー類をお皿に当てて音をたてたり、スープなどを飲むときに音を出したりしないように気をつけましょう。
●ナプキン
洋食の場合は、テーブルにナプキンが置かれているのが一般的です。
主賓、もしくは出席者の中で一番目上の方が、ナプキンを取り上げてから自分も取るようにしましょう。
もしくは、料理が運ばれてきたタイミングでも構いません。
ナプキンは山折りのほうを自分に向けて、膝の上に置きます。
首からナプキンを下げるのはやめましょう。
●カトラリー
洋食のフォークやナイフなどのテーブルに置かれているカトラリーは、外側から対で使用します。
フォークは左手、ナイフは右手に持って、人差し指を軽く下向きにして当てましょう。
カトラリーを一時的に置く場合は、お皿の上に八の字になるようにそっと置きます。
その際、フォークは背側を上に、ナイフは刃が内側になるようにします。
食後の場合は、フォークとナイフを揃えて、斜めもしくは縦に置きましょう。
和食のマナーは複雑!?
和食は、洋食や中華料理とは違ったマナーがあります。
社会人のたしなみとして、しっかりと身につけましょう。
まずは、食事の前段階のマナーからご説明いたします。
特に和室への入り方は少々複雑ですが、覚えておくといいマナーです。
また、おしぼりに関してもマナーがあります。
●和室への入り方
和食の場合、和室への入り方に注意しましょう。
まず、襖の前に正座をし、引き手側の手で約5cmほど襖を開きます。
そのまま手を引き戸の側面にかけ、体の半分くらいの位置まで開けます。
そこから反対側の手に取り替えて、通れる幅まで襖を開けます。
両手をつき、会釈をしたら、立ち上がって下座側にあたる脚から入ります。
部屋に入ったら、襖のほうを向いて正座します。
襖に近いほうの手で襖の側面を持ち、そのまま体の半分くらいの位置まで閉めます。
反対側の手に替えて、襖が隙間約5cmになるまで閉め、一度手を止めます。
引き手に手をかけ、最後まで襖を閉めます。
●おしぼり
和食にはおしぼりがついてくることが多いですが、手を拭く以外には使用してはいけないのがマナーです。
うっかり、テーブルを拭く、顔や体を拭くなどという行為はマナー違反ですので注意しましょう。
社会人なら知っておくべき!箸のマナー
和食には、食事の際にマナー違反になる箸使いがあります。
何気なくやってしまいがちなものもあるので、社会人としてここでしっかりと身につけておきましょう。
●刺し箸
料理に箸を突き刺して食べる行為です。
●探り箸
箸で器の中の食べものを探るように触る行為です。
●涙箸
料理の汁がきれていないうちに、汁を垂らしながら食べる行為です。
●迷い箸
どの料理を食べようか、器の上で迷う行為です。
●ねぶり箸
箸をなめる行為です。
●もぎ箸
箸についた食べものをもぎ取るように食べる行為です。
●返し箸
箸の上下を変え、持ち手側で料理を取る行為です。
●寄せ箸
箸で器を移動させる行為です。
●握り箸
箸を握りしめて持つ行為です。
●渡し箸
お皿やお椀などの器の上に箸をおく行為です。
やってしまいがちなものもありますが、いずれもマナー違反ですので決してしないように気をつけましょう。
意外に知らない人が多い!中華の食事マナー
洋食や和食と中華料理の最大の違いは「円卓」です。
中華料理には、その円卓に関する食事マナーがありますので見ていきましょう。
●時計回り
基本的に、主賓か出席者の中で一番目上の方が最初に料理を取ります。
円卓を回す際は、料理を取っている方がいないことを確認し、そこから時計回りに回します。
立ち上がって料理を取るのはマナー違反ですので、料理が自分の目の前にきてから取るようにします。
近くにある料理をとる場合は、あらかじめ一言添えて反対周りに回しても問題ないでしょう。
また、主賓や一番目上の方がまだ箸をつけていないのに、食べ始める行為はマナー違反ですので注意しましょう。
●席
上座は、出入り口から最も遠い席です。
上座から見て左側が次席、右側が三席目となるように交互に考えます。
●円卓に乗せていいもの
円卓には、料理と調味料しか載せられません。
つまり、使用したお皿やグラスを円卓に戻す行為はNGです。
ちなみに、取り皿は料理ごとに替えるのが中華料理のマナーとされています。
また、取り皿を持つこともマナー違反ですので、取り皿はテーブルに置いたまま食べるようにします。
意外に知らないことも多いですが、社会人のマナーとして覚えておきましょう。
正しい食事マナーを身につけよう
食事に関するマナーは数多くあり、洋食や和食、中華料理など料理の種類によってもそれぞれマナーは異なります。
中にはうっかりしてしまいがちなマナー違反もあります。
ここに書ききれなかった食事マナーもありますから、一社会人として恥ずかしくないようにさらに知識を深め、正しい食事マナーをしっかりと身につけましょう。