初めてお茶会に参加するなら!服装や持ち物のマナーを知ろう
2019年12月20日お茶会に参加したいと思っても、服装や作法はどうすれば良いのか分からない方もいますよね。
初めてのお茶会であれば、参加することに躊躇してしまうことがあるかもしれません。
しかし、最低限のお茶会のマナーを学んでおけば、当日慌てることはないはずです。
初めてのお茶会をスムーズに進められるよう、お茶会のマナーをご紹介します。
目次
初めてのお茶会!マナーで服装の指定はあるの?
初めてのお茶会に参加するとなると、マナーとして色々と気がかりなことがありますよね。
その中でも、まず気になるのが服装ではないでしょうか。
お茶会と言えば、着物を着なければいけないと思ってしまいがちですが、必ずしも着物を着なければならないという決まりはありません。
普段から着物を着慣れていない方であれば、無理して着物を着ていかなくても大丈夫です。
女性なら、スーツやワンピース、またはブラウスに長めのスカートといった格好で十分でしょう。
男性は、スーツか襟付きのワイシャツにジャケットという形でも構いません。
ただ、着物という指定はないものの、気をつけたいことに「白い靴下を着用する」ことがあります。
これは、男性女性に限らず、誰もが揃える必要があるものです。
着物では白足袋を履くのが慣例ですが、それと同じように洋服を着る場合には白い靴下を履く必要があるのです。
白足袋や白い靴下には、日々の雑念を取り払い、清浄と緊張を得ようとする効果があります。
マナー知らずにならない!お茶会には何を持っていく?
前項では、お茶会に参加する際の服装は、着物でも洋服でもマナーとして問題ないことが分かりました。
こちらでは、お茶会での持ち物について確認していきましょう。
最低限でも持っていきたいものは、3つあります。
一つ目は、扇子です。
扇子は、普段は暑いときにあおぐなどして使いますが、お茶会では違った使い方をします。
挨拶のときは手前に置き、その他のときは自分の右横に置くことが多いです。
ただし、流派によって違いがありますので、それは流派に従うことになるでしょう。
二つ目は、懐紙です。
懐紙は、和紙でできていて、お菓子を食べるときに使います。
回ってきたお菓子を取るときに下に敷き、食べるときはお菓子と一緒に持ち上げて使います。
1枚だけだとお菓子を着るときに不安定なため、何枚か重ねて使うと良いようです。
三つ目は、楊枝です。
楊枝は、お菓子を切るのに使います。
懐紙に乗せたお菓子を持ち上げたら、落とさないよう気をつけながら切ります。
お茶会によっては、懐紙と楊枝が用意されている場合もありますが、そうでない場合もありますので、ご紹介した3つの道具は最低限用意するようにしましょう。
お茶会の場所へ到着!どこに座るのがマナー?
お茶会の場所に到着した後、マナーとしてどこに座れば良いのか不安に思われる方も多いですよね。
お茶会には、「正客」と「末客」が座る席がありますが、初めてのお茶会の場合は特にこの2つの席に座らないことが大切です。
正客とは、お茶会に招かれた中の代表者のことで、一番の上座に座ります。
亭主と会話をしたり、招かれた客の代表として挨拶をしたりします。
また、お茶会の進行も正客がいることによってスムーズに運びます。
正客は亭主が指定することもありますが、譲り合いが起きてなかなか決まらないこともあるようです。
ただ、普通は初めてのお茶会に参加する人が正客となることはありませんので、心配はいらないでしょう。
ただ、間違って座ることのないよう正客の位置があることは覚えておく必要があるでしょう。
次に、末客についてです。
末客も正客と同様に、ある程度お茶会の経験がある人が選ばれ、一番の下座に座ります。
末客には末客としての仕事がありますので、初めてお茶会に参加する人には向きません。
初めて参加する場合は、末客の席にも注意してください。
2種類あるお茶会!初めて参加する場合は大寄せに!
お茶会というと厳かで静寂な中で行うイメージがありますが、お茶会にも種類があり、大きく2種類に分けることができます。
一つは、昔からある正式な茶会を意味する「茶事」です。
茶事は、茶をいただく前に食べる懐石があり、濃茶・薄茶などでもてなされます。
もう一つは、「大寄せ」と言い、多くの客が招かれるお茶会のことです。
近年よく言われるお茶会というものは、大寄せであることがほとんどのようです。
そのため、茶事よりは気楽なことから、お茶会を楽しみたいと思って試しに参加する人も多くなっています。
作法は流派によって違いがあります。
周りと違う行動にならないよう観察して、同じように振る舞うことが大切でしょう。
細かい作法を気にするよりも、周りに合わせて行動すると上手くいきます。
初めてのお茶会であれば、周りは自分のことを知らない人ばかりですので、最初から「初めてのお茶会です」と挨拶しておけば、多少のマナーの違いは誰も気にしないはずです。
お茶会とはどんなものなのか、まずは楽しんでみることが大切でしょう。
茶道の流派は3つ!その違いを知ろう
お茶会に参加しマナーのことを気にするのであれば、茶道の主な流派を知っておいたほうが良いでしょう。
茶道の流派は、主に3つあります。
表千家・裏千家・武者小路千家の3つで、三千家と言われています。
これらの茶道は、千利休の孫である千宗旦の子供たちが作りました。
千宗旦の四男が作ったのが裏千家で、茶道としての人口が一番多いことで知られています。
そのため、初めてお茶会に参加する場合は、裏千家である可能性が高いと言えます。
三千家で作法などの違いはありますが、分かりやすい違いと言えば、お茶のたて方です。
裏千家のお茶は、泡をよく立てることで有名です。
泡が細かいため、クリーミーな味わいを楽しめます。
表千家や武者小路千家では、泡をあまりたてません。
そのため、抹茶本来の味をしっかり味わうことになるでしょう。
三千家の一つである裏千家のお茶のいただき方
こちらでは、三千家の一つである裏千家のお茶会でのお茶のいただき方を確認します。
一連の動きを覚えてしまえば、マナーのことを細かく考えずにお茶のことを楽しむことができるでしょう。
◯お茶のいただき方
お茶には濃茶と薄茶とありますが、一般的には薄茶が出されることが多いようです。
お茶が自分の前に回ってきたら、茶碗を次の客との間に置き、「お先に失礼します」と一礼します。
次に、茶碗を膝の前に置き、亭主に対して「お点前ちょうだいします」と挨拶します。
右手で茶碗を持ったら左手に乗せ、右手を軽く添えます。
茶碗の正面を避けるように、時計回りで2回まわします。
その後、お茶をいただきます。
最後の一口は、すっと音をたてて飲み切ってください。
飲み口を人差し指と親指で軽く拭いたら、その指は懐紙で綺麗にします。
茶碗を逆時計回りで2回まわして、茶碗の正面を自分と反対側にし、膝の前に置きます。
裏千家では、茶碗は畳のへりの外に置くのが決まりです。
お茶会のマナーはあらかじめ確認しておこう
お茶会のマナーはあらかじめ確認しておくことで、安心して参加できるはずです。
服装は着物という決まりはなく、スーツやワンピース・ブラウスにスカートという形でもOKです。
持ち物は、最低でも扇子・懐紙・楊枝を持参しましょう。
座る席は、正客・末客が座る場所に間違って座らないよう気をつけてください。
お茶会のマナーは流派によって違いますので、その流派に合わせることが大切です。