ビジネス文書のマナーは大丈夫?基本の書き方をチェック
2019年12月30日社会人になると、さまざまな場面で文書を作成することがあると思います。
ビジネス文書は、学生時代の論文や、友達とのメール、ブログなどとは違いその書き方にマナーがあります。
また、人の心を打つような感動的な文章が求められているわけでもありません。
ビジネスシーンで求められている文書とはどのようなものなのかチェックしていきましょう。
目次
ビジネス文書にはどのようなものがあるか
社会人になったばかりの方は、会社ではどのような文書が作成されているのかということや、それらにまつわるマナーなどを知らないことも多いでしょう。
一口にビジネス文書と言ってもさまざまな種類のものがありますので、まずはどのようなものがあるのか確認しておきましょう。
【社内文書】
◯指示命令・決済:通達、指示書、稟議書、提案書
◯報告・届け出:報告書、届出書、始末書
◯連絡・調整:通知書、回覧文、依頼書、伝言メモ
◯記録・保存:議事録、帳票類
【社外文書】
◯取引関係:見積書、注文書、請求書、依頼書、照会状、回答書、督促状、通知状
◯社交文書:挨拶状、招待状、礼状、祝賀状(開業開店、新築改装、栄転就任など)、見舞状
以上のようなものが、ビジネスシーンでよく使われる文書の例です。
これらに加えて、メールや社内SNS、情報共有ツールなども、ビジネスで使われている場合には、ビジネス文書の一つです。
SNS形式やチャット形式だからといって、プライベートと同じような文章の書き方をしてはマナー違反となりやすいので注意が必要です。
社内SNSやチャットは特にビジネスマナーに注意
近年は、社内の連絡ツールとしてのみならず、クライアントとのやり取りもSNSやチャットで行うという会社も増えてきました。
特にIT業界やスタートアップ企業などでは、この動きは顕著ですね。
SNSやチャットを使った連絡手段は、メールなどと比べると利便性が高く、手軽に連絡をとることができます。
同じツールをプライベートでも使っているという場合もあるのではないでしょうか。
しかし、手軽なSNSやチャットとはいえ、業務で使用している場合には連絡をする相手が社内の人や会社の関係者になります。
プライベートと同じような使い方をしては失礼にあたることも多いです。
SNSやチャットも、ビジネス文書であるということを意識して、マナーを守った使い方に注意しましょう。
具体的には、
・基本的には敬語を使う
・既読スルーせず、リアクションをする
・公私の区別をする
などが挙げられます。
また、それぞれの会社に使い方のルールがある場合には、それに従うようにしましょう。
ビジネス文書には役割がある
相手に何かを伝える手段としては、文書の他にも口頭や電話などといったものもあります。
しかし、文書にして連絡をすることには重要な役割があるのです。
◯正確な情報の共有・伝達
口頭のみで話うと、実は解釈の違いがあっても気づかないこともあります。
文書にしておくことで、解釈のズレやちょっとしたニュアンスの違いを修正できることもあります。
◯記録としての保存
議事録はさまざまな会議で欠かせないものです。
議事録を作成する人は、内容をただ記録するだけでなく、後から見返したときに分かりやすい資料を作ることが求められます。
記録を残す役割になった場合には、その話し合いの目的をしっかりと理解し、事前準備を整えてから望むようにしましょう。
以上の2つが、ビジネス文書の大きな役割です。
ビジネスのマナーに注意して文書を作成することは、骨の折れる作業かもしれません。
しかし、口頭などではなく文書にすることで、伝達ミスを防いだり記録を確認したりできるので、円滑に仕事を進められるというメリットもあるのです。
ビジネス文書作成のポイント
ビジネス文書を作成するときには、大切なポイントがいくつかあります。
それらを踏まえて作成することで、分かりやすくビジネスにふさわしい文書となります。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
◯結論から先に書く
人の心を動かすような文章においては、「起・承・転・結」が求められます。
しかし、ビジネスで必要とされる文章を起承転結で書いてしまうと、何が大切なことであるのか見えにくくなってしまいます。
ビジネス文書を作成する際には、「結・起・承」の順番で書くとよいでしょう。
◯5W3Hを明記する
5W3Hとは、
・when:いつ
・where:どこで
・who:だれが、だれに
・what:なにを
・why:なぜ
・how:どのように
・how much:いくら
・how many:いくつ
の頭文字です。
これらの情報を文書に盛り込むことで、だれがいつ見ても分かりやすい文書を作成することができます。
また、必要がある場合には表・グラフ・図・写真なども盛り込むとよいでしょう。
◯情報を詰め込み過ぎない
1つの文書では、1つの用件を書くことがマナーとなっている場合が多いです。
さまざまな用件をまとめてしまい、分かりにくい文書にならないよう注意しましょう。
◯事実と私見を区別する
一部の文書を除き、基本的にビジネス文書には私見を盛り込みません。
論理的な文面になるよう心がけましょう。
以上のような点が、ビジネス文書を作成する際のポイントです。
また、作成した文書は上司などに確認してもらうことがマナーですよ。
社外文書の作成は特にマナーに注意
社内文書を作成する場合に、特に優先されることは、簡潔で分かりやすいということです。
しかし、社外の方に宛てる文書の場合には、分かりやすいことだけではなく先方への敬意を表すことや、文書の形式が正しいことも求められます。
また、誤字脱字やデータの数字が間違っているなど、些細なミスでも自社の信頼を落とすことにもなりかねませんので注意しましょう。
社外文書の書き方の基本を見ていきましょう。
◯公的な意味合いが強い場合は縦書き
多くの書類は横書きのケースが多いですが、公的または儀礼的な文書の場合には縦書きで文書を作成することもあります。
◯基本的な形式に則る
ビジネス文書の中でも、社外文書はある程度の形式が決められています。
頭語→前文→主文→末文→結語の順番を守り、文書を作成しましょう。
◯自社の立場を考慮する
自社と先方の関係性を踏まえて、内容や言葉選びに注意しましょう。
以上のような社外文書のマナーを守った文書で、先方との円滑なコミュニケーションを図りましょう。
ビジネスで必須のメモ!取るときのマナーは?
ビジネスにおいて、さまざまな場面で必要になるのが「メモ」です。
ビジネスシーンにおけるメモは、立派な文書の一つです。
メモの取り方を知っておくと、業務の効率化や、ミスの削減につながることもあります。
目的に合わせたメモの取り方を見ていきましょう。
【議事録】
議事録を手描きでメモする場合には、図式化することを意識しましょう。
枠・色・記号などを利用し、できるだけ素早くかつ正確にメモを残していきます。
主語や目的語、だれの提案かなどは必ず記録することが大切です。
また、パソコンやボイスレコーダーを併用して使うと、後から確認できるため便利です。
パソコンやボイスレコーダーを会議に持ち込む際は、事前に持ち込みの許可を取ることがマナーです。
【伝言メモ】
伝言メモを書き留める際には、
・宛先
・先方名
・用件
・日時
・時間
・連絡先
・受信日時
・受信者名
が明記されていることが大切です。
また、先方は男性か女性かを付け加え、日時は「明日」などという表現を「◯月◯日」に直して相手に伝えるようにすると丁寧ですね。
ビジネス文書のマナーを知っておこう
ビジネス文書のマナーについて見てきました。
日常的な話し言葉やメールとは違い、ビジネス文書には書き方のマナーが存在しています。
社会人になりたての場合には、ビジネス文書を作成するのが難しいかもしれませんが、必要なビジネススキルの一つでもあります。
フォーマットなどを活用し、円滑な業務に繋げていってくださいね。