和食のマナーを学ぶ!食事のとき左手はどう使えば良いのか?
2019年12月14日普段の食事でマナーを気にすることはあまりないかもしれませんが、会食などがある場合、和食のマナーを知っておくことは大切です。
和食のときに悩みがちなのが、左手の使い方です。
汁物・魚料理などの料理を口に運ぶとき、お茶碗や皿は持っても良いのかなど、迷ってしまう場面がいくつかあることでしょう。
会食の際に恥ずかしい思いをしないよう、こちらでは和食のときの左手の使い方をご紹介します。
目次
和食で大事な箸使い!左手の上手な使い方は?
和食のマナーの基本と言えば、箸の使い方が挙げられるでしょう。
左手をどう使えば和食のマナーに合うのかご紹介します。
【和食での箸の取り方】
①右手で箸の真ん中を持つ
②左手を箸の下に沿え、右手は横にスライドしながら箸の下に持っていく
③右手を箸の下に沿えたら、左手で箸を固定する
④右手で箸を持つ形にして、左手を外す
左手を上手に使うことによって、素早く美しい動作ができるでしょう。
次にご紹介したいのは、間違った箸の使い方です。
何気なく行っている可能性がありますので、こちらで確認していきましょう。
【間違った箸の使い方】
・返し箸 箸の持ち手を使って料理を取る
・刺し箸 料理に箸を刺して食べる
・移し箸 同じ料理を箸で他の人と一緒に持つ
・渡し箸 小皿や小鉢などの上に箸を置く
・迷い箸 お皿の上でどの料理を取ろうか迷う
・探り箸 お皿の料理を箸で混ぜ、好みのものを取る
・寄せ箸 器を箸で自分の近くに寄せる
・涙箸 料理の汁を垂らしたまま食べる
・ねぶり箸 箸をなめる
・もぎ箸 箸についた料理を口で取る
実際の会食の場では、このような間違った箸の使い方はしないよう注意しましょう。
和食で汁物をいただく!マナーとして左手はどう使う?
和食でお椀に入った汁物をいただくことがあると思いますが、その際左手はどう使えば良いかお伝えします。
【和食でお椀が出た場合】
①左手でお椀を支え、右手で蓋を取る
②蓋の水滴はお椀の上に落とすよう回しながら外す
③蓋の内側を上にし、お椀の外側に置く
④お椀を両手で持ち、左手にのせて右手は離します。
⑤右手の甲を上にして箸を持ち、お椀を持った左手の小指と薬指の間に箸を挟みます。
⑥右手を箸に沿って滑らせ、お箸を正しく持ち替えます。
⑦食べ終わったら、お椀は元のように蓋をして戻す(裏返さない)
気をつけたいのが、まずお椀を持ってから箸を持つ、ということです。
箸を最初に持ちながらお椀を持ち上げるのは、マナー違反になりますので注意しましょう。
お椀を左手に持ったら、右手に持った箸を支えるために、左手の中指を上手に使います。
スムーズな動作になるよう、心配な場合は練習しておくと良いかもしれません。
和食の会食の際にさりげなくこの動作ができると、美しい食べ方との印象を与えることができるでしょう。
和食での魚料理!左手を使うことはある?
和食の場合、頭がある魚料理を食べることもありますよね。
普段は魚料理をなかなか食べないような人の場合、どのような食べ方をすれば良いのか戸惑ってしまうこともあるかもしれません。
こちらでは、魚料理を食べる場合の左手の使い方もご紹介します。
【和食で魚料理が出た場合】
①最初に頭がある身から箸をつけ、頭から尾のほうへ順番に食べる
②上半分を綺麗に食べたら、左手で頭を持ち、骨と身を箸で剥がしていく
③骨が外れたら、左手で頭、右手の箸で尾のほうを持ち、骨を皿の奥へ移動させる
④残った下半分の身は、頭があったほうから尾のほうへ順番に食べる
綺麗に食べるには、頭がある身のほうから尾にかけて食べていくことです。
骨を外す際は、左手で頭を持ち、右手の箸で上手に身と骨を剥がしていきましょう。
マナーとしてはそれほど難しいことはありませんが、慣れないと身の部分が残りがちになりますので注意が必要です。
よく見かける光景!和食で左手を添えて食べるのはマナー違反?
食事の際によく見かける光景として、箸で持った料理を口に運ぶ際、こぼさないように左手を口まで添えて食べる食べ方がありますよね。
日常的にもよく見かけるこの食べ方は一見上品にも見えますが、和食のマナーとしてはNGです。
こぼさないようにとのことかもしれませんが、箸で持った料理をこぼして手で受ける、という行為は手が汚れてしまいますし、見た目にも美しくありません。
基本的に料理は、口まで難なく運べられる量を箸で取り、こぼすということはないようにする必要があります。
また、こぼす行為は、箸が上手に使えないと言っているようなものでもあるでしょう。
こぼすのを防ぎたいのであれば、和食の場合、「懐紙」を使うことができます。
懐紙というのは様々な使い道がありますが、和食の際にも使える和紙のことで、自分で持参して使います。
料理がこぼれそうなときに口の下に沿えたり、魚の頭を押さえたりなど、和食の際に使う場面は少なくありません。
どうしてもこぼれる心配があり、スマートに見せたいのであれば、懐紙を用意して和食に臨むのも良いでしょう。
和食の器は左手で持ち上げても良いの?マナーとして適当な持ち方
和食の器はいくつも種類があり、左手で持ち上げて使うものと使わないものがあります。
こちらでは、マナーとして適当な持ち方をご紹介します。
◯持ち上げて使うもの
・茶碗
・飯椀
・お椀
・小鉢
・中鉢
・小皿
・醤油小皿
◯持ち上げて使わないもの
・大皿
・盛り皿
・お造り皿
基本的に持ち上げて使う器は、小ぶりのものが多いです。
だいたい15cm以下のものは持ち上げても大丈夫な場合が多いでしょう。
もし、持ち上げるべき器を持ち上げて食べないと、犬食いになってしまう場合があります。
犬食いとは、背中を丸め、顔を器に近づけて食べるような食べ方です。
基本的に器を持ち上げて食べることの多い和食ですので、このような犬食いにならないよう、持ち上げて使う器はきちんと持ち上げて食べるようにしましょう。
また、持ち上げて使わないものとしてご紹介した器は、どれも持ち上げるには少々大きすぎるものが多いです。
大皿や盛り皿を持ち上げることはないと思いますが、一度小皿に取り分けて、小皿を持って食事をすることになります。
なお、別の器を持つ場合、箸は一旦置くことがマナーとして大切です。
和食でお刺身や焼き鳥が出た場合!食べ方の注意点
和食でお刺身や焼き鳥が出た場合にどのように食べたら良いのか、食べ方の注意点をご紹介します。
【和食でお刺身が出た場合】
和食でのお刺身の食べ方のマナーとしては、まず淡白な白身などから食べるようにします。
基本的には、左側から順に食べるようにしてください。
醤油小皿は前項でお伝えした通り、左手で持ち上げて使っても良いです。
受け皿として自分で用意した懐紙をさりげなく使っても良いでしょう。
【和食で焼き鳥が出た場合】
焼き鳥は串がある分どのように食べるか迷ってしまいそうですが、基本的には先から順に食べ、食べづらい奥の部分は箸でずらして食べるのが良いです。
少しかしこまった食事の場では、器の上で箸を使って焼き鳥を串から外して食べたほうが良いでしょう。
箸で焼き鳥を固定し、串を回して外すと上手に抜くことができます。
和食でのマナー!左手の使い方はいくつかある!
和食のマナーとして、左手の使い方はいくつかあります。
箸を使う場合、左手を添えることによって綺麗な動きを見せることができます。
お椀を使う場合は、お椀を持った後に左手の中指で箸を支えて右手の動きを助けます。
魚料理では、頭を持ち、骨と身を剥がす作業のときに使います。
基本的に持ち上げる器は、お椀や汁椀・小鉢など15cm程度の小さな器が多いです。
大皿・盛り皿などの場合は持ち上げず、料理を小皿に取り分けてください。