礼服はお葬式に欠かせない!大人の女性に大切なマナーとは?
2019年12月19日礼服は大切な儀式で着用するフォーマルウエアです。
女性は礼服を喪服として、通夜や告別式で着用することでしょう。
その礼服には格式があり、格式別に礼装があります。
礼装は大きく3種類にわけられていますが、ご存知でしょうか。
大人の女性のマナーとして、礼服にまつわる知識を深め、いざというときに役に立つように準備しておきましょう。
目次
大人の女性としてのマナー!礼服の知識を深めよう
社会に出ると、大人の女性としてマナーある行動をしなければなりません。
そのなかの1つに、お葬式があります。
お葬式は格式高い儀式なので、失礼のない服装や身だしなみをしなければなりません。
しかし、お葬式にまつわる礼服は、普段の生活を送る上ではなかなか知り得ないことですね。
そのため、下記のような疑問を抱く方も少なくないはずです。
・どのような礼服を選んだらいいか
・礼服にあわせる小物はどういったものか
・メイクはしていいか
このような疑問は、機会がないとなかなか知れませんね。
お葬式は大切な儀式ですから、女性としてマナーに沿う服装や身だしなみを心掛けたいものです。
「気がつかずマナー違反をしていた」という事態にならないためにも、礼服にまつわる知識を深めておきましょう。
では、次項から礼服についてくわしくお話ししていきます。
格式高い礼服「正喪服」はマナー違反にならないように注意が必要
礼服は、下記3種類に分けられます。
「正喪服」「準喪服」「略喪服」です。
この点は、女性も男性も一緒です。
これらは、格式によって使い分けられています。
それでは、格式が高い正喪服の礼装からくわしく見ていきましょう。
●正喪服(正式礼装)
正喪服は、故人に近しい「喪主」や「三親等までの親族」といった主催側が着用する礼服です。
昔は正喪服というと着物がマナーとされていましたが、近年においてはマナーの捉え方にも変化があり、その限りではありません。
ただ、一般参列者が正喪服を着るのはマナー違反となってしまいますので注意が必要です。
着用するシーンとしては、通夜・葬儀・告別式・一周忌法要までとされています。
正喪服ですが、和装の場合は、黒無地の染め抜き5つ紋付で羽織はつけず、帯揚げ・帯締め・帯も黒で統一し、足袋は白で草履は黒を履きます。
洋装の場合は、昼はアフタヌーンドレス、夜はイブニングドレスが正式なスタイルですが、一般的にはブラックフォーマルと呼ばれる礼服でもかまいません。
シルクかウールの黒無地で光沢感のないワンピース・スーツ・アンサンブルが基本で、ふくらはぎが隠れるスカート丈にしましょう。
肌の露出はできるだけ避けるようにしなければなりません。
一般的な喪服としての礼服は「準喪服」
一般的な喪服としての礼服は「準喪服」です。
それでは、準喪服についてくわしく見ていきましょう。
●準喪服(準礼装)
一般参列者として通夜や告別式に出席する場合に着用する礼服です。
なお、喪主や親族が着用する場合も多いのが準喪服です。
喪主や親族は正喪服を着用しなくてもマナー違反ではありません。
そのため、広く喪服として着用できるのが準喪服です。
大人の女性として、準喪服は用意しておきたい礼服です。
こちらも正喪服と同様で、ワンピース・スーツ・アンサンブルがマナーとされています。
ふくらはぎまで隠れるスカート丈、襟元のつまったデザインあれば、正喪服としても着用できます。
ただ、準喪服は目立たない範囲での装飾も許容されていますので、派手にならないように気をつけなればなりませんが、正喪服よりデザインの自由度が高いといえます。
通夜や法要は「略喪服」でも大丈夫
礼服としての正喪服や準喪服は、葬儀で着用できる礼装ですが、ここでは「略喪服」と呼ばれる礼装について見ていきましょう。
●略喪服(略式礼装)
突然の通夜などで準喪服が用意できていない場合などは、略喪服での参列も可能です。
黒や濃紺、ダークグレー等、暗い色のスーツであれば略喪服として着用できます。
つまり、ビジネススーツやリクルートスーツでもかまいませんし、派手でなければストライプなどの柄があっても許容範囲とされています。
なお、準喪服で女性のパンツスーツはマナー違反と捉える方もいらっしゃるようですが、略喪服では問題なく着用できます。
とはいえ、準喪服の代わりであることを忘れず、落ち着いたスーツを選ぶのは必須です。
そして、略喪服は三周忌以降の法要で着用してもマナー違反ではありません。
ここまで正喪服、準喪服、略喪服とご説明してきましたが、季節柄コートを着用することもあるでしょう。
その場合、普段着のようなカジュアルなものではなく、礼服にあうコートを選ぶようにします。
黒が理想ですが、茶色やグレーであっても落ち着いたデザインであれば大丈夫です。
ただ、お葬式では、動物を殺生するイメージの皮や毛皮の素材はマナー違反になりますので注意が必要です。
お葬式に相応しいアクセサリーや小物を選ぶのは大人の女性としてのマナー
お葬式では、基本的にアクセサリーは結婚指輪だけしか身につけないほうがいいと考えている方も少なくありません。
しかし、ネックレスなどもお葬式に相応しいものを選べばマナー違反ではありません。
では、お葬式に相応しいネックレスとはどのようなものがいいのでしょうか。
それは、「真珠」でしょう。
真珠は涙のしずくといわれ、華やかさという意味ではなくお悔みという意味を表します。
真珠は、黒でも白でもかまいませんが、慶弔として身につけるのであれば、白がおすすめです。
ネックレスをお葬式で身につける場合は、必ず「一連」のネックレスにしなければなりません。
二連以上のネックレスは不幸が重なるというイメージから縁起が悪いとされ、マナー違反になってしまいますから気をつけましょう。
そして、正喪服や準喪服といった礼服を着用したら、ストッキングにも注意が必要です。
ストッキングは黒で、肌が透けるもの(20~30デニール)を選びます。
夏の暑い時期のお葬式であっても素足はマナー違反ですから避けましょう。
さらに、靴は光沢のない黒のパンプスを選んでください。
なるべく装飾のないシンプルなデザインが理想です。
小物としては、光沢のない布製で黒のハンドバッグを用意します。
大人の女性であれば、「袱紗(ふくさ)」に不祝儀袋を包むのもマナーです。
袱紗を用意できない場合はハンカチで包みましょう。
なお、数珠を手に持つのもお葬式でのマナーとされていますから、略式でもかまいませんので用意しておいてください。
小物などを選ぶ際にも、皮や毛皮の素材はマナー違反になりますので注意が必要ですが、合皮はその限りではありません。
メイクや髪を整えるのは女性の身だしなみ!お葬式でのマナーは?
お葬式に参列するのにメイクをするのはマナー違反だと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お葬式だからといってメイクをしないのは、大人の女性としてマナー違反です。
ただ、お葬式ですから、マスカラやアイシャドウといった濃いアイメイクや鮮やかな口紅等、派手なメイクは避けなければなりません。
基本は、ノーメイクに近いベージュ系のナチュラルメイクです。
アイシャドウや口紅は目立ってしまうため、使用しないか、薄い色味のものを選びましょう。
また、髪がだらしないと清潔感を与えませんから、長い髪は耳より下でまとめるのがおすすめです。
ヘアアクセサリーを使用する場合は、シンプルなデザインで黒を選ぶようにします。
なお、近年ネイルアートをしている女性も多いですが、お葬式では落とすのがベターです。
マニキュアは除光液で落とせますが、ジェルネイルなど急に落とせない場合は、黒の手袋を着用するようにしましょう。
お葬式に着用する礼服に相応しい身だしなみを整えるのは女性のマナーです。
お葬式のマナーを知っておくといざというとき役に立つ!
お葬式は突然知らされることが多いですね。
そのときになって、慌てて調べたり用意したりするのは時間的にも気持ち的にも大きな負担になります。
この記事では、正喪服・準喪服・略喪服と格式別で礼装に違いがあることや、女性が身につけるアクセサリーや小物、身だしなみについてのマナーをお伝えしてきました。
前もってお葬式にまつわる知識を入れておくと、いざというときに役に立つでしょう。