新社会人が知っておきたい話し方のマナー【初級編】

2020年01月18日

これまでの学生生活からがらりと環境が変わり、戸惑っている新社会人は多いのではないでしょうか。

社会人になると所作はもちろん、話し方もこれまでの学生のままとはいきません。

そこで、この記事では新社会人が知っておきたい話し方のマナーについて解説していきます。

どれも基本的な受け答えばかりですので、これを機に、しっかりと身に付けましょう。

社会人で若者言葉の使用はマナー違反

社会人になると、当然ですが学生気分のままで仕事をすることはできません。

特に、ビジネスにおいては話し方一つで上司やお客様から見たあなたの印象は大きく変わってしまう可能性があります。

そのため、しっかりと話し方のマナーを身に着ける必要があるのです。

例えば、ビジネスシーンにおいて「やっぱ~」「ていうか」など、若者言葉を使うことは好ましくありません。

そのような若者言葉を使うと、相手からの印象は言わずもがなよくないです。

ここで、一部ですがビジネス上使用すべきではない若者言葉を列挙しておきましょう。

・みたいな~
・~みたく
・とか~
・どっち
・別に
・超
・私的に
・じゃないですか~
・嘘でしょ!?

話し方として、基本的に語尾を伸ばすことはやめましょう。

また、疑問形ではない文章にもかかわらず、断言を避けるために語尾を上げる話し方も避けます。

いずれもマナー違反となりますので、注意しましょう。

その他にも、ビジネスシーンではNGとされる話し方がありますので、引き続きご紹介していきます。

新社会人がビジネスシーンで気を付けたい話し方

普段何気なく使っている言葉でも、ビジネスシーンではマナー違反になってしまう話し方があります。

新社会人だからこそ、正しい話し方を身に着けたいものです。

それでは、例文を交えてご紹介していきます。

●「こちらの書類でよろしかったでしょうか」

一見、どこが間違いなのかわからないかもしれませんが、これは間違った話し方です。

正しくは、「こちらの書類でよろしいでしょうか」です。

もしも、過去のことを確認したいのであれば間違いではありません。

しかし、今聞きたいことを確認するためにわざわざ文章を過去形にする必要はないのです。

●「~でいいです」

ビジネスシーンにおいて、「それじゃあ、こっちでいいです」などの話し方は大変失礼です。

言葉遣いはもちろん、「~でいいです」は「妥協して相手に合わせてあげた」という印象を与えてしまいかねません。

正しくは、「それでは、こちらでお願いします」と言うようにしましょう。

うっかりマナー違反!?間違えやすい敬語

敬語は新社会人がうっかりマナー違反してしまいがちなものの、ある程度の年齢層においても正しく使えていない人がいるのも事実です。

新社会人が正しい敬語を使っていると、上司やお客様からの信頼は厚くなることでしょう。

正しい敬語を知ると同時に、間違えやすい話し方を覚えておきましょう。

●「拝見させていただきます」

「拝見させていただきます」の「拝」には「謹んで」という意味合いがあります。

つまり、「拝見」と「させていただきます」で、二重敬語になっているのです。

一見すると正しい印象がある文章ですが、この場合は「拝見します」が正解です。

●「おっしゃられた」

「おっしゃられた」も「おっしゃる」と「られた」で二重敬語となるので、「おっしゃった」と言うようにします。

社会人が覚えておきたい敬語

前項ではマナー違反してしまいがちな間違えやすい敬語をお伝えしましたが、まだ他にもあります。

社会人たるもの、うっかり使用してしまわないようここでしっかりと学び、正しい敬語を使って一目置かれる存在になりたいものです。

●「すいません」→「申し訳ございません」「申し訳ありません」

一説では「申し訳ございません」や「申し訳ありません」は間違っているとも言われていますが、「申し訳」を名詞と解釈することで間違っているとは言い切れません。

ただし、「申し訳ございません」はより丁寧に謝罪している印象なので、肩がぶつかってしまったときなど、少しのことで使用する必要はありません。

そのときどきの状況に応じて使用するようにしましょう。

●「お世話様です」→「いつもお世話になっております」

「お世話様です」は「ご苦労様です」という意味合いがあるので、ビジネス上適切ではない話し方と言えます。

そのため、社外メールや電話対応の際は、「いつもお世話になっております」と言うようにしましょう。

●「ご苦労様です」→「お疲れ様です」

「ご苦労様」は、目上の人が部下など目下の人に使用する言葉です。

そのため、上司や先輩には「お疲れ様です」と言うようにします。

上司やお客様への話し方のマナー

日本では社内の人を身内とする考え方が根付いているので、お客様など社外の人と話す際には気を付けたい話し方があります。

また、社内においても、上司や先輩などの目上の人に対する話し方にもマナーがあります。

●社外の人と話す際に社内の人に敬称を付けない

例えば受電の際、「課長の○○ですが、ただいま席を外しております」など、上司や先輩であっても「さん」などの敬称を付けずに話します。

●社内では上司や先輩には敬語で話す

基本中の基本ですが、社内において上司や先輩には敬語で話します。

「さきほど部長がおっしゃったので、書類に目を通しておいてください」などです。

同僚には、丁寧語を使うようにしましょう。

ここで、敬語についておさらいしておきます。

【尊敬語】:相手へ尊敬の気持ちを込める話し方です。

【謙譲語】:自分がへりくだる話し方です。

【丁寧語】:丁寧に話すことで相手への敬意を示す話し方です。

これらの敬語をしっかりと使い分けて、社会人として正しい話し方を身に付けましょう。

また、上司や先輩、お客様から注意をされた際、どのようなシチュエーションだとしても「でも」「だって」は言ってはいけません。

「でも」「だって」は社会人が話す言葉ではありません。

相手への心証がよくないばかりか、幼稚な印象を与えてしまいます。

丁寧な話し方でも要注意!バイト敬語

学生生活の延長で、バイト敬語になってしまうことがあります。

丁寧な話し方でも、ビジネスシーンにおいてはマナー違反になってしまうことがあります。

つい言ってしまいがちなバイト敬語をおさらいしておきましょう。

●「~になります」

例えば、「こちらの書類になります」は間違いです。

「なります」は「何かが何かに変化する」という意味であり、この場合には適していません。

この場合は「こちらの書類です」が正解です。

●「~のほう」

例えば、「私のほうで確認いたします」は間違った話し方です。

正しくは、「私が確認いたします」です。

●「~から」

金銭授受の際、「○円からお預かりいたします」は間違いです。

この場合は「○円お預かりいたします」という言い方をします。

アルバイトでは問題なかったとしても、社会人になったのですから、正しい敬語を使いたいものですね。

正しい敬語で信頼される社会人に!

話し方がなっていないと、いくらしっかり仕事をしているつもりでも評価されにくくなってしまう可能性もあります。

丁寧に話しているつもりでも、実際は間違っているケースも実は結構あります。

新社会人だからこそ正しい敬語を使って、上司や先輩、お客様から信頼される人になりましょう。