箸の正しい持ち方!箸袋の使い方次第でマナー違反になる?

2019年12月28日

私たちは、普段の食事で箸を使うことが多いですよね。

しかし、箸や箸袋のマナーについて知らない人は多いと思います。

そこで今回は、正しい箸の持ち方や、箸袋のマナーについて詳しくご紹介していきます。

外食時にマナー違反にならないよう、事前に頭に入れておきましょう。

箸のマナーを守る!正しい箸の持ち方とは

箸は日本に昔からある、馴染みの深い食器です。

日本以外だと、主に東南アジアの地域で使われることが多い傾向があります。

箸は数ある食器の中でも機能性に優れていると言われており、2本の同じ長さの棒を使い、食べ物を挟んだり、口に運んだりします。

食材を適当な大きさに切ることもでき、洋食で言うナイフとフォークの役割を、それ1つで果たすことができる食器なのです。

小さな子供でも、3歳前後くらいから箸のマナーを学び、大人を真似て使い始めることが多いです。

箸は外食時、箸袋などに入っていることが一般的です。

ここで正しい箸の持ち方をご紹介しましょう。

【基本の箸の持ち方】

①まず、置いてある箸を上から右手で掴みます。

この時、箸の真ん中あたりを持つように意識してください。

②次に、箸の下に左手を入れます。

添えるようにして持つのがポイントです。

③左手を添えた状態のまま、右手を箸の右側(上半分)に動かし、箸の間に中指を入れて持ちます。

右手で箸をしっかり持ったら、左手は離します。

以上です。

箸を正しく食事で使うには、最初の持ち方が肝心です。

箸の持ち方のマナーを守り、食事に進みましょう。

箸が入っている箸袋は折ってもいいの?

外食時、箸は箸袋に入っていることが多いです。

箸袋は手作りのものから印刷されたものまで幅広くあり、箸袋に入った箸を使う機会はとても多いでしょう。

そんな箸袋にもマナーがあることをご存知でしょうか。

ここからは、意外と知らない箸袋のマナーについて見ていきましょう。

まず、箸袋から箸を出した後に、箸袋を折っている人をたまに見かけます。

箸袋を折る行動は、マナーの観点から見てどうなのでしょうか。

これは「箸置きがない場所」で、箸袋を折って「箸置きの代わりにする」のであれば、マナー違反にはなりません。

箸置きがない店はカジュアルな感覚の場が多く、箸袋を折って箸置きとして使うことに問題はありません。

しかし、高級料亭のようにマナーを大事にする場では、すでに箸置きが置かれていることが一般的です。

そのような場合は、箸袋は折らずにいた方が良いでしょう。

もし、箸置きがない店で箸袋を折る場合は「千代結び」や「山折り」が主流となり、あまり凝ったものは作ってはいけません。

これについては次項で詳しくご説明します。

箸袋で箸置きを作る方法!「千代結び」

食事の席で、箸袋を折って箸置きを作るのはマナーの観点から見て問題はありません。

しかし、あまり凝った箸置きは作らないことが前提です。

箸袋で箸置きを作る場合、「千代結び」や「山折り」が主流だとお話ししました。

「山折り」は箸袋を横半分に折り、さらに縦半分に折るだけで簡単にできあがります。

ここでは少し工夫のいる「千代結び」の織り方を詳しくご紹介していきましょう。

【千代結びの箸置きの作り方】

①まず、箸袋をさらに細長くなるように、縦半分に折ります。

②次に、中央あたりでひとつ結びにし、結び目が下にくるようにします。

この時いっきに結ばずに、少しずつずらしながら結び目が中央にくるように調節してください。

③結び終えたら、左端を結び目の中に差し込みます。

輪っかの部分は折り目をつけないで、リボンのような見た目にします。

④右側の結び目も同様に、結び目の中に差し込みます。

輪っかの部分は潰さず、リボンのようにふくらみを持たせてください。

以上で完成です。

箸置きは箸を置くものなので、ある程度の高さが必要です。

そのため、輪っかを潰さないように気をつけて折っていきましょう。

箸袋は店によって厚い紙、薄い紙、大きさもさまざまなので、折りやすいように調節してくださいね。

箸のマナー!使い終わった箸は箸袋に収める

店に箸置きがない場合、箸袋を折って箸置きを作ることはマナー上問題はありません。

ここでは、食事を終えて使い終わった箸について見ていきましょう。

食事が終わった後、箸は箸袋に収めることがマナーだとされています。

それは、食事が終わり、汚れた箸先を人に見せないようにするためだと考えられます。

この場合、箸袋の状態によって行動が分かれます。

①箸袋を折っていない場合

箸袋で箸置きを作っていない場合は、きれいな状態の箸袋のままですよね。

その場合は、箸を箸袋にそのまま収めてください。

注意したいのは、その箸が使用済みであることを人に知らせることです。

「箸袋の端の方」を折り曲げておきましょう。

これは使用済みの箸であることを知らせるとともに、「ごちそうさま」を伝える意味も含まれています。

②箸袋が山折りの場合

箸袋を山折りにしていた場合は、元の状態に戻します。

それから①と同じように、箸袋の箸の方を折り、箸を入れておきましょう。

③箸袋が千代結びの場合

箸袋を千代結びにしていた場合は、元の状態に戻しません。

結び目の部分に箸先を入れ、箸の汚れを隠して置きます。

そのため、千代結びにする場合は結び目を小さくしすぎないよう、最初の段階で注意してくださいね。

箸のマナー違反!「嫌い箸」を避けよう

使い終わった箸は基本的に箸袋に収め、汚れを隠して置くということが分かりましたね。

ここでは、箸のマナー違反について見ていきます。

箸には「嫌い箸」などと呼ばれる、タブーとされる所作が30個以上存在します。

その中から代表的なものをご紹介していきましょう。

●握り箸

箸を鷲掴みにして握る、正しくない持ち方です。

箸を使い始めたばかりの幼児のような握り方で、美しい所作ではありません。

●迷い箸

料理の上でうろうろと箸を動かす所作です。

どの料理を食べようかと迷う、「惑い箸」「なまじ箸」とも呼ばれます。

●付き箸・刺し箸

箸を料理に突き刺して食べる方法です。

見た目にも見苦しく、火の通り具合を確認するような失礼な態度に見られてしまいます。

●叩き箸

食器を箸で叩き、音を出す所作です。

人を呼んだり、おかわりを頼む際に見かけますが、マナー違反なので止めましょう。

●指し箸

人や物、料理などを箸で指して示すことです。

失礼な態度ととられるため、行ってはいけません。

●探り箸

汁ものなどのお椀に箸を入れて、具を探してかき回す所作です。

見た目にも良くないため、避けるようにしてください。

箸の置き方にもマナーがある?

冒頭で、箸の正しい持ち方についてご紹介しましたが、実は置き方にもマナーがあります。

基本的に、持ち方と逆になるように進めていけば問題ありません。

以下で詳しくご紹介します。

【箸の正しい置き方】

①まず、右手に箸を持った状態で、左手を箸の下に添えます。

②次に、右手を箸の上にし、つかむように持ってください。

③左手を離し、そのまま右手で箸置きにゆっくりと箸を置きます。

以上です。

店で箸置きが用意されていない場合は、箸袋を使って箸置きを作っても良いでしょう。

それ以外の方法だと、御膳のお盆に箸先が浮くようにして箸を置く方法があります。

また、昨今ではお皿の上に置く方法も良いとされているようです。

基本的に箸置きがあればそれを使うのがマナーですが、ない場合は箸袋やお盆などを活用しましょう。

箸のマナーを守る!箸袋は箸置きにしよう

箸にはたくさんのマナーがあり、正しい持ち方・置き方をする必要があります。

また、「嫌い箸」を避け、マナーを守って食事を楽しんでください。

そして、箸袋で箸置きを作ることはマナーの観点から見て問題はありません。

しかし、箸置きはあくまでも箸を乗せるものなので、あまり凝ったものは折らず、シンプルな「山折り」や「千代結び」に留めておきましょう。