フレンチのテーブルマナーの基本!ナプキンの使い方を解説!
2020年02月05日かしこまったお店で食べるフレンチ料理。
そこで気になるのは、テーブルマナーですね。
このテーブルマナーは理解されていないことが多く、特にナプキンに関しては、誤った使い方をしている人も多いといいます。
テーブルマナーを習得しておくと、より食事を楽しむことができるかもしれません。
ここでは、フレンチのテーブルマナーの基本、ナプキンの使い方をご紹介していきます。
目次
フレンチに欠かせないナプキンの役割
ナイフとフォークが使用される以前のヨーロッパで、食事の際の手拭きとして用意されたものが、ナプキンの起源といわれています。
フレンチ料理には、大皿やカトラリーに並んで必ずといってもよいほどナプキンが用意されており、食事をする際には欠かせないものとなっています。
しかし、このナプキンの使い方を理解していない人は多く、使い方によってはマナー違反となることがあります。
まずは、ナプキンの役割からご紹介していきましょう。
●ナプキンの役割
ナプキンには二つの役割があり、一つは「衣類を汚さないため」、もう一つは「手元や口元の汚れを拭き取るため」にあります。
つまり、ナプキンは汚れてもよいように用意されているものなのです。
実はナプキンは、汚れた分「料理が美味しかった」という意味を表すともいわれています。
そのため、お店が用意したナプキンの代わりに、ご自分のハンカチを使用した場合はマナー違反となり、お店側にとって失礼に当たる行為となります。
手元や口元が汚れた際には、気にせずどんどんナプキンを使用するのがマナーです。
もし、ナプキンの汚れが気になったときは、レストランのウエイターを呼び、新しいナプキンと交換してもらいましょう。
ナプキンはいつどのタイミングで置く?広げ方は?
フレンチ料理において、ナプキンの使い方はとても大切です。
ここでは、ナプキンを置くタイミングや広げ方についてご紹介していきます。
●ナプキンを置くタイミング
テーブルにセッティングされたナプキンは、食事や飲み物などの料理のオーダーが済んだ後、つまり料理のサービスが始まる前に膝の上に置くのがマナーとされています。
そのためレストランでは、オーダーが済み、食前酒が運ばれてくる前に行うのが一般的とされていますが、結婚披露宴の場合は、乾杯が済み皆が着席した後に置くとよいでしょう。
また、同じテーブルに目上の者がいるときは、その人がナプキンを取り膝の上に置くまでは待ち、置いたのを確認してから自分も置くとよいです。
●ナプキンの広げ方
置くタイミングに加え、ナプキンには広げ方にもマナーがあります。
広げ方としては、まず角を少しずらして二つ折りにし、折り目が輪になるほうを手前にして膝の上に置きます。
その際、ナプキンの形は三角でも四角でも、どちらでも構いません。
食事中のナプキンの使い方とマナー
フレンチ料理を頂いている最中、手元や口元が汚れてしまうこともあるでしょう。
最初でもお伝えしたように、ナプキンは汚れた手や口を拭き取るために用意されているものですので、気にせず使用するのがマナーです。
ここでは、フレンチ料理を頂いている最中のナプキンの使い方をご紹介していきます。
●食事中のナプキンの使い方
食事中に、手元や口元が汚れてしまった場合は、膝の上に置いてあるナプキンを引き上げ、二つに折り畳んだ内側部分で汚れを拭き取るのがマナーです。
ナプキンの内側で拭く理由は、衣類に汚れを移さないことと、他人に汚れを見せないことの二つの意味があります。
特に、ワインを頂く前は、ナプキンで口元を軽く押さえておくとよいでしょう。
これは、口元についた油分などを落とし、ワインの風味を落としてしまわないためです。
フレンチ料理は食事中に席を立つことはマナー違反!?
レストランで料理を頂いている最中、トイレや電話などで席を外したいと思う機会もあるでしょう。
しかし、フレンチ料理に関しては、食事の途中で席を外すのはマナー違反とされています。
実は、席を外すのが許されているのは、デザート後のコーヒーまたは紅茶のタイミングのみといわれています。
そのため、トイレや電話などは先に済ませておき、食事の最中に席を外すことのないようにしましょう。
ただ、どうしても我慢できないときもあるかもしれません。
その場合は、席を外しても構いませんが、できればお食事とお食事の間や食事からデザートの間など、食事を済ませてのタイミングで行かれることをおすすめします。
席を外す際、ナプキンはどこに置くかというと、椅子の座面に置きます。
もしナプキンに汚れがついてるときは、その汚れを見えなくする意味も込め、三角形に折りましょう。
三角形に折り椅子に置くことは、まだ食事をしている最中であるという合図にもなります。
また、一緒に食事をしている人にも、「少しの間失礼します」などと一声かける配慮も忘れないようにしてください。
フレンチ料理を食べ終えた後のナプキンマナー
フレンチ料理を食べ終えた後にも、ナプキンの置き方にマナーがあります。
よく見かけるのは、ナプキンを綺麗に折り畳んでテーブルまたは椅子の上に置くというものですが、実は食後にナプキンを綺麗に畳む行為は「料理が美味しくなかった」という意思を表すことになってしまうのです。
そのため、ナプキンは綺麗に畳まず、適当に畳んで置くのがマナーです。
ナプキンを適当に畳んで置くことは、「綺麗にナプキンを畳むのを忘れるほど料理が美味しい」という意味を表すともいわれています。
ナプキンの畳み方や置き方には決まりがありませんが、汚れた部分は隠す、端と端をわざとずらして置くなどして、あえて適当に畳むのがよいようです。
また、ナプキンの置き場としては、デザート皿の右側上方に置くのがマナーです。
デザートの皿が下げられていたとしても、ナプキンはこの位置に置くようにしましょう。
フレンチ料理においてタブーとされるナプキンの使い方とは?
これまで、フレンチ料理のあらゆるマナーについてご紹介しました。
最後になりますが、ナプキンの使い方でタブーとされるものをいくつかご紹介していきます。
・鼻をかんだり、額をゴシゴシこすったりする
ナプキンは口元や手元の汚れを拭くためのものであり、鼻をかんだり額にかいた汗を拭ったりするために用意されたわけではありません。
ナプキンを使用して、このような行為は避けるようにしましょう。
・こぼしたワインをナプキンで拭く
食事中にワイングラスを倒してしまった場合、慌ててナプキンで拭き取ろうとする行為はタブーとされています。
こぼしてしまったときは、グラスを立て直し、後の処理はお店の人に任せましょう。
・口紅をべったりとつけてしまう
女性に多いのが、口元を拭くときにべったりと口紅をつけてしまうことです。
落ちにくい口紅を選ぶか、食事前に軽くティッシュオフしておくとよいでしょう。
・落としたナプキンを自分で拾う
ナプキンが落ちてしまったときは、自分で拾わずにお店の人に拾ってもらいましょう。
これらの行為はフレンチ料理に限らず、ほかの料理でもタブーとされている行為です。
食事の際は、注意しましょう。
テーブルマナーの基本!ナプキンの扱い方を覚えておこう
「たかがナプキン」と思うかもしれませんが、ナプキンの置き方や扱い方には、思わぬ意味が込められていることもあります。
お店側への失礼に当たることもありますので、しっかとマナーを覚えておくと安心です。
テーブルマナーをきっちり使いこなせるようになると、食事中慌てることなく対処できます。
心にゆとりを持って食事できれば、料理をより美味しく感じるかもしれませんね。