餞別は旅行の際にも渡す?もらった場合はお返しするべき?
2020年06月02日遠方へ異動や転職をしたり、定年で退職したりする場合などに、餞別を渡すことはあるかと思います。
では、旅行へ出かける場合は、餞別を贈ったほうが良いのでしょうか。
今回は旅行の場合の餞別についてお話をしていきます。
加えて、自分が旅行へ出かけるときに餞別をもらった場合、そのお返しをしたほうが良いのかについてもお話ししましょう。
目次
餞別ってどういうもの?もらったらお返しはするの?
餞別は、お世話になった人が旅立つときに贈る金品のことをいいます。
具体的にどのようなときに贈るかというと、下記のとおりです。
●定年や独立などによる退職
●転職
●遠方へ転勤、異動
●遠方へ出張
●遠方へ引越し
●海外留学
●長期間もしくは遠方へ旅行
このようなときなどに、餞別を贈ることが多いです。
餞別の相場はケースごとに少し変動しますが、定年退職する場合は5,000~30,000円程度とされています。
もし会社の同僚などとまとめて贈る場合は、1人あたり1,000~5,000円程度が相場です。
引っ越しの場合は個人で贈るときは3,000~5,000円、グループでまとめて贈るときは1人あたり500~3,000円が相場のようです。
餞別ではお返しについて疑問に感じる人が多いですが、元々は今生の別れの際に餞別を贈っていたので、基本的にはお返し不要とされています。
しかし場合によってはお返しをしたほうが良い場合もあるので、もらった場合はご注意ください。
今回は中でも旅行の餞別についてお話をしていきます。
まずは多くの人が疑問に思っている「旅行の際に餞別は贈ったほうが良いの?」という疑問についてお伝えしていきます。
旅行の際にも餞別は贈るべき?
「旅行の際にも餞別を贈るべきなの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
もちろんすべての旅行に餞別を贈ることはありません。
例えば、1泊や2泊など短期間の旅行の場合は、餞別を贈らないことがほとんどです、
しかしその旅行が大きなイベントであったり期間の長い旅行であったりする場合は、餞別を贈ることはあります。
まず挙げられるのは、新婚旅行。
新婚旅行はおめでたいことでもありますし、新郎新婦にとっては大きなイベントですよね。
一般的な相場は3,000~50,000円ですが、贈る相手が子供や孫などといった場合「新たな門出を祝いたい」という気持ちが強く、相場よりも高い金額を贈る人もいます。
職場で複数人がまとめて贈る場合は1人あたり500~2,000円が相場ですが、職場での立場によって金額に違いがあります。
次に、海外旅行が挙げられます。
海外旅行も大きなイベントの1つでしょう。
頻繁に行けるものでもないですから、せっかく海外へ旅行するのであれば、楽しんできてもらいたいですよね。
海外旅行の場合は行き先や日程によって金額に変動がありますが、贈る金額はだいたい5,000~30,000円くらいが相場です。
費用の足しになる程度の金額を贈るようにしましょう。
3つめに、修学旅行が挙げられます。
学生生活の中では、修学旅行は一大イベントともいえるのではないでしょうか。
新婚旅行や海外旅行と比較すると、学生ということもありお小遣い自体少ないので、3,000~5,000円程度が餞別の相場といわれています。
どれもお返しに困ってしまうほどの高額すぎる餞別は避けるようにしましょう。
旅行の餞別を贈るときはのし袋のマナーに注意!
旅行の餞別を贈るとき、特に注意したいのがのし袋です。
旅行の餞別は基本現金を贈りますが、その現金を裸のまま贈るのはNGマナーといわれています。
必ずのし袋に入れてから渡すようにしましょう。
そしてのし袋に入れれば何でも良いというわけではなく、「水引」と「表書き」に注意が必要です。
まず餞別の場合の水引は、紅白で蝶結びのものを選ぶのが一般的です。
表書きは「御餞別」もしくは「おはなむけ」とするのが良いですね。
ただし新婚旅行の場合は、これではいけません。
緒結びの水引には「何度あってもめでたいこと」という意味合いがありますから、新婚旅行にはふさわしくないとされています。
そのため、新婚旅行の場合は、紅白の結びきりの水引を選ぶようにしてください。
また、表書きは「御餞別」ですと「別れ」の文字が入っていることから、あまり縁起の良い印象は受けません。
「御餞別」は使わず、「おはなむけ」とするのが良いでしょう。
旅行の種類によってはのし袋の選び方が違いますので、こちらも注意してくださいね。
では次の項から、旅行の餞別をもらったときのお返しについてお話ししていきます。
旅行の餞別をもらったときもお返しはしたほうが良いの?
ここからは、自分が旅行の餞別をもらった場合のお話をしていきます。
餞別をもらうと、多くの人が「お返しをしたほうが良いのか」と悩むことでしょう。
はじめでもお伝えしたように、基本的にはもらった餞別のお返しは不要とされています。
しかし、お返しが不要とされていたのは今生の別れだったからなので、旅行のように帰ってきたらすぐに再会できるようであれば、お返しをするのがマナーともいわれています。
もしお返しをする場合、タイミングは旅行から帰ってきた後でOKです。
お返しの相場はもらった金額の半額~3分の1程度ですが、旅行の餞別の場合は両親や祖父母、おじ・おばからもらうことが多く、金額が高額であることもしばしばあります。
そのため、相場についてはそこまで気にしなくても良いかもしれません。
次の項で、旅行の餞別のお返しにおすすめの品物をご紹介しますので、参考にしてください。
お返しする場合のおすすめ品をご紹介!
旅行の餞別をもらった場合におすすめのお返し品を、ここでご紹介していきます。
●旅行先の名産品(お土産)
お返しにおすすめなのは、やはり旅行先のお土産です。
それが現地の名産品ともなれば、喜ばれやすいことでしょう。
ハワイに行ったのならマカダミアナッツ、韓国であれば本場のキムチを贈るのも良いですね。
相手が喜びそうな物を選び、贈りましょう。
●ポストカード
餞別のお礼として、旅行先からポストカードを送るのも良いですよ。
餞別をいただいたお礼状を出すのがマナーともいわれていますので、お礼状として、観光名所などが写っているポストカードに手書きのメッセージを添えて送りましょう。
●お土産話
旅行のお土産話をお返しにするのもおすすめです。
子供や孫の楽しかった旅行の話を聞くだけでも嬉しい、と思う親や祖父母は意外と多いです。
●旅行先での写真
旅行先の観光名所で写真撮影する人がほとんどなのではないでしょうか。
その写真を見せるとともに、お土産話をするのも良いでしょう。
特に海外旅行ともなれば、たくさんの写真を撮ると思いますので、「ここではこんなことがあったんだ!」と語るキラキラした顔こそ、相手にとっては最高のお返しともいえそうです。
これはNG!お返しで贈ってはいけない物とは?
おすすめのお返しをご紹介しましたが、中には決しては贈ってはいけないお返しもあります。
それは「現金」です。
旅行の餞別はお金を贈ることが多いです。
そのため、その餞別のお返しを現金とするのは、もらった物をそのままお返しするという意味合いになり、非常に失礼な行為にあたるのです。
これは旅行の餞別だけでなく、引っ越しや転勤などの餞別にも該当しますのでご注意ください。
また、お返しする物がもらった餞別と同額、もしくはそれ以上の金額の場合もNGとされています。
こちらも相手の気持ちを踏みにじる、失礼な行為ととらえられてしまいますので、選ぶ物の金額にも注意が必要です。
旅行先でお土産を選ぶ場合も、もらった餞別の半額~3分の1を目安に選ぶようにしましょう。
旅行の餞別を贈るときもお返しするときもマナーに注意!
餞別は旅行の際にも贈られることがありますが、どの旅行にも必ず贈るわけではなく、新婚旅行や修学旅行など大きなイベントの場合に贈ることが多いです。
もし贈るときはのし袋の選び方や表書きの書き方に注意が必要です。
また、自分が旅行の餞別をもらった場合、お返しをしたほうが良いのかと悩むと思います。
この場合はお返しをするのがマナーともいわれているので、現地の名産品やお土産話などを用意しておくと良いでしょう。
現金だけはお返ししてはいけませんので、注意してください。