新入社員必須の名刺交換マナー!複数人の場合の流れと注意点
2022年10月02日ビジネスパーソンにとって、初めて顔を合わせた際に行う名刺交換は、大変重要なシーンですよね。
1対1の名刺交換であればシンプルですが、複数人の相手と名刺交換をする場合、どのようなマナーがあるのかご存知でしょうか。
特に、入りたての新入社員の中には、慌ててしまったり、マナーに反した自己流の方法で交換してしまったりなど、先方に良くない印象を与えてしまうケースも少なくありません。
そこでこの記事では、複数人で名刺交換をする際のマナーについて、流れや注意点などをご紹介していきます。
目次
ビジネスシーンの儀式!そもそも名刺の役割とは?
ビジネスシーンにおいて、初対面同士で行う名刺交換は社会人ならではの儀式ですよね。
1対1ですることもあれば、複数人の相手と名刺交換をすることもあり、慣れない新入社員にとっては特に緊張するシーンでもあります。
では、そもそも名刺交換とは、ビジネスにおいてどのような存在で、具体的にどのような役割があるのかご存知でしょうか。
まず名刺とは、自分の氏名や会社名、所属部署などが記載された「身分証明書」のようなもので、ビジネスにおける「自己紹介ツール」の役割があります。
名刺交換で自分自身の情報を開示することで、自分を証明する担保にもなりますし、だからこそ膝を突き合わせて信用したビジネスをすることができます。
また、お互いの情報を知ることは、次の会話に繋がるきっかけでもあることから、初対面同士が打ち解け合うコミュニケーションツールの役割も担っています。
このように、名刺交換は挨拶やコミュニケーションのツールとして、またビジネスチャンスのPRツールとして機能しているわけです。
そのため、名刺交換のマナーを知らないと恥ずかしい思いをするだけでなく、会社の顔に泥を塗ってしまうことさえもあるので、新入社員は必ず身に付けておきたいマナーのひとつと言えるでしょう。
名刺交換の基本マナー!心得ておくべき注意点
では、複数人との名刺交換マナーについて見ていく前に、まずは名刺交換をするうえで気を付けたい基本的な注意点について確認していきましょう。
●座ったまま名刺交換をしない
基本的に、名刺交換は立った状態で行うのがマナーです。
例えば、会合場所で先に座って待っている場合、直前は必ず立ち上がって出迎え、立ったままの状態で名刺交換を行います。
●対面する立ち位置に移動する
商談場所にテーブルがある場合、テーブル越しに手を伸ばしながら名刺交換をすることは、初対面の挨拶を軽んじるNG行為です。
必ず相手と対面する位置に移動し、きちんと面と向かって名刺交換をするようにしてください。
ただし、移動が困難な狭い場所ではやむを得ないため、「テーブル越しに失礼いたします」と一言添えたうえで名刺を渡すようにしましょう。
●名刺が汚れていないか確認する
名刺はよく「自分自身の分身である」と表現されることがあります。
折り目や汚れがついている名刺は、自分自身のだらしなさを相手に宣伝するようなものでしょう。
そのため、名刺交換の前は必ず名刺の状態をチェックしておくことが望まれます。
1対1の名刺交換マナー!手順とその流れ
ではここからは、名刺交換の手順と流れについてマナーを踏まえながら見ていきます。
複数人との名刺交換では、1対1の流れが基準になるため、まずは1対1で行う手順を確認しておきましょう。
①名刺の準備
名刺入れを取り出し、すぐに名刺を取り出せるように手元に準備しておきます。
名刺入れは胸の高さを目安に待機させると美しく見えます。
②名刺を差し出す
名刺は立場の低い目下のほうから先に差し出すのがマナーです。
例えば、営業などで取引先に訪問した場合は、訪問した側が目下になります。
差し出す際は「社名・部署名・フルネーム」を名乗り、胸の高さから両手で手渡します。
③名刺を受け取る
相手の名刺は無言で受け取ると悪い印象を与えかねません。
そのため、「頂戴いたします」と言いながら両手で受け取ります。
このとき、相手の会社のロゴや名前の上に指を置かないように注意しましょう。
また、受け取った名刺は胸の高さの位置でキープするとより印象が良くなるでしょう。
さらに、名前の読み方の確認も兼ねて、「○○様でいらっしゃいますね」と相手の名前を復唱確認しておくと後で呼び間違えの心配もないでしょう。
複数人で名刺交換をする場合!流れとマナー
では続いて、本題となる複数人との名刺交換のマナーについて見ていきます。
基本的に流れは1対1の場合と変わりませんが、複数人が相手になることをしっかり意識しておきましょう。
①人数分の名刺を取り出しておく
複数人に名刺を渡すので、そのつど1枚1枚出していてはスマートではありません。
慌てないためにも、名刺交換前はあらかじめ人数分の名刺を取り出しておきましょう。
②名刺交換の順番は目上の人から
複数人の場合は、原則として「役職が高い人」から名刺交換を始めます。
では、自社の課長と担当者の自分、そして先方の課長と担当者という2対2のケースを見ていきます。
1、自社の課長と先方の課長
2、自社の課長と先方の担当者
3、自分と先方の課長
4、自分と先方の担当者
ただし、名刺を差し出す優先順位は1対1のケースと変わらないため、目下の人から名刺を差し出しましょう。
複数人の名刺交換で気を付けたい!受け取ったあとの注意点
複数人の名刺交換の場合、受け取った名刺の扱い方にも注意しなければなりません。
前述したように、名刺はその人の分身でもありますから、交換後のマナーは失礼のないように押さえておきたいところです。
まず、間違ったよくあるNGマナーとして、受け取った名刺をそのまま名刺入れの上に重ねていく方法が挙げられます。
名刺交換は目上の人から順に名刺を交換するため、これでは目上の人の名刺の上に、目下の人の名刺を重ねていく礼を失したNG行為になります。
そのため、受け取った名刺は名刺入れの下に移動させ、次に受け取った名刺もさらにその下に移動させるようにします。
そうすることで、受け取った名刺を役職順に重ねていくことができます。
新入社員の場合は、この流れをあらかじめ練習しておくとスムーズに名刺交換を進めることができるでしょう。
名刺交換後、名刺はどうする?複数人の名刺の扱い方
では、複数人での名刺交換がひと通り終わったあと、受け取った名刺はどのように扱えば良いのでしょうか。
新入社員の中には、すぐに名刺入れにしまってしまうケースが見られますが、これは先方に対して失礼にあたるNGマナーです。
1対1の場合、自分の左手の位置に、座布団となる名刺入れの上に重ねてテーブルに置きますが、複数人との名刺交換の場合は、先方が座っている着席順に合わせて横に並べます。
役職が高い人の名刺は名刺入れの上に重ねて置き、残りの名刺はテーブルの上に置いて並べましょう。
着席順に合わせることで、先方の顔と名前を一致させることができ、早く覚えることができます。
ただし、商談の際に資料などの書類をテーブルに広げる場合、名刺を置くスペースを確保できないことがあります。
その場合は、「失礼いたします」と一言断ってから名刺をしまうようにしましょう。
複数人でもスムーズな立ち振る舞いを
新入社員の場合、複数人で名刺交換をする際は焦ったり慌ててしまったりしてしまうかもしれません。
しかし、今回の名刺交換の流れやマナーをしっかり押さえ、できるだけスマートかつスピーディな立ち振る舞いで名刺交換ができるようにしましょう。
会社の代表でもあることを忘れずに、恥ずかしくない名刺交換のマナーを身に付けてくださいね。