社会人の常識!基本的な電話連絡のマナーとポイントとは?

2019年11月04日

勤務先や、日常生活の多くの場面で活躍するコミュニケーションツールといえば電話です。

しかし、不慣れな言葉づかいや電話連絡のビジネスマナーを知らず「失敗するかも」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。

意外と知らない電話連絡の基本的マナーと電話連絡のポイントを押さえながら、社会人の電話連絡テクニックをご紹介します。

電話連絡の基本マナーと押さえておきたいポイントとは

明るくハッキリとした声の調子と、丁寧な言葉使いで応対することがポイントです。

その際には、話した内容を忘れないよう、メモを取る習慣をつけましょう。

また、電話は互いの顔が見えません。

そのため声のトーンや言葉遣い、応対時のマナーの良し悪しで受ける印象が大きく違います。

はっきりとした明るい口調であれば聞き間違いも防げますし、メモを併用しながら確認することで、電話連絡がスムーズになりますし好印象を与えることもできます。

●明るくハッキリとした声と笑顔を意識する

忙しい中での電話の応対は気持ちに余裕がなく、早口で声の調子も低くなりがちです。

それでは相手に忙しさや余裕のなさが伝わってしまい、気分を害してしまうかもしれません。

そんな時は口角を上げて、笑顔を作るように応対してみましょう。

口角が上がると口を大きく開けるようになるため、発音もはっきりとしてきます。

また、笑顔を意識することで気持ちも落ち着き、穏やかな口調でゆっくりと話すことができます。

気持ちの良い電話連絡を心がけるためにも、笑顔で応対してみてはいかがでしょうか。

●電話内容の聞き逃さないためにメモを取る

電話連絡のマナーとして、メモを取る習慣を身につけましょう。

通話が長くなれば、重要な情報を聞き逃したり、忘れてしまったりすることもありがちです。

特に重要と思われる情報をメモする場合は「ただいまメモを取りますので、もう一度お願いしてもよろしいでしょうか」のように、ひとこと伝えるのも大事なマナーです。

このひとことで、電話相手もその真摯な態度に安心感をもっていただけるでしょう。

最初の挨拶は自己紹介とお礼が基本マナー

電話連絡をかける際は、自分から名乗るのが基本です。

また名乗った後は、電話の相手が取引先やお客様であれば、お礼を添えるのを忘れずに行います。

担当者に取り次ぎをお願いし用件が済んだ後には必ず、確認事項を復唱しましょう。

電話でありがちなミスとして、丁寧な言葉で内容を濁してしまったため行動責任の所在もあいまいになり、トラブルの元になってしまいます。

以下のように復唱と確認を習慣づけると、ミスやトラブルを防ぐことができます。

【電話連絡の基本的な例文】

水野「はい、○○物産、水野でございます。」

平山「お世話になっております。

私、△△商事の平山と申します。

ご担当の風間様はいらっしゃいますか。」

水野「いつもお世話になっております。

風間でございますね。

少々お待ちくださいませ。」

風間「お待たせいたしました。

風間です。」

平山「お忙しいところ失礼いたします。

△△商事のヒヤマです。

~~の件でお電話差し上げました。」

風間「~~の件でございますね。

少々お待ちください。

その件に関しましては・・・。」

平山「かしこまりました。

それでは、~~の件につきましては・・・でよろしいでしょうか。」

風間「はい。

そのように手配いたしますので、よろしくお願いいたします。」

平山「ありがとうございます。

それではよろしくお願いいたします。」

用件に入る前に名乗りながら定型的な挨拶を交わすことは、日本のビジネスマナーとして広く普及しています。

これは挨拶する際の声の調子や内容によって、本題の緊急性やその性質を事前に察知することにも役立ちます。

普段から電話連絡の頻度が高い取引先やお客様の声の調子などを覚えておくと良いでしょう。

相手に配慮した電話連絡で喜ばれるビジネスマナー

先方の状況に配慮したひとことを添えることで「仕事ができる」と一目置かれる場合もあります。

ビジネスマナーというと、形だけを取り繕った言動や所作だけを教えられることが多くありますが、円滑なコミュニケーションと、気持ちの良い人間関係を構築することも大事な目的の一つです。

用件だけを伝え、電話を切るような自己中心的な電話連絡では、その後の業務に支障をきたすだけでなく、人間関係の悪化を招きかねません。

「相手の立場や状況に配慮する」という思いやりと気配りがビジネスマナーの根底にあります。

相手を思いやり柔軟に対応することで、喜ばれるビジネスマナーを実践することができますので、次項からは、そのマナーをご紹介していきます。

電話連絡で多く使われるビジネスマナーのパターン集

電話連絡のビジネスマナーとして、「業務の邪魔にならないよう、効率的に連絡すること」が重要です。

伝えるべき内容を整理し、電話連絡をした相手が対応できる時間帯や状況にあることを確認してから、内容を伝えるようにしましょう。

これらは効率的で確実性の高い業務を行う意味でも非常に有効です。

実際のビジネスシーンにおいて使われている、ビジネスマナーのモデルパターンをいくつかご紹介します。

ご紹介したパターン以外にも、ケースバイケースによって多くのビジネスマナーがあり、普段から会社の上司や先輩方の仕事ぶりを観察することもおすすめです。

・電話をかけた際に、「今、お時間よろしいでしょうか」とひとこと添える。

・午前中の始業直後や昼食時、午後の終業間際などは緊急時以外は電話を控える。

・相手が忙しい時間や、用件が多い時は「後ほどFAX(メール)にて改めてご連絡いたします」と伝え、用件を簡潔に明文化して伝える。

・担当者が不在の場合は「差し支えなければ、お戻りのご予定は何時ごろでしょうか」のような、確実にコンタクトが取れる時間を伺い、再度連絡する旨を伝える。

・相手が折り返し連絡をする申し出があれば、自分が電話に出れない時間帯などを確認し折り返し先の電話番号を先方に伝える。

・運転中や会議中など、通話が難しい状況であれば改めて電話をする。

仮に先方が通話を了承しても、後ほど改めて電話をすると伝える配慮をするのが望ましい。

ビジネスマナーの配慮に欠けた行いは、仕事ぶりや人間性にもよくない影響を与えるかもしれません。

電話連絡のビジネスマナーを身につけることは、社会人としての素養や円滑な業務を行ううえでも必要不可欠と言えます。

電話を切るタイミングはいつ?知らずにしていた電話連絡のマナー違反

電話連絡で「してはいけないこと」があるのをご存知でしょうか。

例えば、通話の途中で保留ボタンを押さずに誰かと相談したり、取引先などに電話を掛けた際に名乗らずに用件だけを伝えたりするのもタブーとされていることのひとつです。

電話のマナー違反は、知らず知らずのうちに相手を不愉快にさせていたり、大きなトラブルのきっかけになったりすることもあります。

●「要件の途中で電話を切られてしまった」とならないために

電話連絡は掛けた側が先に切るのがマナーです。

受け手側が先に電話を切ると、用件の途中で切ってしまったり「邪険に扱われた」という印象を与えたりしてしまいます。

しかし、取引先やお客様が相手の場合は、相手側が通話を切ったことを確認してから電話を切るようにしましょう。

取引先やお客様の場合、通話を切ることは「会話を打ち切る」ことですので、それを決めるのはあくまで先方であることを覚えておきましょう。

●電話機のフックを指で押してから受話器を置く

相手が電話を切ったと思い、勢いよく受話器を電話機のフックに置いてはいけません。

万が一、通話中だった場合は非常に不愉快な音を相手に伝えてしまいます。

この行為は、通称「ガチャ切り」とも呼ばれ、電話を多用する方にとって非常に不愉快な行為と捉えられます。

受話器を置く前にフックを指で押してから通話を切るようにすれば、失礼な態度と誤解されることがなくなるでしょう。

電話連絡で個人情報や取引先情報を話すことは重大なマナー違反

個人情報や取引先情報、個人の携帯電話番号やメールアドレスなどを話すことは重大なマナー違反となります。

電話は相手が見えない不特定多数から連絡を受けるツールです。

そのため、セールスや業務外目的のために電話を掛けてくる方も多くいらっしゃいます。

その中には、取引先や家族を装った悪質なセールスや、個人的な理由で携帯電話番号などを求める方も含まれています。

電話連絡で個人情報や取引先情報を求められた際は、必ず上長や担当者に相談し、不在の場合は用件や内容を伺った後にこちらからおり返すようにすると良いでしょう。

特にプライバシーに関わる情報や取引先情報は、トラブルの元になったり、重要情報の管理不備を指摘されたりする可能性がありますので注意が必要です。

笑顔の声と丁寧な応対で相手と円滑に電話をしよう!

今回は、ビジネス時に使える電話のマナーについてお話ししました。

電話連絡のビジネスマナーを身につければ、円滑なコミュニケーションと滞りなく進む業務遂行だけでなく、仕事に対する自信と充実感も得られるかもしれません。

忙しい電話対応の中でも、今回お伝えした基本マナーと相手に対する思いやりと配慮を忘れないようにしましょう。