今さら聞けない!お盆の法要の毎年の準備をわかりやすく解説

2019年01月24日

毎年、多くのご家庭がお盆にはご先祖様の法要をします。

地方によって風習も異なり、何となく、毎年お盆の法要を見よう見まねで済ませてきた方もいらっしゃるでしょう。

でも今さら人に聞くのも恥ずかしい。

そんなあなたにお盆の法要の準備をわかりやすく解説します。

これで安心!毎年のお盆の迎え方と送り方のスケジュール

お盆のスケジュールをご説明します。

お盆は地域によって異なります。

7月または8月の13日から16日の4日間のどちらかになります。

お盆に毎年棚経や法要をお願いしている場合は、前月中に日程を確認しておきます。

そして、月初めから本格的にお盆の準備を始めます。

最初に仏壇やお墓の掃除をします。

この時、仏具の不足や取り替えが必要なものはないか確認しながら作業を進めます。

お盆前には仏具店も品揃えが充実します。

気になっている仏具などお盆を機に取り替えをおすすめします。

それからお盆直前には、精霊棚の設置、供養の提灯などを飾り付けていきます。

お盆の13日は午前中に家族でお墓参りを、夕方には迎え火を焚きます。

お墓や玄関先で焙烙の上で麻ガラを焚いてご先祖様に我が家を知らせます。

マンションなどで迎え火を焚けない時は、盆提灯で代用します。

14日、15日はご先祖様が我が家にとどまっています。

家族仲良く、静かに過ごします。

仏壇の水や霊供膳を取り替えたり、お墓に火をともしたり、地域の風習も大切にしましょう。

16日に送り火を焚いてご先祖様を送ります。

お盆が終わった17日に、精霊棚やお供え物を片づけます。

以前は川に流していましたが、現在は環境保全のため、自治体のきまりに従って片づけます。

食べることができるものは、おさがりとして頂きます。

食べきれない場合は、親しい方に「お盆のおさがりですが」と一言添えて配ります。

お盆の法要には毎年これだけは準備しましょう

お盆には「迎え団子」と「送り団子」の風習が多くの地域で残っています。

団子の数やお供えの飾り方など、地域や家庭によっても様々です。

手作りにこだわらず、できる範囲でお供えしましょう。

そして、お盆の御供え物は、「五供」を欠かさないように準備しましょう。

普段から仏壇に備えるものとして覚えておくと便利です。

「五供」は「明かり」「香」「水」「花」「食べ物」を指します。

明かりをともし、お線香をあげ、水や花、食べ物をお供えします。

明かりはローソクでも、ローソク型のLEDライトでもかまいません。

そして、お盆前にお線香をあげる際の香炉の灰を新しくすると、清々しく映ります。

香炉の灰の中に線香の燃え残りなどが残っていることがあります。

お盆を前に灰を新しくできない時は、灰をふるってきれいにしましょう。

水は4日間、毎朝取り替えましょう。

また、花は造花ではなくできるだけ生花を供えます。

お供えの食べ物は、故人の好物を準備します。

暑い時期ですので、日持ちのする果物とお菓子にしましょう。

ローソク型のLEDライトも灰をふるう道具も100円ショップで購入できます。

毎年のお盆の法要を難しく考えないで、ご先祖様を大切に思う心を形にしましょう。

毎年のお盆におすすめ!ローソクと線香をご紹介

せっかくのお盆ですので、ローソクや線香もいつもとは違うものはいかがでしょう。

ローソクでできた団子やお供え物もあります。

飾るだけでお盆の法要を演出できます。

この他、線香もコーヒーの香りを生かしたものや、線香の長さが短いものもあります。

【カメヤマローソク:好物キャンドル:お供え団子キャンドル】

参考価格:500円(税別)

お供え団子が、お皿にきれいに積み上げられた形のキャンドルです。

クリアケースに入っていますので、お供え物として見た目もとても綺麗です。

お盆の団子として、仏前はもちろん、墓前のお供えにも最適です。

お酒やビール、コーヒーやお寿司、スイーツなど遊び心満載の商品が多くあります。

【梅栄堂:残香飛(ざんこうひ)】

参考価格:1,000円(税別)

現在、線香は多くの香りがありますが、コーヒーの香りはこの商品が先駆けです。

この他に、ブラックコーヒーの香り【残香飛ブラック】、緑茶の香り【煎香茶】、ハチミツの香り【文々香】と、毎年異なる香りを楽しめます。

ギフト用に詰め合わせたものも販売されています。

どの商品も煙がひかえめで、箱の中は短寸の線香がバラ入りです。

【日本香堂:花風(かふう)カーネーション ミニ】

参考価格:756円(税別)

普通の線香は約16cmですが、この商品は約10cmとミニサイズになっています。

かすかな煙とマイルドな香りが特徴で、母の日のカーネーションをイメージしています。

他には【白梅】、【ラベンダー】と花の香りがあります。

お供え物に霊供膳をプラスしてお盆の法要を豪華に演出!

お供えの食べ物とは別に、毎年お盆にはご先祖様にお膳の料理を作ります。

このお膳を霊供膳(れいくぜん)と言います。

法要の際に偲び膳と呼ぶこともあります。

ご飯とお汁、煮物、和え物、香の物といった一汁三菜が基本です。

精進料理ですので、肉や魚は使いません。

お汁はみそ汁でもすまし汁でもお好みです。

煮物は干しシイタケ、昆布巻き、高野豆腐や人参、南瓜などから五品くらいを盛り付けます。

和え物はインゲンや青菜のゴマ和えと、彩りも考えます。

胡麻豆腐や湯葉、飛竜頭(別名がんもどき)、生麩など精進ならではの食材もおすすめです。

毎日の料理から取り分けて作ることもできますが、最近は霊供膳用のセットもあります。

仏具店やスーパーで販売され、作り方も簡単です。

また、煮物などまとめて作った時に、冷凍して保存しておく方法もあります。

地域の風習を取り入れて無理なく毎日お供えしましょう。

お供えするときは仏壇の方から見て、正面になるように置きます。

箸はお膳の右端から少し出し、取りやすいように添えます。

【株式会社あみだ食品:仏前用素材セット ご先祖さま】

参考価格:800円(税別)

高野豆腐、椎茸、昆布巻き、にんじん、さやインゲン、花麩、エンドウ豆などがフリーズドライの状態で入っています。

粉末だしも同梱されていています。

お湯を沸かして、それぞれの材料を別々に戻し、煮物は電子レンジで加熱すると霊供膳用の料理が完成します。

ただしご飯は入っていませんので、別にご準備ください。

精霊棚(盆棚)は毎年欠かせないお盆の飾り

お盆には精霊棚(盆棚)を飾ります。

最近では飾られる方も少なくなってきましたが、無理なくできる範囲で毎年飾りましょう。

設置した後も仏壇の水の取り換えができるように、考えて場所を決めます。

本来の精霊棚(盆棚)にはそうめんやコンブ、ホウズキなどを飾ります。

お盆の飾りといえばキュウリの馬と茄子の牛を思い出す方も多いと思います。

キュウリやナスに麻ガラや割箸で作ります。

最近ではスーパーでセットになったものも販売されています。

お盆にご先祖様が家に帰る時は馬に乗って早く着くように、お盆が終わって家を後にする時は、牛に乗ってゆっくり帰って行くようにという思いが込められています。

精霊棚にはこのキュウリの馬と茄子の牛の他、霊供膳などお盆の法要に準備したものを飾ります。

お盆の期間中は、仏壇から位牌を精霊棚に出して供養します。

精霊棚を毎年設置することが無理な時には小さめの机をご準備ください。

葬儀の後、納骨するまで使用された後飾り祭壇や前机などを利用されても十分です。

この机や祭壇を精霊棚と同様に仏壇の前に設置します。

この他に、お供えを乗せる器として蓮の葉や、真菰で作った船を使います。

もともとは、お盆の送りに川に流す際に使用されたものです。

地方によっては精霊船でご先祖様を送る行事も残っています。

このようなお盆の送り行事のない地方でも、お盆らしさの演出とお供え物をコンパクトに盛ることができるので、ぜひご利用ください。

毎年お盆に法要をするけれど今年は違う時期に法要をしてもいい?

7月または8月の中旬がお盆に当たりますが、暦の上では祭日になっていません。

8月中旬は夏休み期間にする会社も多いのですが、官公庁や金融機関などカレンダー通りの勤務もあります。

どうしてもお盆の期間中に法要ができない時は、都合のつく時に家族でお墓参りをしましょう。

特にお盆の期間中は暑い時期に重なります。

体調管理も大変ですので、気候の良い時期に親族で集まることもおすすめします。

親族で集まって、お墓参りとお寺参りをされると年忌法要とは異なる趣があります。

また、遠くに住んでいて毎年帰省ができない時は、数年に一度でもかまいません。

親族で集まることが難しい時には、家族だけでも十分です。

ご先祖様に手を合わせましょう。

久しぶりにお参りするとお墓など、掃除が大変ですが、心を込めて勤めましょう。

そして、毎年のお盆の法要の代わりに親族で集まった時は、思い出話をしましょう。

ご先祖様の思い出を語り合うことも供養になります。

伝統のお盆の法要を行うことで心にリフレッシュ効果を!

伝統を守り伝えることは、煩わしいことも多くあります。

お盆休みの取りにくい方にとっては、負担ばかりでメリットを感じられないことでしょう。

しかし、毎年のお盆の法要の意味がわかれば自分なりのアレンジもできます。

お盆にご先祖様を供養することで普段の生活とは異なる時間を過ごし、気持ちをリフレッシュしましょう。