和食のマナーを覚えよう!食べる順番を守ることがとても大事
2019年10月04日和食は、日本の家庭で親しまれている伝統料理です。
四季折々の日本の食材を活かした料理は「健康的」として今は世界からも注目されています。
ところで、そんな和食にもマナーがあることは知っていますか。
実は、和食には食べる順番があります。
お店では、料理が一品ずつ出てくる場合もありますが、テーブルに料理が並んだ時は、どれから食べて良いか迷いますよね。
今回は、そんな和食を食べる時の順番やマナーについてご紹介します。
目次
和食に関するマナー違反を知っておこう!
和食と言えば、大事なのはやはりお箸の使い方ですよね。
お箸は正しく使えているでしょうか。
持ち方はもちろんですが、お箸は意外とやってしまいがちな間違った使い方があります。
例えば、何を食べようか迷いながらお箸を動かす「迷い箸」、食べ物をお箸で直接刺してしまう「刺し箸」、お箸で器を引き寄せる「寄せ箸」は、良くない使い方です。
また、お皿や器にお箸を直接置いてしまう「渡し箸」もNGです。
箸休めの際は、お箸は箸置きの上に置きましょう。
再度お箸を取る際は、器を持ち上げてからお箸を取ります。
器の次にお箸という持ち方の順番も覚えておきましょう。
器についても、ついついNGマナーをしているケースがあります。
汁がこぼれそうな料理は、つい手皿をしてしまいがちですが、手皿もNGマナーです。
必ず小皿を受け皿にするか、懐紙という手のひらサイズの和紙を受け皿代わりにするのが良しとされています。
持ち上げて食べても良い器は、ごはんのお茶碗、汁物のお椀、小鉢、小皿です。
主菜の入った、大皿や中皿は持ち上げて食べることはNGマナーになります。
和食のNGマナーも予め覚えておきたいですね。
和食のマナーの基本は一汁三菜
和食の基本として、「一汁三菜」という考え方があります。
一汁三菜では、ごはん、汁物、おかず3種類、香の物が基本の献立です。
和食の一汁三菜は、栄養のバランスも考えられており、まさに健康食と言えます。
そして一汁三菜は、配膳の位置も決まっています。
お店で食べる時もそうですが、自分で配膳する場合には配膳マナーも覚えておきたいですね。
それではここで、配膳の仕方を確認しましょう。
左手前にご飯、その右にお味噌汁などの汁物を置きます。
右奥に主菜として、お刺身や焼き物、揚げ物を置きます。
左奥に副菜として、煮物や、蒸し物を置きます。
中央に副々菜として、和え物などを置きます。
副菜にカウントしないお漬物などの香の物は、真ん中あたりに置きます。
おかずが増えて、一汁五菜となる時もあります。
基本に沿った並べ方も大事ですが、おかずを食べやすい順番に並べることが大切です。
また、お箸はお箸の先を左側に向けるのが良いです。
基本の一汁三菜、配膳の仕方を知っていれば、お店でもスムーズに食事をすることができます。
和食の知識としてぜひ覚えておきましょう。
和食のはじまりは汁物から!
和食では、まずはじめに食すのは汁物です。
理由は諸説ありますが、最初に箸を湿らすためと言われています。
箸を湿らすことで、ご飯が箸にこびりつくのを防ぐ役割をします。
また、最初に温かい飲み物を飲むことによって、喉を潤し、胃を温めて、食欲を高める効果もあるようです。
ふた付きのお椀が出てくると、お椀が開かずに困ったり、ふたの置き場所に戸惑ったりしますよね。
そんな時も、順番に沿って、落ち着いて対応すれば大丈夫です。
お椀のふたが開かない時は、右手でふたを持ち、左手で少しお椀のふちを押すと空気が入って開きやすくなります。
お椀のふたが取れたら、水滴が落ちないように注意しましょう。
取ったお椀のふたは外側に置きます。
汁は、具を箸でおさえながら飲みましょう。
具に骨つきの魚などが入っている場合は、ふたの上に懐紙を置き、その上で魚の身をほぐして食べます。
お椀の中で、魚の身をほぐすことは良くありません。
貝類が入っている時も同様です。
食べ終わったら、お椀に再度ふたをかぶせます。
その際に、ふたは裏返さずにかぶせましょう。
ふたを裏返してかぶせると、お椀のふたに傷が付く原因にもなりマナー違反です。
お椀のマナーを学び、最初の汁物を美味しく楽しみましょう。
和食で「ごはん」を食べる際にも順番がある!
汁物の次は、味が薄いものを食べます。
それは、「ごはん」です。
この順番の理由としては、最初に味の濃いものを食べてしまうと、次の料理の味わいが変わってきてしまうからです。
白米だけでなく、味付きごはんの場合でも同様に汁物の次に食べます。
ごはんをひとくち食べ、次におかずを食べます。
ごはんとおかずは別々に食べましょう。
ごはんの上に、お漬物やおかずを乗せながら食べることはマナー違反です。
ごはんはキレイな状態にしておきながら食べるのがベターです。
また、ごはんを自分でよそう場合もありますが、8分目くらいによそい、大盛りにしないようにしましょう。
おかわりもできますが、ごはんお茶碗にひと口分のみ残しておくという合図もあります。
和食にとって、欠かせないごはんも食べる順番があるのですね。
和食の「おかず」はバリエーション豊富!食べる順番を覚えよう!
最後におかずを食べましょう。
和食のおかずは、左から右にかけて味が濃くなっていくように盛り付け、配膳されていることが多いです。
確かに一汁三菜の配膳もそのようになっています。
迷った時は、左側から食べると良いでしょう。
和食のおかずはバリエーション豊富です。
生ものもあれば揚げ物もあるなど、「食べたい」と思う順番で食べても良いですが、本来決められている順番で食べてみませんか。
おかずの種類に分けてご紹介していきます。
お刺身は、白身魚など味の淡白なものから食べましょう。
マグロなどの赤身魚は最後に食べます。
わさびは醤油に溶かさずに、お刺身の上にのせて食べるのがマナーです。
次に、焼き魚を食べます。
焼き魚は、左側から食べるのが正しい食べ方です。
焼き魚の骨や皮などは、食べ終わったら皿の端に寄せておきましょう。
最後に、天ぷらも和食の代表的なおかずの一つですが、淡白な味のものから食べます。
天ぷらは既に淡白な味のものが手前に盛り付けられていることが多いので、手前から順番に食べるのがベターです。
おかずも味の薄いものから食べて、それぞれの風味を味わいましょう。
和食のマナーで大事なのは順番!
これまで、和食の食べる順番をお伝えしてきましたが、一品一品を食べ終えていく訳ではありません。
汁物、ご飯、おかずの順を繰り返して食べます。
いわゆる「三角食べ」と呼ばれる食べ方です。
ひとつの料理だけを食べることは「一点食い」と呼ばれ、和食のマナーでは良くないとされています。
しかし、きっちりと食べる順番を守ることが目的ではありません。
ごはんと汁物をおかずの合間に交互にはさみ、バランスよく食べることが、栄養の偏りを防ぎ身体にも優しく、マナーを守ることにも繋がります。
三角食べは、和食のマナーではありますが、洋食のマナーでは異なりますのでご注意ください。
近年では、食育や、ダイエットなどの観点から三角食べは賛否両論ありますが、汁物、ご飯、おかずを均等にバランスよく摂取できる食べ方であることには違いありません。
和食マナーの知識として覚えておきたいですね。
和食のマナーを守ることは身体の健康にも繋がる!
和食は、日本の家庭料理としては身近な料理です。
そして、和食のマナーにはそれぞれにきちんとした意味があり、身体のことも考えられていることが分かりました。
和食のマナーを知り、普段から意識していれば、会食などの場で和食が出た際も、自然と正式なマナーで食事が楽しめるはずです。
ぜひ、和食を食べる際には、順番を意識してみてはいかがでしょうか。