着付けの前に揃えよう!浴衣の選び方と必要な男性用和装小物

2019年10月05日

花火大会や夏のお出かけに浴衣を揃えようとお考えの方も多いと思います。

浴衣と帯だけあれば男性は着付けはできますが、あり合わせのものだけではもの足りません。

せっかく浴衣を購入するなら、ちょっとこだわりのある、おしゃれな浴衣にしませんか?

今回は、浴衣の選び方と必要な和装小物を、浴衣初心者の方にもわかりやすくお伝えします。

男性用の浴衣を選ぶ時は布地の種類とお手入れの方法が決め手

男性用の浴衣は、代表的な布地の種類がいくつかあります。

素材で選ぶと、麻、綿、化学繊維などがあります。

織の種類では、ちぢみ、楊柳などが代表的です。

素材の違いは着心地が異なります。

麻は、ひんやりとした着心地で、シャリシャリとした感触を楽しめます。

浴衣として購入しても、着付けに長襦袢を使用すると夏着物としても着ることができます。

単品の仕立て代込みで、30,000円から50,000円が人気の商品です。

ただし、着用後のお手入れはクリーニングに出す必要があります。

次にご紹介するのが、綿です。

柔らかな肌触りで、着付けも楽にでき、ご家庭で洗濯も可能です。

色、柄ともに豊富で価格も5,000円から30,000円と幅広く、浴衣が初めての方にも購入しやすくなっています。

また、麻の涼しさと綿の肌触りの良さの両方を兼ね備えた綿麻もあります。

麻のような夏着物の風格と、綿の着心地の良さを兼ね備えています。

価格も麻と綿の中間の10,000円から30,000円で販売されていますが、お手入れはクリーニングが無難です。

この他、ポリエステルを使用した化学繊維の浴衣もあります。

帯もセットの浴衣が、5,000円位で量販店でも購入できます。

ご家庭で洗濯もできますし、色も柄も現代風のものが多くあります。

ただ、浴衣によっては生地が薄く下着が透けることもありますので、ご注意ください。

ほとんどの素材は、反物でも販売されていますが、初めて購入される場合は仕立て上がりをおすすめします。

着付けの決め手は浴衣の着丈!失敗しないサイズの確認方法

男性の浴衣は、女性のように着付けの時に着丈を調節しないので、洋服のように、ジャストサイズを選びます。

浴衣を選ぶ時には、着丈と裄丈がポイントになります。

浴衣を着て、帯を締めない状態で浴衣の裾が床に着くギリギリの長さがおすすめです。

着丈がこの長さであれば、帯を締めた時に浴衣の裾がくるぶしのあたりになります。

浴衣の理想的な着丈は、くるぶしが見えるか見えないか位が良いとされています。

この長さより短めの方が浴衣は好まれますが、お好みで少し長めでもかまいません。

また、裄丈は洋服で言えば袖の長さです。

洋服の長袖のように手首の節が隠れるのは、浴衣では少々長めになるので、手首が出るくらいが浴衣としてはちょうど良い裄丈になります。

そして、仕立て上がりの浴衣を選ぶ時は、適応身長から選びます。

S・M・L・LLで表記されている浴衣も適応身長を確認してください。

身丈の表示から選ぶ時には、「身長-約30cm」が目安になります。

標準体型の方で迷った場合は、少し短い方を選んだ方が外れは少ないようです。

浴衣は平面デザインなので、着付け次第で自由に調節できます。

太めの方はワンサイズ大きめを、細身の方はワンサイズ小さめがおすすめです。

サイズのバリエーションは豊富で、外国人の方用に着丈も幅も大きなサイズもありますし、小柄な方用のサイズもあります。

サイズを選ぶ際にお店の方のアドバイスや、ネットであれば口コミを参考にしてください。

そして、大切なことは本人のお好みです。

ゆったりとした着こなしや、タイトに着る方がお好みの方など洋服同様にお楽しみください。

同じ浴衣でも大違い!おしゃれな男のこだわりポイントは角帯

セットの浴衣ではなく、単品で浴衣を購入される時におしゃれにするポイントは帯です。

浴衣には、兵児帯を合わせることもできます。

しかし、お出かけ用として着る浴衣には、角帯の方が定番です。

角帯にもいくつかの種類があり、素材は、正絹、綿、麻、化学繊維があります。

単品で購入する帯は正絹をお選びください。

正絹の持つ美しい光沢やデザインも大切ですが、最も大切なことは締め心地の良さです。

そして、締め心地以上に、緩みにくいのが特徴です。

帯が緩むことで、気崩れることも多くあります。

その着崩れを防ぐためにも、正絹の角帯が最適です。

また、角帯はスーツの時のネクタイのような存在です。

浴衣の中で、1ヵ所だけ角帯がおしゃれのアクセントになりますので、お気に入りのものを合わせてください。

角帯の結び方は「貝の口」といわれる結び方が一般的で、結び方も簡単です。

貝の口は男性だけの結び方ではなく、女性の浴衣の着付けにも使われます。

それでも帯結びに自信がない方に、ワンタッチで着付けのできる帯をご紹介します。

【きもの山喜:角帯ワンタッチ男帯 正絹 本場筑前博多織 鳥獣戯画】

参考価格:14,800円(税込)

鳥獣戯画を織り込んだ博多織のワンタッチ帯です。

赤系、紺系、青系の3色があります。

貝の口に結んであるので、マジックテープで留めれば完成です。

正絹ですので見栄えもよく、着崩れしません。

ウエスト105cm位の方まで対応です。

浴衣の着崩れを防ぐ着付けの方法と使える和装小物

浴衣を着ていて最も困ることは、着崩れではないでしょうか。

着崩れを防ぐ着付けの方法は、帯の締め方です。

帯を腰骨で締めることが着崩れを防ぐ決め手になります。

わかりやすく説明すると、腰パンのベルトの位置で帯を固定します。

ヒップハングと言ってもわかりやすいと思います。

そして帯を締めた後前を下げ、帯が下腹に当たるようにします。

横からみて後ろが上がっているように、斜めになっていればバッチリです。

男性はお腹の少し出ているくらいが、帯の位置が決まってカッコよく浴衣を着ることができます。

体型がやせ形の方は、タオルを巻いて体型を補正すると、帯が決まりやすくなります。

また、着崩れを防ぐもう一つのポイントは腰ひもです。

役者や舞踊で職業柄着物をいつも着る方は、腰ひもを使わずに角帯だけで締めても気崩れませんが、慣れない方は腰ひもを使いましょう。

着物の前を合わせて、腰ひもで固定することで、着付けもスムーズにできます。

浴衣は腰ひも1本で足りますが、着物の時には長襦袢にも腰ひもを使用しますので、最低2本必要になります。

今回ご紹介する腰ひもはゴム製のウエストベルトで、金具に引っ掛けるだけで装着することができます。

【加藤商店:男〆 和装ゴム製ウエストベルト】

参考価格:1,600円(税別)

腰紐を使うときのように、腰に2周させて金具を引っ掛けるだけです。

締め付けすぎないので、苦しくなることもありません。

金具で長さを調節でき、裏側は滑り止めのストッパー素材です。

浴衣の着付けに下着は必要?本格的な和装下着は手入れも楽!

浴衣の下着は、肌襦袢とステテコです。

浴衣を着る時に肌襦袢を着用すると、汗を吸うので体に浴衣の張り付きを防ぐことができます。

また、浴衣の汗染みも目立ちません。

そしてステテコは汗を吸うので、浴衣がまとわりつかず、足さばきが楽になります。

下着をつける最大のメリットは、不必要な肌の露出を防ぐことです。

男性本人は気にならない方もありますが、周囲で嫌な思いをする方もいます。

周りの方に気配りを忘れないことも浴衣の大切なマナーです。

今回ご紹介する肌襦袢とステテコは本格的な和装下着ですが、綿100%ですので、肌触りもよく家庭で洗濯もできます。

【キョウエツ:肌着 肌襦袢 和装下着2点セットメンズ】

参考価格:3,690円(税込)

サイズはM・L・LLの3種類です。

この1組があれば、1年中どんな和装の着付けにも使えます。

もう1点ご紹介するのは楊柳の下着です。

【和もーる:男性用肌着、ステテコ2点セット 楊柳メンズ和装肌着】

参考価格:2,980円(税込)

サイズはM・L・LLの3種類です。

綿100%の楊柳ですので爽やかな肌触りで、夏に最適です。

和装用ですがボタンを使用し、洋服でも着用できるデザインです。

男の浴衣を引き立てる!ファッション小物でオシャレに決める

浴衣の足元は裸足で、履物は下駄が最もポピュラーです。

2枚歯の下駄もありますが、エスカレーターや階段などでは歩きにくいものです。

そこで裏にゴムが貼ってあり、下駄と草履のいいとこどりをした右近下駄を紹介します。

【創美苑:下駄 右近型 創美苑オリジナル】

参考価格:13,980円(税込)

色は黒系と茶系があります。

桐に鎌倉彫の漆塗りが施してあり、鼻緒は縮緬です。

サイズはMとLがあります。

かかとの高さは4.5cmあり、ゴムが貼ってありますので、雨でも滑りにくくなっています。

また、せっかく着付けた浴衣には、普段のバッグではなく和装に相応しい手提袋はいかがでしょうか。

男性が浴衣で外出する時の貴重品を入れるための信玄袋がおすすめです。

信玄袋は合切袋(がっさいぶくろ)とも呼ばれ、巾着の形ですが、携帯電話や財布を入れるのに重宝します。

【印傳屋:No.3005合切袋 黒地に黒漆の瓢箪】

参考価格:16,500円(税抜)

天然の鹿皮に漆で絵付けを施した「印傳」の技法で加工された合切袋です。

サイズは29.5×23.0×5.0cmです。

内側にファスナーポケットがあり、紐は正絹です。

皮製品ですので、使えば使うほど手触りがしなやかになっていきます。

好みの浴衣で外出を楽しむゆとりのある生活を!

今回は、浴衣デビューを目指す方に、本格的な浴衣と角帯の選ぶポイントをご紹介しました。

肌触りで選べば麻、お手入れの楽な素材は綿が適していますし、角帯は正絹がおすすめです。

そして、男性の浴衣は身丈で選び、帯や和装小物はワンタッチで使えるものが便利で簡単です。

ご紹介したポイントを押さえて、浴衣を選ぶ参考にしてください。