礼儀とは何?行儀や礼節、マナーなどとの違いを知ろう!

2020年01月18日

海外からも「日本は礼儀正しい国」といわれることがよくありますね。

普段当たり前のように行っていることも、ほかの国からは「親切な行為」などと思われることが多々あります。

とはいえ、中には「礼儀」についてあまりよく知らない方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、礼儀の意味についてご説明していきます。

加えて、行儀や礼節、マナーなどとの違いについてもお話しします。

マナーとの違いって何?「礼儀」について解説

冒頭でもお伝えしましたように、「礼儀」の意味についてあまりよく知らないという方もいるかと思います。

また、似たような言葉の「礼節」や「マナー」などについても、どのような意味で、礼儀とどのような違いがあるかを知らない方もいるでしょう。

この記事でお話ししていきますので、今まであまりよく知らなかった方も、ここで知識を深めてみてはいかがでしょうか。

はじめは「礼儀」についてお話ししていきます。

礼儀とは、人間生活や社会生活の秩序を守るために、人々が守るべき行動様式のことをいいます。

中でも、特に敬意を示す作法を指します。

自分も相手も、お互いに自分勝手な行動をしてしまっては、いずれ衝突が起こることも考えられ、共同生活が成り立たなくこともあるでしょう。

そうならず、1人1人が安心して日々の生活を送れるよう、互いに守るべき道徳、つまり基本的な発言や動作のルールを「礼儀」というのです。

礼儀の基本は「相手の立場に立つこと」といわれています。

相手の立場になって考え、不快に思わない、むしろ相手が嬉しいと思う言動を心がけたいものです。

礼儀と似た言葉「行儀」とは何?

後ほどマナーについてもお話ししますが、ここでは礼儀と似た言葉についてお話をしていきます。

ここでお話しするのは、「行儀」という言葉についてです。

これを聞いたことがある方も多いことでしょう。

しかしこちらも、具体的な意味までは知らないという方がいるでしょうから、ここでご説明します。

子供のころから、「お行儀良くしましょう」などといわれてきた方も多いと思います。

まずは、行儀の良さがどのようなことを指すのか、具体例を見ていきましょう。

例えば、以下のようなものが挙げられます。

●靴を脱いだらそろえること

●ご飯粒まで残さず食べること

●人と会ったら挨拶をすること

具体例を見ると、礼儀正しさとあまり違いがないように思えますが、礼儀と行儀には意味に違いがあります。

礼儀の意味は先ほどお伝えしたとおりですが、行儀は立ち振る舞いの作法を意味します。

礼儀正しくお礼などができても、立ち振る舞いに問題があれば、だらしない印象に見られてしまう場合もあります。

品の良い印象に見せたい場合は、行儀の良さが大切ですので、身につけておくと良いですね。

「礼儀」と「礼節」の違いは?

もうひとつ礼儀と似た言葉があり、それは「礼節」というものです。

なんとなく同じような意味合いの言葉にも感じてしまうでしょうが、少し違いがあります。

礼儀は「人間生活や社会生活の秩序を守るために、人々が守るべき行動様式」とお伝えしましたが、言葉をいい換えると「常識ある表面的な態度」ともいえます。

これに加えて、相手に対して敬意を表す作法ともいえるでしょう。

一方礼節は、表面的だけでなく、「内面の心が伴った秩序ある言動」のことをいいます。

相手を尊敬し、自分を謙遜しつつ、礼儀のある言動をすることが「礼節」です。

自分の心に節度があるかどうかが礼儀との違いで、もっと簡単に言えば2つの違いは、「礼儀は形」、「礼節は心」といえるでしょう。

礼儀と似た2つの言葉についてお話をしましたところで、次の項ではマナーについてお話ししていきましょう。

マナーはどういうもの?礼儀との違いは?

礼儀や行儀、そして礼節についてお伝えしたところで、「マナー」についてお話をしていきます。

おそらくほとんどの方が一度は聞いたことがあると思いますが、どのような意味かまではあまり詳しく知らない方もいることでしょう。

マナーはルールほどの強い強制力はないものの、社会生活の中で守ったほうが良いとされる基準のようなものです。

無人島のように、1人だけの生活であればマナーはなくても問題ないかもしれませんが、2人以上との社会生活ともなれば、自分勝手な行動は相手を不快にさせてしまうこともあります。

全員が気持ちの良い生活ができるようにマナーは存在します。

ちなみにマナーは外来語のひとつで、元は英語の「manners」です。

日本語に訳すと、「礼儀」や「行儀」です。

気づいた方もいるとは思いますが、はじめにお話しした「礼儀」とはさほど違いはありません。

マナーとの違いも知っておきたい「エチケット」とは?

マナーと似た言葉で「エチケット」というものもあります。

エチケットについても、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

人によっては幼い頃からより、両親から「エチケット」について厳しく言われてきた方もいるでしょう。

ではこのエチケットがどのような意味かというと、これはフランス語の「etiquette」が語源といわれていて、「礼儀作法」という意味があります。

身だしなみや体臭などで、相手に不快な思いをさせないように気遣うことが、エチケットといわれています。

そのため、マナーとの違いがないように思われるでしょうが、実際は少し違います。

マナーはどちらかというと「社会集団(公共)」における礼儀ですが、エチケットは「対面している相手(個人)」に対しての礼儀といえます。

具体例を挙げると、下記のとおりです。

【マナー】

・電車の優先席周辺で携帯電話の電源は切る

・電車やバスに乗車しているときは通話しない

・座席に荷物を置かない

【エチケット】

・公共の場であくびをするときは口に手をあてる

・友人や恋人と会っているときに長電話をしない

・同席者がいる食事のときは音を立てない

似た言葉はほかにも!ルールやモラルとは何が違う?

マナーにはほかにも似た言葉があります。

まず、「ルール」です。

ルールは「規則」を意味し、必ず守らなければいけない決まり事をいいます。

マナーとの主な違いを挙げるとすれば、罰則があるかないかでしょう。

交通マナーをはじめとしたマナーは、守らなくても特に罰則はありませんよね。

そのため、話の中でもお伝えしたように強制力はありません。

しかしルールは違います。

例えば、交通ルールを守らなければ罰則が課されます。

サッカーなどのスポーツでもルールを破れば、退場などの罰則が課されるでしょう。

このようにルールを無視すれば処罰されることもありますので、マナーとの違いは明白といえます。

次に、「モラル」についても確認しておきましょう。

モラルは、人々が正しい行いをするために必要な考え方という意味があります。

「礼儀」という意味のマナーとは、意味に違いがあることはお分かりになるでしょう。

一般的に善悪に関する考え方がモラルを指し、「不用意に人を傷つけてはいけない」などのことがあてはまります。

世間では普通とされる一般常識的なものともいえますので、こちらもあわせて覚えておきましょう。

礼儀やマナーなどを守った生活を送ろう!

この記事では、礼儀や行儀、マナー、エチケットなどについてお話をしてきました。

似たような言葉でも少し意味に違いがあるので、人間関係や社会生活の秩序を守れるよう覚えておくと良いかもしれません。

ほかの人に不快な思いをさせないよう、これらのことは守って生活したいものですね。