餞別にお返しはするべきなの?餞別に関わるマナーをご紹介!
2020年03月15日餞別は、転勤や退職・転居などをされる方へ贈る現金や品物のことです。
餞別をもらった場合、ありがたい気持ちがありながらも、お返しをどうすれば良いのか迷うこともあるでしょう。
こちらでは、そもそも餞別にはどういう意味があったのか、お返しするのがマナーとして正解なのか、お返しの相場など、餞別に関わるマナーについてご紹介していきます。
目次
お返しに困ることもある!?餞別の意味とは
餞別をいただいた場合、お返しするのがマナーなのか分からない方も多いですよね。
こちらでは、餞別の元々の意味を確認していきましょう。
餞別とは、転勤や旅行などをする方に対して贈られる現金や品物のことを意味しますが、餞別は元々は二度と会うことがないような相手に対して贈られるものでした。
旅先での無事を祈願して贈られることが多かったのです。
しかし、現代では二度と会えない別れということはほとんどありませんよね。
そのため、今の餞別には元々の思いはそれほど強くなく、環境が変わるような相手に対して現金や品物を贈る習慣が残っているとも言えるでしょう。
現代の餞別は旅の安全というよりも、新しい環境での活躍を期待したり、今までの感謝の気持ちが込められたものに変化してきているのです。
お別れの際や人生の門出の際に贈られることの多い餞別はありがたいものですが、お返しのことを考えると悩んでしまう方もいるでしょう。
次項からは、餞別のお返しについてお伝えしていきます。
餞別をもらった!お返しするのがマナー?
餞別をもらうことは喜ばしいことですが、お返しはするべきなのでしょうか?
餞別には元々二度と会うことのない相手に渡すということがありましたので、お返しするという習慣は当時はありませんでした。
このことから、「餞別をもらったらお返しは必要ない」と考えても良いはずです。
お返しをしないことが直ちにマナー違反である、とは言い切れないのです。
しかし、餞別の習慣があった当時と違い、今では餞別をもらった相手と再会することも多いです。
また、餞別のお礼をしたい方が多かったり、宅配サービスの発達などで発送でのお返しも気軽にできたりすることから、お返しをする方が増えているのが現状です。
他にも、職場や地域の習慣に合わせる必要もあると思います。
餞別のお返しは、基本的にしておいたほうがマナーとしても適当であると言えそうです。
特に、餞別が高価だった場合や上司など目上の方から餞別をいただいた場合には、お礼を込めたお返しがふさわしいでしょう。
餞別のお返しの相場はどれくらい?
餞別のお返しをしたい場合、相場がどれくらいか知っておいたほうが準備もしやすいことでしょう。
こちらでは、餞別のお返しの相場をご紹介していきます。
◯転勤・退職などの場合
会社を転勤・異動したり、定年や結婚などで退職したりする場合があります。
その場合に餞別をいただくことがあるかと思いますが、そのお返しは「半額から1/3」位が適当です。
ただし、職場の方からまとめていただいたものに関しては、基本的にお返しをする必要はありません。
個人的にいただいた餞別に対してお返しをするのがマナーとしても適当でしょう。
1ヶ月以内にはお返しをするようにしてください。
◯転居の場合
転居の際に餞別をいただいた場合、そのお返しは「半額から1/3」位です。
転居の前後は慌ただしい毎日となりますが、お返しは1ヶ月以内にするのがマナーとして適当です。
あまり遠方でない場合には、新居に招待する形でも良いでしょう。
◯旅行の場合
旅行に行くために餞別をいただいた場合、そのお返しは「お土産」で済ませることが多いです。
金額の相場としては、やはり「半額から1/3」が目安となりますが、お土産の内容によっては金額を気にしすぎなくても良いでしょう。
餞別のお返しで気を付けたいマナー!NGなお返しとは?
餞別のお返しとして、基本的にはどのような品物でも気持ちが込められていればOKなのですが、中にはNGとなってしまうお返しもあります。
それは、「現金」や「商品券」です。
餞別は現金であることが多いのですが、現金でいただいた餞別のお返しに対して、現金そのものや商品券をお返しすることはマナー違反と言えます。
現金や商品券でのお返しは、いただいた現金をそのまま贈り返すことに繋がります。
現金などでのお返しは、餞別は不要だと相手に取られてしまうこともありますので注意が必要でしょう。
お返しは、心を込めた品物を贈るようにしてください。
また、お返しの品物としてNGだと言われるものに、「靴下」や「ハンカチ」などがあります。
靴下は踏みつけるという意味、ハンカチは別れを意味することから、敬遠したほうが良いと言われているのです。
しかし、これについては今ではあまり厳密にNGだと考える必要はないかもしれません。
相手がそのようなことを気にするようであれば、そのような品物は避けたほうが良いでしょう。
餞別のお返しが決まったら!マナーとしてお礼状も付けよう
餞別へのお返しの品物が決まったら、マナーとしてお礼状も付けたほうが良いです。
また、印刷したものよりも手書きのほうが気持ちがこもったお礼状になります。
字が綺麗に書けないことを気にするのであれば、丁寧に書くことに気を向けてください。
心を込めて書いた字は必ず相手に伝わりますので、字が綺麗か汚いかは大きな問題にならないでしょう。
お礼状に書く内容は、餞別のお礼や今までお世話になったことへの感謝の気持ちと、これからの展望などが良いです。
お礼状は封筒に入れ、お返しの品物に添えてください。
便箋が1枚の場合は、白紙の便箋を重ねて入れると丁寧になるでしょう。
なお、のしを付けるかどうかは、場合によって使い分けると良いです。
のしを付けたほうが良い場合は、いただいた餞別にのしが付いていた時や、目上の方などからいただいた時です。
のしは付けることによってきちんとしたお返しになりますが、相手によっては、のしが重く感じられることがありますので注意しましょう。
餞別のお返しにおすすめをご紹介!
こちらでは、餞別のお返しにおすすめをご紹介していきます。
お菓子などは定番のお返しとして人気がありますが、マドレーヌやクッキーなどがおすすめです。
大勢の職場の方に配る場合には、クッキーなどで手軽が良いかもしれません。
お菓子などは個包装してあるものを選べば、配ってもらうときに手間にならず、マナーとしても適当でしょう。
次におすすめするのは、コーヒーや紅茶などのセットです。
こちらも個包装となっているものが使いやすくて良いでしょう。
個人へのお返しとしては、タオルやバスギフトがおすすめです。
個人では購入しないような高級タオルや、素材にこだわったバスソルトなどが人気のようです。
また、最近ではカタログギフトをお返しに贈る方も増えています。
必要なものを選んでほしいとのことからカタログギフトを選ぶようですが、個人へのお返しであれば何らかの品物を贈ったほうが気持ちが伝わりやすいかもしれません。
餞別のお返しは基本的にすることがおすすめ
餞別は元々は二度と会うことのない相手に渡すものであったことから、お返しは必要ないものと考えられていました。
しかし、今では餞別のお礼としてお返しをするほうがマナーとしても適当でしょう。
お返しは、基本的に餞別の半分から1/3の金額が目安です。
なお、現金や商品券でのお返しは失礼に当たりますので避けてください。
餞別を渡す際には、お礼状も添えるようにしましょう。