香典袋の表書きや個人・連名で出す際の名前の書き方を解説!
2020年08月24日お葬式やお通夜に参列するときには、香典袋を持参しますよね。
しかしいざ用意しようとすると、どのように香典袋の表書きなどを書いたら良いか悩んでしまうかもしれません。
そこでこの記事では、香典袋の表書きや名前の書き方についてお話をしていきます。
個人で出す場合、連名で出す場合の名前の書き方についてもお話ししますので、ぜひ参考に見てみてくださいね。
目次
そもそも香典って何?連名で出しても良いの?
お葬式やお通夜で香典を持参することは知っていても、そもそもこの香典がどのようなものかを知らない人もいるのではないでしょうか。
香典袋の書き方の前に、まずは香典がどのようなものかについてお伝えしていきましょう。
香典とは不祝儀袋に現金を包んだもののことを指し、結婚式に出席するときに持参するご祝儀のお葬式ver.のようなものです。
参列したことがある人なら実際に経験していると思いますが、お葬式やお通夜では弔問客用の食事の席が設けられています。
この食事の費用もそうですが、ほかにもお葬式などではたくさんの費用がかかりますので、急な不幸にかかる費用の助け合いといった意味合いが、香典には込められています。
そんな意味合いがある香典を持参してお葬式に参列したいところですが、香典のマナーには注意が必要です。
よく連名で出してもOKなのか、と疑問に思う人もいますが、基本的には個人で個別に、もしくは一世帯で1つの香典を出すのがマナーです。
家族ではない出席する人たち何人かで、1つの香典袋にまとめてしまうのはNGマナーですので、ご注意ください。
しかし、家族でなくても1つの香典袋に連名で出してもOKとされる場合もあります。
それは故人の会社の部署や、学生時代のクラスメイトや部活仲間など、複数名いる中の1人が代表者としてお葬式などに参列する場合などです。
このほかにもさまざまなマナーが香典にはあるので、1つずつ注意して用意するようにしたいですね。
今回は香典袋の表書きの書き方や、名前の書き方を中心にお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてください。
これらについては後ほどお話ししますが、その前に重要な香典袋の選び方についてお話をしていきましょう。
まずは選び方から!香典袋を選ぶときのポイント
表書きや連名で出すときの名前の書き方も大切ですが、どのような香典袋を選ぶかも重要なマナーといえます。
のし袋と同じように、香典袋にも種類があります。
そのため、香典を渡す相手にあったものを選ぶことも大切なマナーの1つです。
ではどのように選べば良いかというと、2つのポイントを参考に選びます。
●包む金額がいくらか
市販されている香典袋は、ものによってグレードが違います。
例えば水引が袋に印刷されたものや、豪華な水引がついた香典袋などがあります。
豪華な水引のほうが見栄えも良いので選びたくなってしまいますが、実際に包む金額が5,000円程度の場合は、金額と香典袋が不釣り合いとなってしまいます。
不釣り合いになるような香典袋を選ぶのは避けたいので、包む金額に相応する香典袋を選ぶようにしましょう。
だいたいの目安としては、包む金額が5,000以下の場合は水引が印刷されている香典袋が良いでしょう。
5,000円以上30,000円未満を包む場合は、水引が黒白もしくは双銀を選ぶことをおすすめします。
30,000円以上であれば、高級和紙の袋に双銀の水引を用意すると良いかもしれません。
市販されているものであれば、包む金額の目安がパッケージに記載されていると思いますので、そちらも参考にしてみてください。
相手の宗教によって香典袋の選び方や表書きの書き方が違う
●相手の宗教や宗派は何か
宗教や宗派によって香典袋の、特に水引の選び方が違ってきます。
また、表書きの書き方も違うため、相手の宗教や宗派にあった水引・表書きを選ぶことが大切です。
どの宗教・宗派に、どの香典袋を用意すれば良いかというと、下記のとおりです。
表書きの書き方もあわせてご説明していくので、参考にしてください。
【仏式の場合】
香典袋の水引は黒白もしくは双銀の結びきりを選びます。
表書きは、浄土真宗の場合は「御仏前」と書きます。
仏教だということはわかっていても、どこの宗派かわからない場合は、「御香典」や「御霊前」と書けば大丈夫です。
【神式の場合】
神式の場合の水引は、双白・双銀・黒白の結びきりを選びます。
表書きは、「御玉串料」「御榊料」「御霊前」と書くのが一般的です。
【キリスト教式の場合】
キリスト教式の場合、香典袋の水引はなくて大丈夫です。
表書きは「御花料」や「献花料」と書くことが多いです。
ただし、キリスト教はプロテスタントとカトリックに大きく分かれ、プロテスタントの場合は「弔慰料」、カトリックの場合は「御ミサ料」と書くこともありますので、覚えておくと良いでしょう。
個人で香典を出す場合も連名で出す場合も、香典袋の選び方は同じですので、宗教や宗派にあったものを選ぶようにしてください。
悩んだ場合はこの水引・表書きを選べば問題ない!?
宗教・宗派ごとに選ぶ香典袋の水引と、表書きの書き方についてお伝えしましたが、相手がどの宗教・宗派なのかわからない場合もありますよね。
亡くなったという知らせを受けたときに確認できるといいのですが、連絡を受けたときに動揺して、宗教を聞けなかったということもあるかもしれません。
そうなると、香典袋をどうすれば良いか悩んでしまうかと思いますが、各宗教共通の香典袋を選べば問題ないといえるでしょう。
まず香典袋の水引は、黒白もしくは双銀の結びきりを選びます。
そして、表書きは先ほどまでも出てきた「御霊前」と書けば大丈夫です。
「御霊前」は各宗教共通で使える表書きなので、悩んだときはこちらを選びましょう。
ちなみに表書きの書き方について、よく「香典袋の表書きは薄墨で書いたほうが良いのか」と疑問に思う人もいますが、必ずしも薄墨でなければいけないということはありません。
以前までは原則は薄墨で書くこととされていましたが、現代ではそこまで薄墨にこだわる人は少なくなってきています。
そのため、薄墨で書かなかったことがNGマナーとされることはないので、墨を用意できない人は筆ペンで書いても大丈夫です。
表書きについてお伝えしたところで、次の項からは個人や連名で出すときの名前の書き方について見ていきましょう。
表書きの下に記載する名前!個人・連名で出すときの書き方とは
ここからは香典袋の名前の書き方についてお話ししていきます。
香典袋の中央には水引があり、その上方には表書き、下方には名前を書くのが基本です。
個人で香典を出す場合、夫婦などが連名で出す場合、それぞれの名前の書き方を見ていきましょう。
◆個人で出す場合
個人で出す場合は、結婚式のご祝儀と同じように、水引をはさんで表書きの真下に名前を書きます。
名前は必ずフルネームで書いてくださいね。
◆連名で出す場合
連名で出す場合、どのような人たちが何名で出すかによって書き方が違います。
いくつか参考例を挙げますので、該当するものを参考にしてください。
〈夫婦の場合〉
夫婦の場合、一般的には夫の氏名のみを香典袋に書きます。
ただし、妻の親族のお葬式などに夫婦で参列する場合は、夫婦連名で香典を出すことも多いです。
また、夫婦がお互い故人と親しくしていた場合も、夫婦連名で香典を包んでも大丈夫です。
そのときの名前の書き方は、まず中央に夫の氏名を書きます。
そしてその左側に、妻の下の名前のみを記入すればOKです。
〈兄弟・姉妹の場合〉
兄弟・姉妹が両方とも社会人で、同居している場合は、連名で香典を出してもOKとされています。
そのときは年齢順もしくは長男長女の順で右から名前を書いていきます。
ちなみに同居していない場合は、個別で香典を出したほうが良いそうなので覚えておきましょう。
友人や同僚などが連名で出す場合!香典袋の名前はどう書く?
〈友人や同僚の場合〉
友人や同僚などが有志を募って、何人かで一緒に香典を出すこともあるでしょう。
名前の書き方は、人数によって違いがあります。
もし2人で出す場合は、まず個人の場合と同じように、水引をはさんだ表書きの真下の位置に、1人の氏名を記入します。
そしてその左側にもう1人の氏名を書きます。
書く順番は、「あいうえお順」で書くのが一般的だといわれています。
ただし、職場や部活などの先輩・後輩で出す場合は、先輩の氏名を中央に書き、その左側に後輩の氏名を書くと良いでしょう。
3人の場合も上記の書き方と一緒です。
〈4人以上の場合〉
4人以上が連名で出す場合は、名前の書き方は先ほどまでと少し変わります。
香典袋に記載しても良い名前は3人までとされています。
そのため、4人以上の場合は下記の2通りで書くことが多いです。
▼代表者の氏名を中央に書き、その左側に「外一同」と書く
▼中央に会社名・団体名を書く
香典を出した人の氏名や住所などは別紙に記入し、香典袋の中に入れておきます。
ケースバイケースで香典袋の書き方は異りますので、この記事などを参考にしながら書いてみてくださいね。
マナーに注意してお葬式などで渡す香典を用意しよう
お葬式などに参列するときは香典を持参することになりますが、いざ用意しようとすると、書き方に悩んでしまうかもしれません。
また、香典袋には種類があるので、入れる金額や個人の宗教・宗派にあったものを選ぶことが重要です。
選ぶことができたら、ここでお話しした表書きや名前の書き方に注意して、記入するようにしましょう。
ほかにもさまざまなマナーが香典袋にはあるので、マナーに注意して、お葬式などで香典を渡すようにしてくださいね。