高級イタリアンレストランで押さえたいテーブルマナーを解説

2022年01月30日

友達とのランチやデートのディナーなど、イタリアンレストランに行く機会は少なくありませんよね。

フレンチと比べると比較的カジュアルな印象がありますが、中でも高級イタリアンではマナーを知らないと恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。

そこでこの記事では、イタリアンレストランの知っておきたいテーブルマナーを詳しくご説明していきます。

マナーが問われるイタリアンレストランは?種類とグレード

イタリアンは、その陽気で楽観的なお国柄もあって、かしこまったフレンチと比べると気軽に足を運びやすいレストランですよね。

カジュアルな印象もあることから、実際に日本ではマナーを問われるシチュエーションもそう多いとは言えません。

とはいえ、イタリアンレストランのグレードによってはマナーが問われることもあり、格式高い高級イタリアンであればなおさらそのマナーは無視できないところです。

では、イタリアンレストランにはどのような種類・グレードがあるのか詳しく見ていきましょう。

●リストランテ(Ristorante)

イタリアンの中でも最もグレードが高い星付きの高級レストランで、晴れの日や記念日に利用されることが多いです。

一般的にはコース料理で提供され、ドレスコードがあるところも少なくありません。

●トラットリア(Trattoria)

比較的カジュアルな大衆向けレストランで、コース以外にもアラカルトオーダーで気軽にシェアすることができます。

●オステリア(Osteria)

お酒と料理が楽しめる庶民的なレストランで、居酒屋のように賑やかに利用することができます。

●バール(Bar)

立ち飲みスタイルの庶民的なレストランで、その店のオリジナリティあふれる創作料理などが楽しめます。

高級イタリアンレストランの基本マナー!食事前に注意したいポイント

イタリアンレストランは、その種類によってもグレードや形態は様々で、中でもリストランテはマナーが求められる高級レストランであることが分かりました。

ではここからは、イタリアンのテーブルマナーについて見ていきますが、まずは食事が始まる前に注意したいポイントを確認していきましょう。

●スマホはマナーモードにする

料理が来るまでの間、スマホを触らずにはいられない方も多いかもしれませんが、せっかくの高級レストランで相手もいる食事です。

特にグレードの高いレストランではもちろん、テーブルについたらまずはスマホはマナーモードにするか、もしくは電源を切るのがマナーです。

●スマホはテーブルに置かない

ついテーブルに置いてしまいがちなスマホですが、これは高級イタリアンレストランでは望ましくないマナーです。

電源を切るかマナーモードにしたら、食事に集中できるようにバッグにしまうようにしましょう。

●バッグは荷物用のカゴに

基本的に、バッグなどの荷物は店側が用意した足元の荷物用カゴに置きます。

専用のカゴがない場合は、背もたれに引っ掛けるのではなく、背もたれと腰の間に置くのが望ましいでしょう。

間違っても食事をするためのテーブルに置くのは避けてください。

意外と知らないナプキンマナー!高級レストランでの扱い方

イタリアンの高級レストランで食事をする際、次に押さえておきたいのはテーブルマナーで意外と盲点となる「ナプキン」のマナーです。

まず席につくと、テーブルにはナプキンが置いてありますよね。

この目の前のナプキンの扱い方に困る方も多いでしょうが、一般的には料理のオーダー後、最初の料理や飲み物が運ばれてくるまでに膝の上に広げておきます。

もしくは、乾杯が済んでから手に取るのが望ましいタイミングでしょう。

置き方は、まずナプキンは二つ折りにし、折り目が手前にくるように膝の上にのせます。

イタリア映画などでは首元からぶら下げているシーンも見られますが、服を汚しやすい料理ではない限り膝に置くのがマナーでしょう。

口を拭う際は、ナプキンの端を持ち上げ、汚れが見えないように二つ折りにした内側を使って拭うようにします。

中にはナプキンを汚すことに躊躇し、自分のハンカチを使う方もいますが、レストラン側で用意されたナプキンを使うようにしましょう。

また、食べ終わって帰る際は、簡単にたたんでテーブルに置いておきます。

印象良く丁寧にたたみたくなるところですが、サービスや料理に不満を示すたたみ方とされているため注意してください。

高級イタリアンのカトラリーマナー!コース料理とそのセッティング

では次に見ていくのは、イタリアンの高級レストランでは必ず押さえておきたい「カトラリー」のマナーです。

リストランテのような高級レストランの場合、テーブルに置かれたカトラリーはコースメニューに沿ってセッティングされています。

イタリアンのコースメニューは、一般的に以下の7つの構成になっています。

①アンティパスト(前菜)

②プリモ・ピアット(1つ目のメイン料理):パスタ類

③セコンド・ピアット(2つ目のメイン料理):魚or肉料理

④コントルノ(野菜料理)

⑤フォルマッジィ(チーズ)

⑥ドルチェ(デザート)

⑦エスプレッソ、もしくはディジェスティーヴォ(食後酒)

このように、カトラリーはコース料理の順番に合わせて外側からセットされているため、ナイフやフォークは運ばれてくる料理に合わせて「外側から内側に」使っていくのがマナーです。

ただ、もし使う順番を間違えてしまっても慌てず、スタッフに新しいものを用意してもらうと良いでしょう。

イタリアンの高級レストランでは欠かせないカトラリーの使い方

前項に引き続き、イタリアンの高級レストランで知っておきたいカトラリーの使い方マナーについて見ていきます。

基本的には、セッティングされているように左手にフォーク、右手にナイフの形でカトラリーを使います。

ナイフは鉛筆を持つように軽く握り、人差し指をかけることで適度な力で肉が切れやすくなります。

カチャカチャと音をたてるのはマナー違反になりますから、力を入れすぎないように軽く持つことを意識しましょう。

イタリアンでカトラリーを使う際、中でも気を付けたいのがパスタを食べるときです。

パスタはフォークに巻き付けて食べるのがマナーですが、日本では文化的な癖でつい麺をすすってしまう方が見られます。

イタリアだけでなく、欧米では「すする」行為は不快感を与えるものなので、しっかりとフォークで巻き取って食べましょう。

ちなみに、日本では、パスタを巻き付けるためにスプーンを使うことが多いですが、本場イタリアではスプーンを使わず、お皿の丸みを利用してパスタを巻き付けることが普通です。

スプーンを使うことがマナー違反なわけではありませんが、せっかくの高級イタリアンですからできるだけフォークだけでパスタを食べるのが良いでしょう。

また、食事の途中で中座する際は、ナイフとフォークが八の字になるようにお皿の上に置き、食事途中のサインを示します。

このとき、フォークの先端は下向きに、ナイフの刃は内側に向けて置くようにするのがマナーです。

反対に、料理を食べ終えたサインを示す際は、向きを揃えてお皿の右下に置くようにしてください。

食事中の気を付けたいNGマナーにも注意

高級イタリアンレストランで食事をするうえで、最後に押さえておきたいのは食事中のマナーです。

気を付けたいNGマナーがいくつかあるので、恥ずかしい思いをしないためにもあらかじめしっかり押さえておきましょう。

●料理を直接シェアする

食べ切れない料理を直接相手にシェアしたり、食べ比べるためにお皿を交換したりすることはマナーとしてNGです。

もし取り分けたいのであればスタッフから取り皿をもらう方法もありますが、基本的には出された料理は一人で食べ切るのがマナーです。

トラットリアのような大衆レストランであればシェアはOKでしょう。

●大声で話す

イタリアンに限らず、グレードの高い高級レストランでは、大声で話すことはマナー違反です。

美味しい料理を前につい声のボリュームも上がってしまいますが、周りのムードを壊さないよう注意するようにしましょう。

●料理の写真を撮る

高級レストランの料理ほど、美しさのあまり写真を撮りたくなりますが、勝手に写真をパシャパシャ撮る行為はあまり望ましいマナーとは言えません。

特に、カメラのシャッター音は静かなレストランでは目立ちますし、周りのムードにも影響があるでしょう。

もし写真を撮りたい場合は、スタッフに断りを入れてから撮るのが良いでしょう。

マナーを押さえて高級イタリアンを楽しもう

今回は、イタリアンの高級レストランで押さえておきたいテーブルマナーを詳しくお話ししてきました。

特に大切なシーンで高級イタリアンを利用するような場合は、恥ずかしい想いをしないためにもマナーをしっかり押さえ、心がけることが大切でしょう。

せっかくの格式高い貴重なディナーですから、美しいマナーを身に着けて絶品のイタリアンを楽しんでくださいね。