役立つ洋食マナー!ナイフとフォークの正しい持ち方と使い方

2020年01月01日

洋食などのコース料理では、正しいテーブルマナーが求められます。

ナイフとフォークの正しい持ち方や使い方を知って、基本的なマナーを押さえておくことが大事です。

そこで今回は、洋食マナーの観点から見たナイフとフォークの使い方を詳しく解説していきましょう。

気持ちに余裕を持って食事を楽しむためにも、事前に頭に入れておくことをおすすめします。

洋食マナーの基本!テーブルセッティング

洋食のコース料理では、マナー上テーブルセッティングされていることが基本です。

お皿を真ん中に見て、右サイドにナイフ類、左サイドにフォーク類が置かれていることが多いでしょう。

まずは、基本的なコース料理の順番から見ていきます。

①オードブル(前菜)

②スープ

③魚介のメイン料理

④ソルベ(口直しのシャーベット)

⑤肉料理のメイン料理

⑥デザート

⑦コーヒー

上記は一般的なコース料理で、店により品数や順番は多少変わります。

テーブルセッティングでは、お皿から見て1番外側のナイフとフォークから順番に使用していきます。

①のオードブルは1番端のナイフとフォークを使い、②のスープではスプーンを使用し、③の魚介のメイン料理では端から2番目のナイフとフォークを順番に使っていきます。

ここから分かるように、テーブルセッティングは基本的に料理が運ばれてくる順番に「外側から内側」に並べられているのです。

そのため、コース料理の品数が多ければ多いほど、並べられるナイフとフォークの数も増えるということです。

洋食のコース料理!ナイフとフォークの基本的な使い方とは?

テーブルセッティングでは、ナイフとフォークは外側から内側に向かって順番に使っていくことは前述した通りです。

ここでは、洋食マナーの観点から見たナイフとフォークの正しい使い方をご紹介していきましょう。

まず、背筋を伸ばして椅子に座り、正しい姿勢で腰掛けることを意識します。

①ナイフは右手、フォークは左手に持つ

基本中の基本ですが、洋食ではナイフは右手、フォークは左手で持ちます。

上から見たとき、お皿の上で「八の字」になるように持つのが基本の食事スタイルです。

②フォークは持ち替えない

テーブルマナーの観点では、左手に持ったフォークは右に持ち替えてはいけません。

カジュアルな食事の席では許されることもありますが、正式な場では食事を食べ終えるまで左手でフォークを持ち続けます。

③ナイフの刃は相手に向けない

ナイフの刃を相手に向けることはマナー違反です。

ナイフを一時的に置く際も、自分の方に置くように注意しましょう。

④音を立てない

テーブルマナーでは美しい所作で食事をすることが求められるため、料理を切る音や、口に運ぶ音に気をつけなければなりません。

ナイフで料理を切る際も、ナイフが食器にぶつからないよう腕全体を引くようにして音を出さないよう注意してください。

洋食マナーから見たナイフとフォークの正しい持ち方

洋食マナーから見たナイフとフォークの使い方のポイントを押さえたら、次は正しい持ち方も覚えておきましょう。

先ほどナイフは右手、フォークは左手に持つとお話ししました。

このとき、ナイフは柄の部分に人差し指を置き、残りの指で下半分を優しく握ります。

一方、フォークは柄の背となる部分に人差し指を沿えて、残りの指で下半分を軽く握ります。

食事中、ナイフは刃先を下に向けることを意識し、柄を立てるように持ちましょう。

こうすると料理を切りやすく、なおかつしなやかに見えて、美しい姿勢で食事を取ることに繋がります。

また、フォークも突き刺す部分を下に向けて持ち、肩の力を抜いてふんわりと持つようにします。

両方の肘はテーブルにつかないように浮かせ、背筋を伸ばして食事を進めます。

ナイフとフォークはピアノの鍵盤を弾くような軽やかなイメージで持ち、お皿の上に八の字を作るのが基本のスタンバイ状態です。

洋食マナーでナイフとフォークを置く場合に注意すること

洋食のコース料理を食べている途中で、やむを得ない理由で席を立つこともあるでしょう。

その場合、ナイフとフォークの置き方にもマナーが求められます。

また、食事を食べ終えた際の合図として、ナイフとフォークを置く位置にも注意すべき点があります。

それぞれについて、詳しくご説明していきます。

●食事の途中で席を立つ

食事の途中で席を立つ場合、ナイフとフォークを上から見て「八の字」になるようお皿の中に置いてください。

これは「まだ料理を食べている途中」という意味になり、下げられてしまう心配はありません。

このとき、フォークは柄の向きを下に向けて、ナイフの刃は必ずこちら側に向くように置いてくださいね。

また、料理がまだ残っている状態で飲み物やパンなどを楽しむ場合も、同じく八の字に置きます。

●食べ終えた合図

料理を食べ終えた合図は、お皿の右側にナイフとフォークを近づけて置きます。

こうすると「お皿を下げてほしい」という意味になるのです。

注意することは、ナイフの刃を内側に置くことと、フォークの柄を上向きで置くことです。

洋食マナーに注意!ナイフとフォークでライスを食べる方法

洋食ではパンが出されることが一般的ですが、日本ではライス(ご飯)を選択できる場合もあるでしょう。

ナイフとフォークでライスを食べる際、どのような点に注意が必要なのでしょうか。

テーブルマナーを踏まえて、詳しくご紹介していきます。

まず、基本的にお皿でライスが提供された場合、ナイフとフォークを使って食べることが正しいマナーです。

よくフォークの背にライスを乗せて食べ進める方がいますが、それは正しい食べ方ではありません。

また、フォークを右手に持ち替えてライスを食べるのも正しくありません。

正しくは、左手に持ったフォークの腹を上に向けて置き、右手に持ったナイフでひと口大の量のライスを乗せて食べ進めていきます。

このとき、食器から音が鳴ると美しい食べ方でなくなるため、ぶつからないように注意しましょう。

さらに、ライスはお皿の手前の部分から取るように意識すると、相手から見て美しく食事しているように見えます。

ライスを食べきれず残す際も、塊になるようにして、きれいな形状のまま残すようにしてください。

ナイフとフォークの正しい使い方!メイン料理の切り方

洋食のテーブルマナーでは、音を出して食事を取ってはいけない決まりです。

先ほど、メイン料理を食べる際は「ナイフが食器にぶつからないよう腕全体を引くようにして切る」ことをおすすめしました。

ここでは上記以外の、メイン料理を食べる際のポイントをご紹介していきます。

まず、メイン料理が肉料理の場合、基本的に左端から切り分けていきます。

一口サイズになるよう食べやすい大きさに切り、その都度食べていきます。

最初に全部を切り分けてしまうのはマナー違反となるため、行わないように注意してください。

これは見た目が美しくないだけではなく、旨味となる肉汁が先に流れ出てしまうという理由からです。

また、肉によっては「筋」に沿うようにナイフを入れると切りやすく、また切った表面が美しく見えます。

筋に沿うよう、斜めに切っていくのがおすすめです。

さらに肉料理に添えられているリーフ系の長さのある野菜は、フォークで抑え、ナイフで折りたたみ、ひと口大の大きさにして口の運ぶと良いでしょう。

その際は音が鳴らないように注意してくださいね。

洋食のテーブルマナーはまずはテーブルセッティングから覚える!

テーブルマナーの種類はさまざまですが、洋食のコース料理の場合は、まずはテーブルセッティングから覚えましょう。

ナイフやフォークは外側から内側に向かって使っていき、右手にナイフ、左手にフォークを持つのが基本です。

ナイフの刃は相手に向けないように注意し、音を立てないように食事を取りましょう。

美しい所作で食事を取るためには、姿勢も大事なポイントです。

背筋を伸ばして椅子に腰かけ、正しい姿勢で食事を楽しんでくださいね。