電話対応への苦手意識を減らそう!覚えておきたい電話マナー
2019年12月20日新入社員にまず任されることが多いのが、電話対応です。
しかし、電話に苦手意識を持っているという人もいるのではないでしょうか。
「電話対応は会社の印象を左右する重要なもの」などとよく言われますが、そう考えると余計にプレッシャーを感じてしまいますよね。
今回は、電話対応があまり得意でない人でも苦手意識を減らせるように、覚えておくと良い電話対応のマナーをご紹介します。
目次
電話を取るときの対応の基本マナー
まずは、ビジネスで電話を取るときの基本的な対応マナーについてご説明しましょう。
●「もしもし」と言わない
プライベートでは「もしもし」と言って電話を受けることが多いと思いますが、これはビジネスの電話には適していません。
「はい、株式会社○○です」
「お電話ありがとうございます。株式会社○○です」
などと言うのが一般的です。
●かかってきた電話は3コール以内に取る
相手を長時間待たせてしまわないよう、電話は3コール以内に取るのがマナーです。
電話を取ろうか迷っているとあっという間に3コール鳴ってしまうので、1コール目が鳴ったら、まず受話器に手を伸ばして電話を取るくせをつけていきましょう。
3コール以上鳴ってしまった場合は、最初に「お待たせいたしました」と言ってから社名を名乗ると印象が良いでしょう。
●声のトーンが暗くならないようにする
電話ではお互いの表情が見えないため、声のトーンがその人の印象につながります。
暗いトーンの声で話すと不機嫌だと思われたり、声が聞き取りにくくなったりして相手を不快にさせてしまうかもしれません。
できるだけ明るく、はっきりと話すように心がけましょう。
担当者に電話を取り次ぐ場合の対応方法
新入社員であれば、自分宛てにかかってくる電話よりも、別の人宛ての電話を取ることが多いでしょう。
担当者へ取り次ぐ際は、以下のようなマナーを押さえておきましょう。
●相手の社名と名前を聞いて取り次ぐ
担当者へ取り次ぐとき、相手の社名や名前を必ず聞くようにします。
もし相手が自分から名乗らず、いきなり「○○部長はいらっしゃいますか?」などと言われた場合は、「恐れ入りますが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」と尋ねましょう。
●担当者が不在の場合の対応
担当者が休憩中で席を外していたり、休みや外出で社内にいなかったりする場合は、その旨を伝えましょう。
ただし、休みの理由など個人的なことまでは言わないのがマナーです。
休憩や外出で後ほど戻ってくるのであれば、「○時頃には戻る予定ですので、こちらからお電話するように申し伝えます」と言うと良いでしょう。
休みの場合は、「明日は出社予定ですので、明日○○からお電話するように申し伝えます」と言うと丁寧です。
●担当者が忙しいときは相手に用件を聞く
担当者の業務が繁忙であったり、会議に出ていたりして、社内にいても電話に出られないこともあります。
そんなときは、「ただいま○○は会議中でございますが(取り込んでおりますが)、お急ぎのご用件でしょうか?」と相手に用件を聞きましょう。
急用であれば、担当者に取り次ぐか、他に対応できる人がいればその人へ取り次ぐようにします。
伝言メモを残すときに気をつけたいマナー
電話を取り次ぐ担当者が不在の場合、電話があったことを担当者へ確実に伝えるために、伝言メモを残すのが一般的です。
伝言メモには、以下のような内容を記載します。
・相手の社名、名前
・電話がかかってきた日時
・用件
・こちらからの折り返し連絡の要否
・相手の連絡先
・電話対応をした人(自分)の名前
用件はあまり長くならないよう、簡潔にまとめておきましょう。
また、こちらから折り返し連絡をすると相手に言った場合は、必ず相手の電話番号を聞いておきます。
メモを取った後は復唱し、内容に間違いがないか相手に確認してもらうと良いでしょう。
メモの最後には、誰が電話を受けたのかわかるように、自分の名前も記載しておくのがマナーです。
相手から急に伝言を頼まれることもあるので、電話を取る前にあらかじめメモと筆記用具を用意しておくのがおすすめです。
なお、伝言メモはどんなメモ帳でも構いませんが、市販の伝言メモを使用したりパソコンでテンプレートを作って印刷したりしておくと、記入事項の漏れを防ぐことができるでしょう。
電話を取るのが怖い!こんなときはどう対応する?
電話対応に苦手意識があったり、怖いと思ったりしてしまう原因として、「うまく対応できなかったらどうしよう」という不安があることが挙げられます。
そこで、電話対応でありがちな状況とその対応方法をご紹介しましょう。
●聞き取れなかった場合
早口だったり声が小さかったりして、相手の言葉が聞き取れないこともあります。
そんなときは「恐れ入りますが、もう一度お名前をお願いできますでしょうか?」というように、遠慮せずに聞き返してください。
何度も聞き返すようなことをしなければ、相手に怒られることもないでしょう。
相手の声が小さいときは「申し訳ございません。お電話が遠いようなので、もう一度お願いします」と伝えましょう。
●間違い電話だった場合
時には間違い電話がかかってくることもあります。
その際、「電話番号をお間違えではありませんか?」と間違いを直接指摘するのは失礼にあたります。
「こちらは株式会社○○、△△部ですが、電話番号は何番におかけでしょうか?」と尋ねましょう。
電話をかける会社や部署を間違えたことを、相手が自分で気づくようにするのがマナーです。
相手が部署を間違えていた場合は、その部署へ電話をつないだり、正しい電話番号を伝えてあげたりすると丁寧です。
電話をかけるときの基本マナーは?
続いては、こちらから電話をかけるときの基本的なマナーをご説明します。
●名乗り方を使い分ける
電話をかける相手が社外の人か、社内の人かによって名乗り方を使い分けましょう。
社外の人には「株式会社○○の佐藤です」というように会社名から名乗ります。
一方、社内の他部署の人に電話をかけるときなどは会社名を名乗る必要はないので、「△△部の佐藤です」と部署名から名乗ります。
●かける時間に気をつける
早朝や夜などの業務時間外、昼休みの時間帯などに電話をかけるのは、相手の迷惑になる可能性があるため避けましょう。
もし急用などでどうしてもその時間に連絡をしたい場合は、「朝早くに恐れ入ります」というように謝罪の言葉を添えると良いでしょう。
●用件を整理する
電話口で長々と話してしまうと、対応してくれている相手の仕事を邪魔してしまうことにもなりかねません。
用件はあらかじめ簡潔にまとめておき、スムーズに伝えられるようにしましょう。
●話すスピードに注意する
電話をかけるときに緊張してしまい、つい早口になってしまう人もいます。
相手が聞き取りやすいように、落ち着いてはっきりと話すようにしてください。
電話をかけるときに気をつけたいポイント
電話をかける際の基本マナーは確認できたでしょうか。
最後に、電話をかけるときに気をつけたいポイントをご紹介します。
●担当者が不在だった場合
電話をかけたときに担当者が不在であれば、基本的には、時間を置いてこちらから電話をかけ直すのがマナーです。
担当者が何時頃に戻るのか、時間を聞いておきましょう。
もし、対応してくれた人が「○○が戻りましたら、こちらから折り返し連絡いたします」と言ってくれた場合は、折り返しをお願いしても失礼にはなりません。
●折り返しの連絡を頼んだがなかなか電話がない場合
「折り返し連絡いたします」と言ってくれたものの、何時間経っても電話がかかってこないこともあるかもしれません。
その場合、担当者が折り返しの連絡をうっかり忘れてしまっているか、そもそも電話をしたことが担当者までちゃんと伝わっていない可能性もあります。
このようなときは、折り返しをお願いしていたとしても、こちらから再度電話して問題ありません。
ただし、「折り返しをお願いしたのですが…」と相手を責める口調にならないように注意してくださいね。
●電話を切るタイミング
用件が終わって電話を切るとき、原則として電話をかけたほうから先に切ります。
しかし例外として、お客様や目上の人へ電話をかけた場合は、相手が切るのを待つのがマナーなので注意してください。
電話対応を何度も経験して慣れていこう!
今回は、電話を取るときとかけるときのマナーをご紹介しました。
電話対応への恐怖は、うまく対応できないことへの不安が原因であることが多いので、基本的な対応の仕方を覚えておくと苦手意識を減らすことができるでしょう。
最初から「完璧に対応しなければ」と思う必要はありません。
何度も電話対応をすることで、徐々に慣れていきましょう。