新入社員が知っておくべき電話マナー!担当者不在時の対応法

2022年04月17日

ビジネスシーンにおいて、電話対応時にちょうど担当者が不在なことはよくあるケースです。

しかし、新入社員にとって、担当者不在時の電話対応は大変悩ましいもので、焦りと緊張から取り次ぎに失敗してしまうことも少なくありません。

そこで今回は、担当者が不在時の取り次ぎ方や対応のポイントなど、ビジネス電話における対応マナーについてお話ししていきます。

「会社の顔」だからこそ電話対応のマナーを押さえよう

新入社員にとって、電話対応はそのつど緊張するもので、一度の失敗から苦手意識を持ってしまったり、さらに負のスパイラルで失敗を繰り返してしまったりする方もいることでしょう。

電話対応でこれほど緊張と焦りを感じてしまうのには、その電話ひとつが与えてしまう影響の大きさが関わっているからと言えるでしょう。

ビジネスシーンにおける電話対応では、その受け答え一つが良くも悪くも会社全体の印象を左右します。

なぜなら、電話はその会社を代表して受けるものだからで、対応をする側はそれを心して電話対応にあたる必要があります。

そのため、「会社の顔」である電話対応は大きなプレッシャーになることでしょう。

また、プレッシャーを与える要因としては、電話対応には「逃げ場」がないことも挙げられます。

メールなどのやり取りとは違って考える余地を与えないため、電話対応は即時の対応が求められます。

このように、新入社員にとって、電話対応は越えなければならない大きな壁の一つと言えますね。

次項からは、その中でも担当者不在時の電話対応マナーについて見ていきましょう。

担当者不在時の電話マナー!対応の流れと文例

一見、担当者不在時の電話対応は複雑に思えますが、流れを掴めれば難しいことはありません。

まずは不在であることを伝えた後、「その後の対応を相手に確認する」ことが求められます。

その後の対応とは、「担当者がいるときにあらためて折り返す」のか、それとも「代わって伝言を承る」かどうかです。

では、実際の対応に使える文例を確認していきましょう。

●「申し訳ございませんが、あいにく○○は~のため席を外しております。

△△時頃には戻る予定ですので、折り返しご連絡するようお伝えしましょうか」

●「申し訳ございませんが、◯◯は本日出張に出ておりまして、△日に戻る予定になっております。

よろしければご用件を承りましょうか」

以上のように、担当者の不在の理由とともに、その後の対応を提案する形で確認するのがマナーです。

また、担当者が上司である場合、つい名字の後に「さん」を付けてしまいがちですが、社外での電話対応では「さん」を付けないようにしましょう。

不在の理由で対応も変わる!ケース別の電話対応マナー

次に、担当者不在時の電話対応マナーをケース別で詳しく見ていきます。

不在の理由によって対応の仕方も変わってくるので、それぞれ押さえておくと良いでしょう。

●外出中の場合

外出している旨と戻ってくる時間帯を伝え、折り返し電話をするか提案します。

一時的に席を外している場合は、後からすぐにかけさせる対応をしましょう。

●出張中の場合

短期間、もしくは長期間の出張で不在の場合は、いつまで不在なのかを伝え、基本的にはあらためて折り返し電話をさせるようにします。

ただ、緊急である場合は代わりに用件を聞き、不在担当者に報告をするようにしましょう。

●退社した場合

担当者が早退などで退社している場合もあることでしょう。

「退社」という言葉には、「帰宅」と「退職」の2つの意味があることから、場合によっては退職したと勘違いされるケースがあります。

「○○は帰宅いたしました」という言い方はビジネスには不向きなため、「本日は退社いしました」と伝えるのが良いでしょう。

「本日」「は」なので、誤解されにくい表現と言えます。

担当者不在時の電話対応!メモの取り方を整理しよう

担当者不在時の電話対応マナーで、続いては基本となるメモの取り方について見ていきましょう。

電話対応では、中には闇雲にメモをとっている方もいるかもしれませんが、後になって一番大切な要点が抜けていたり、伝えるべき内容がよく分からなかったりする場合があります。

トラブルにも繋がる可能性があるため、メモすべきものをしっかり押さえて整理することが大切です。

・電話を受けた日時
・相手の所属先と名前、連絡先
・電話を受けた人の名前
・相手の用件
・どのように対応したのか など

上記の項目は、5W1H(Who・When・Where・What・Why・How)を意識すると整理しやすくなるでしょう。

また、丁寧にメモをしていると時間がとられるため、適度にカタカナを使ったり、社内で使われる略語などを積極的に使ったりすると時短になります。

このように、各要点を押さえることに加え、時短に繋がるメモのテクニックを覚えておくようにしましょう。

メモ中と最後は必ず復唱確認を!トラブル回避の秘訣

前項では、担当者不在時の電話対応マナーとして、メモの取り方を見てきましたが、メモを取ったからと安心するのは早計です。

なぜなら聞き取った情報が間違っている可能性もあるからで、特に所属先や名前、電話番号が間違っていた場合は、後からかけ直すこともできません。

そのため、メモを取る際はもちろん、電話の最後は必ず復唱確認をすることが望ましいでしょう。

中でも「1(いち)」と「7(しち)」は聞き間違いが起こりやすいため、「7(なな)」と言い換えると良いですね。

また、名前の漢字表記の確認では、例えば相手が「佐藤」の場合、「にんべんに左の佐」、「植物の藤」などと確認すると間違いがないでしょう。

つい復唱確認を忘れてしまう方もいるかもしれませんが、後になって相手に迷惑をかけないためにも、必ずオウム返しをして確認をしてもらうようにしてくださいね。

電話対応は最後まで!3つのポイントで抜かりなく

担当者不在時の電話対応マナーとして、最後に押さえておきたいポイントを確認していきます。

●電話の最後は名乗る

最初に電話を受けた際、自分の名前を名乗ってはいますが、電話の最後にもう一度自分の名前を伝えるようにします。

最後に名乗ることで、あらためて電話を受けたことへの責任を持つことができますし、何より相手に安心感を与えることができます。

また、もし何かトラブルが起きたときに対応できるため、「お電話を受けました、わたくし○○と申します」などと必ず名乗りましょう。

●電話はフックで切る

電話対応では、一般的に先にかけてきたほうから電話を切るのがマナーなので、電話を終えたら相手が切るまで待ちます。

その際、ガチャンと乱暴に受話器を置くことは避け、フックを押さえて静かに電話を切る習慣をつけましょう。
●メモは紛失に注意

担当者不在時の電話では、その内容を担当者にきちんと伝えるまでが仕事です。

そのため、担当者のデスクにメモを置く場合は、メモが紛失しないよう、しっかりとテープで貼るなどして対策をとりましょう。

不在担当者に伝えるまでが仕事!

電話対応は、その電話ひとつで会社全体のイメージが左右されてしまいます。

担当者不在時では、受けた人が最後まで責任を持って取り次ぎするまでが仕事ですから、対応の流れから文例、メモの取り方までしっかり押さえておくようにしてください。

また、必ず復唱確認することを忘れずに、確実に不在担当者に取り次げるように電話対応にあたりましょう。